VS帝霊亀 前編
遅くなりました
すんません
俺は初撃に繰り出せる最大出力の技を叩きつけた。
「死神の鎌の欠片よ、変化し刀において、滅殺する力となれ、“死刀滅刃”!くらぇええええええええええええ!『一刀滅撃』!」
俺は両手の愛刀を帝霊亀の腹と思われる場所に死魔法、身体強力、『使徒権限』における限界突破での超強化を乗せた一撃を振り下ろした。結果は、
ガキィイイイイイイイイイイインンッ!!!
弾かれ刀が欠けることはしなかったものの、傷をつけるどころか後も残らず変化はなかったのだ。
そのせいか帝霊亀も起きる気配すらなかった。
(こっ、ここで、躓く訳にはいかないんだよ!)
「『滅連撃・猛火』!うららららららららららっ!」
俺は同じ箇所に超強化した刀を連撃を叩きつけだした。
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッッッッ!!
連撃により帝霊亀の体表に白い跡が残りだした。
「くっそがぁああああああああああああああああああああ!!」
俺は苛立ち、焦りが募っていき体から聴こえる悲鳴を無視して、更に肉体の強化を上昇させだした。
「がぁあああああああああああAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!」
ブチブチブチッ……プツン…ブチッ……バキッ……ゴキャ……バキャッ!
体中の神経が切れだし、刀を振るう腕すらスピードに耐えきれず折れるも『使徒権限』の自己再生による修復はするものの、今度は軸の脚が折れると体の修復が間に合わず体の各所に現れだしていた。だけど、
「ぐぅ……ぶふっげほっ……ぎぃ……がぁあああああああああああ!」
俺はどれだけ血反吐を吐こうが体の各所が折れようが振るうことを止めない。
(あんだけの啖呵切っておいて出来ませんでしたなんて出来るかぁああああああああああああ!!)
その時、願いが届いたのかずっと斬りつけていた場所に亀裂が走った。俺は『使徒権限』でその亀裂に追撃をしかけ……るはずだったのだが、
「よしっ!このままいっき……に……」
ゾクンッ!!
たたみ掛けようとしたとき、いままで感じたことのない悪寒が走った。
まるで周りがスローモーションの用になった感じに遅くなり、目線を悪寒を感じた方向に向けると、眼があった。交差し合わさった。
帝霊亀の眼が薄く開きこちらを見ていた。
たったそれだけで悪寒を通り越して多大なプレッシャーが降り注いだ。帝霊亀はただ見ているだけなのに。
(ふざけんなよっ!ベヒモスとの対峙でもここまでではなかった、ランクが一つ違うだけでこんなにも違うのかよ!)
「うぉおおおあああああああああああああああああ!!」
俺は恐怖に任せて帝霊亀の顔に向けて斬撃を放った。放ってしまった。
案の定帝霊亀は避けるどころか眼球に飛来する斬撃に対して、瞼を閉じるわけでもなくそのまま受け止めた。もちろん傷なんてものはつかなかった。
帝霊亀が少しだけ動いた。ずっと動いていなかったのか体のあちこちから軋む音やひび割れる音が響いた。
ゾクリ!と先程よりも酷い悪寒と危険を感知したので、脚が折れるのも厭わず身体強化と『使徒権限』を集中させ後方に跳んだ。
そのため脚は膝までひしゃげてしまい、今度は跳びすぎて壁に激突した。
だがそのおかげで死なずにすんだ。
顔をあげると目の前では帝霊亀が回転しているのが飛び込んできた。
あのままあの場に留まっていたら、回転に巻き込まれ切断させていたかもしれなかった。
ほっとしたのもつかの間、ふわりと帝霊亀が浮かび上がり回転したままこちらに高速で突っ込んできた。
俺は逃げようにも脚が現在修復兼回転中なので、愛刀二つを交差し上半身に身体強化と『使徒権限』を、そこに更に魔道具による各種魔法における多重結界と多重強化をおこない、更にそれを重複させ帝霊亀の高速回転を受け止めた。
「ずっ……ぜぁああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁあああああああっ!!」
ガリリリリリリリリリリ!!…………バリバリバリバリバリン!
高速回転に少し耐えたものの多重結界の最初の5枚が破られた。現在次の多重結界が耐えているが破られるのも時間の問題だった。
(くっそぉ!横に避けようにも脚はまだ修復しないし、別の魔法を使おうにも魔道具は限界まで作動中だから無理だし、いったいどうしたら!?)
俺は悩み考えているが、なかなか突破口が見つけられずに時間だけが過ぎていた。まぁ体感的に長く感じているだけだが実際は数秒しかたっていないのだが。
だがたった数秒でも帝霊亀が多重結界を破るのには多すぎる時間だった。
頼みの多重結界が破られ俺は迫る帝霊亀を交差した愛刀で受け止めた。
ガキッッッン!!ガリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリッッ!!
