いつの間にか最深部到着?早くね?
あけましておめでとう!
今年もよろしくお願いします
「むっ!この感じ……荒太か。なにやらこっ恥ずかしいこと思っているみたいだなっと!」
「ぐぎゃあおおおおおおおおおおお!」
「うっとおしいわこの蛇野郎が!」
現在俺達は60階層のボス部屋でボスのヒュドラと戦っていた。まぁ戦っているのは俺だけなのだが。みんなは壁際で見守っている。
ちなみにヒュドラは9つの蛇の首を持ち、巨大な体躯の魔物だ。冒険者での依頼ランクはSになるほどの相手だ。強力な毒を持ち、さらに首ごとに違う属性の攻撃をしてくるかなりめんどくさい相手だ。まぁ俺なら傷1つで終わりなのだが、
「もういっちょ、ズラァアアアアアア!!」
ガキィイイイイイイイイイイインン!!
ヒュドラの体表はのっぺりとした感じで蛇の鱗みたいになっているのですぐに斬れるかと思いきや、これが全然斬れない。『血銘』と『欲祓』で斬りつけているのに先程の甲高い音が響くほどに。
斬れないことに苛立ちその場でもう一撃いれようと構える前に俺はすぐさま距離を取った。すると先程までいた場所に炎と風と土のブレスが降り注いでいた。
これも攻めきれない理由の1つだ。二撃目をいれれない、いれようとすると必ずブレスが降ってくるのだ。そんなことをかれこれ10回繰り返していた。
「くっそぉ、マジで硬いな。傷すらつけられないとはなされないねぇ。しかもあのブレスも問題だ」
どうにか連撃を加えようとするがその前にブレスブレスブレスの壁、ちょっとした無理ゲーなんだが、マリナが手伝えばすぐなのだが、カッコつけて1人でやると啖呵を切ってしまった手前頼るのは恥ずかしい。
「はぁー、意地なんて張るんじゃなかったなぁー……ってうおっと!」
俺が項垂れているところにヒュドラからブレスが飛んできた。なので後ろに跳んで斬撃を四閃飛ばした。だがヒュドラにはまったく通じない。
「こうなりゃ一か八か全力行ってみますか」
俺は愛刀2本に目視で魔力の鎧が出来るくらい濃密に纏わせ、それを一気に死魔法に変換した。青白かった魔力が手元から黒く染まり、刀身が見えないほど黒くなった。
「死魔法“デッドエンチャント”『死の一撃・二刀』」
濃密な死の気配を纏わせた愛刀2本を構え、あるタイミングを待った。
「グルルルルルルルルルルルッ」
ヒュドラもこの2本を警戒しているようだ。それからしばらく睨みあっていたが、ヒュドラは待つのに苛立ち、
「グルァアアアアアアアアアアアアアアアッ!」
カパッ…………キィイイーーン、キィイキィイン……
ズガァアアアアアアアアアアアアアアン!!
光属性の首から極大の光線を吹き出した。部屋が土埃と光に包まれた。そしてヒュドラは倒れた、いや死んだと言えばいいか。
「ふぅ危機一髪っと」
そう言いながらシェルナ達のもとに歩いていくと、背後でヒュドラが倒れる重々しい音が響いてきた。
「さっすがヤクモ、タイミングマジバッチリ」
「そうそう、ヤクモ君カッコよかったよ」
「ご主人様マジサイコー!」
「…………あ、あの~ヤクモ様、いったいなにをしたのですか?」
シェルナ、マリナ、エキドナと口々に誉めてくれるなか、アシュラはなにが起きたのかわからず困惑していた。
「うん?なにをしたって、ただ死魔法を付与した刀で切り裂いただけだけど」
「そ、それでもあのブレスのなかどうやって……」
「…………根性?」
「そんな曖昧なもので!?」
アシュラはからかいがいがあるなぁ~。まぁそれは置いといて、ちゃんと話すか。
「悪い悪い、からかいすぎた。ホントは錬成と錬金術で急造した壁で防いだ後、それを横に伸ばして抜けて、身体強化を脚に集中、急接近して飛び、死角から首を切り裂いただけだよ」
「え、あ……え?切り裂けたのですか?首を」
俺は当然のごとく頷いた。
「ヒュドラの首は体の中でも一番硬いと聞きました。しかもヤクモ様は先程まで首は攻撃していなかったので無傷のはずですが」
「だから俺は無傷の首を切り裂いたと言っているの」
アシュラが唖然として固まってしまった。マジメだねぇ、そういうものだと割りきればいいものを。
「うう~、わ…かりま……した」