激突した衝撃でもっと壁にめり込んだ俺に容赦の欠片もなく、帝霊亀は愛刀が心配になるくらいの回転をしてきた。愛刀は火花を散らして耐えていた。今のところ欠けていっている感覚は感じられなかった。だけど火花が出ているっていうことは纏わせた死魔法をすぐに無くなったて言うことなのだろうか。
「いや、薄くだが死魔法は残っていやがるな!魔法の阻害なんてめんどくさいことしやがる!」
悪態をつきつつ耐えていると、
ビシッ……ビシビシビシビシ……バカッズガャアアアアアアアアアアアアアア!!
背中から亀裂が広がり壁がそして耐えきれなくなり崩れた。
それを起こした1人て1体は気にすることなく、しかも壁をどんどん崩していきめり込んでいった。
そうすると普通は部屋の壁を貫通して通路に出るものなのだが、ボス部屋や階層同士は別々の空間、別々の次元に別れているので部屋から通路には扉を使うしかないし、通路から通路には階段を使うしかない、そういうルールなのだそうだ。
なので俺と帝霊亀がどんだけめり込んでいってもあるのは壁なのだ。
だがそれは今の俺にとって最悪、なぜなら俺はずっと壁と帝霊亀に挟まれ続ける、圧迫され続ける訳なのだから。緩和のため背中にも多少防壁を張っているが、いつ無くなるかわかったものではない。
(どうする、どうするどうするどうする!?脇に逸らそうにも今腕の力を抜いたり横に流そうとしたらそれこそ終わりだ!だけどこのままでもいつか終わってしまう、何か手はないのか!)
現状俺に打つ手がなかった。何かを成そうとするのに対して、どの条件にも俺が帝霊亀を傷つけることが出来ないといかないからだ。
(?傷をつけないといけない?ホントにそれだけか?)
俺は思考加速で数秒の間に現状打破を考えた。
「これなら行ける……削れろやぁああああああああああああ!!」
ギャリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリッッッッッ!!!
俺は愛刀の刃を回転方向とは逆に向けた。そのため強烈な火花がちり周りを赤く染めた。
どんなに破壊不能でもこのやり方ではとてもでないがヤバく、愛刀は2本とも悲鳴を上げだしていたが、諦めずに続けた。その結果は突然やって来た。
「ぐぅううううううう…………っ!?おわぁああああああああああああああ!」
いきなり刃が何か引っ掛かったらしく、回転に身を任せ、横の壁を削り遠心力をいかしながら、帝霊亀の後方に飛ばされた。
「ガハッ……ゲホッゲホッ」
俺は何度もバウンドしながら止まった。かなり遠心力が合ったらしくかなり飛ばされた。
飛ばされてきた方を見ると帝霊亀はまだ回転しながら突き進んでいた。
「今の内に……」
俺は軽く罠を仕掛けながら掘ってきた通路を辿っていった。
「気休め程度だが無いよりあったほうがいいだろ」
疲労困憊でよろつきなが歩いていると、後ろから爆発音が聞こえてきた。先程仕掛けた罠が起動したのだ。仕掛けたのはセンサーに引っ掛かった相手を爆破する罠だ。
爆発音は鳴り響きどんどん近づいてきている。追い付かれるのも時間の問題のようだ。
俺は特大の罠を設置して少し走ると、設置した罠がギリギリ見えるところで構えた。
「どうせ追い付かれるなら、全身全霊ここに賭けますかね、手伝え『血銘』『霊祓』」
(仕方ありません、我らが神のためです)
(現存魔力の半分を私とお姉さまに流しなさい。勝ちにいきますよ)
「すぅーはぁー……いくぞ、はぁああああああああああああ!」
俺は魔力を流し込みだした。すると、『血銘』と『霊祓』が詠唱を始めた。どうやら固有能力を使うようだ。
(奴の血が見たい、紅き血が見たい、生命司る血を撒き散らし、血で染まり、乾く前に舞い踊ろう)
(尊き魂に救済を、悪しき魂に牢獄を、ただし裁きは公平に、鳴り響け)
愛刀の詠唱が始まった。
(紅に染まる盟約に従い、我が敵の鮮血を撒き散らせ)
(肉体傷つけず魂に癒えることなき傷を、我が敵に完全なる死を与えるために)
魔力は止まることなく飲み込まれていき、強力な力場を作るほどになっていた。
((さぁ高らかに宣言して解放するのです!))
「わかった……“血脈解放”!“霊決解放”!」
俺は高らかに固有能力の解放を宣言した。
さぁ第2ラウンドだ。
次回もよろしく!