「りょーかい、ならさっさと素材採ってサクッといこ」
アシュラ以外が元気よく返事と拳を上げた。アシュラは返事はするも弱々しく拳を上げていた。
それからヒュドラの巨体から時間をかけて様々な素材を回収、そこで睡眠をとった。
次の日は61階層から探索を行って行った。かなりのハイペースで進み70階層のボス部屋まで到達した。到達の間ずっとアシュラを重点的に強くした。
次の日はボス戦から始まったのだが、
「ば、バカな。我最強の死魔法が効かぬとは……」
ボスは死魔法にとっても特化した死神型の魔術師だった。当然、シェルナの加護を持っている俺達にはまったく通じない相手だった。なので呆気なく終わった。
そのまま俺達は進んだのだか……結論を言うと80階層のボス部屋に着いた。71~80階層は墓地エリアのような、アンデット、死霊系、それに加え死魔法を連発してくる。
――――まぁ普通なら進むことなんてできるわけがないのだが、俺達には意味がなく、それにこちらの死魔法は効くというなんともイージーな感じでサクサク進んでしまった。
そしてボスなのだが、
「グルァアアアアアアアアアアアアアアアッ!…………ギャンッ!」
ベヒモスでした。なのでこの前の時のように斬りつけたら、こう……なんていうか……あの~……初撃で両断しちゃった。テヘッ?
みんなから白い目で見られているが気にしない気にしない。気にしたら敗北だ!次いこう!
次の81~90階層まではなかなか苦戦した。降りるのに5日間かかった。今度の階層はジャングルだった。魔物は昆虫系が多く、しかも潜伏が上手く夜に多く攻めてきていた。ほぼほぼ休み無しだった。なんとか辿り着いたボス部屋の前で久々に寝るほどに。
肝心のボスなのだが…………G……だった。これでわからなければ、ゴ○ブリと言えばいいか!それとも台所の悪魔とか!
とにかくそいつ、普通の何十倍、平均成人男性と身長が同じ奴を駆除した。そいつの能力は、同種の眷族の召喚と使役。つまりこいつの同種が津波のように現れて……来た。
俺達はとにかく駆除した。駆除して駆除して駆除して駆除して駆除して駆除して駆除した。
灰すら残さず、塵すら残さず、消滅させた。そのかいあってか、ボス駆除後、部屋には体液1つ、甲殻1つ落ちていない、そこに最初からなにもなかったかのように綺麗だった。
さて、体力的というより精神的に甚大にダメージを居った俺達は今日は寝ることにした。
次の日、91~100階層の攻略を開始した……のだが、魔物との戦闘は起きなかった。
なぜなら階層は災害、災厄、天災が巻き起こる階層だったからだ。
暴風の中、噴火の中、雪崩の中、土砂崩れの中、降り注ぐ流星群の中、猛毒の中、津波がぶつかり合う中、大量の竜巻の中、雷の降り注ぐ中、重力が全てを潰す中駆け抜けた。
しかも俺が皆を担ぎ、『使徒権限』を全力酷似、さらにマリナ達は俺に対して強化魔法を掛け続けることで。
なんとかギリッギリで100階層に辿り着けた。
「ぜぇ……はぁ……ぜぇ……ぜぇ……ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ…はぁ……」
俺は辿り着いた100階層で膝に手をつき肩で息を切っていた。
「ヤクモ君のお陰で辿り着けた」
「まったくよ、ヤクモが『使徒権限』使えなかったら全滅だったわ」
「ヤクモ様、ありがとうございます」
「ご主人様マジカッケー!」
皆が口々に誉めてくれてなんか照れ臭い。
「一番カッコよかったのは雷を駆け抜けた時ね」
「はぁー?なにいってんのよ、一番は流星群の時でしょ!」
「あの~、私は重力場だと」
「私的には津波か猛毒の時かな」
マリナ、シェルナ、アシュラ、エキドナがそれぞれの意見を言いながら口論しだした。
俺は止めようと思ったが止めた、そんな下らないことやる前に体力回復させたいから、好きなだけやらせることにした。
そうすることにしたから壁により持たれながら座った。口論を眺めていると次第に瞼が降りてきていつの間にか眠っていた。
…………眠る前に思ったが、俺達ってもう最下層に着いたんだよな?説明はしょったが、早くね?
遂に大迷宮最終ボスです




