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オークションに行きます

忙しい時期になり、全然書けません。

うまくできたか不安です。


俺は馬車に揺られながらスラムの奥に向かっていた。理由は急遽参加することになったオークションのためだ。そしてオークションに参加しないといけない理由は、勇者共がことごとく俺達の邪魔をしやがって来るからだ。ホントに腹立たしい。

「そんな険しい顔しないでよ。そんなに嫌なの?オークション」

迎えに座るマリナが俺の顔を覗き込んで聞いてきた。

「いや、違うよ。俺が未だムカついているのは勇者共だ。あいつらことごとく向かう場所に入るもんだから、ストレスが貯まってな」

「あっわかる~。確かにこっちを監視しているんじゃないかってくらいに居たわね」

マリナも怪訝そうに眉を寄せた。

「でもそんなモチベーションじゃ、オークションに勝てないわよ?欲しい物も手に入らないわ」

なにやらマリナが、経験者は語るみたいなことをいってきたが、俺はまさにそうだと思った。どんな場面も冷静な方が勝つ場面が多い。興奮状態時も良いときはあるがそれは時と場合によってだ。今回は冷静じゃないといけないと思った。

そう心で決意していると、馬車が止まった。なにやら2階建ての建物に着いた。そしてドアが開かれタキシードを着たホテルマンのような者が、

「ようこそお出でくださいました。オークションはもうまもなくですので御早めに。案内いたしますのでどうぞこちらへ」

と言い促すように歩き始めた。俺達はそれに付いていった。建物に入ると、案内者は地下倉庫に繋がる扉を開けると、降りていった。それに続くとそこには半分は倉庫だが、もう半分は更に地下に進む螺旋階段が続いていた。

螺旋階段をしばらく降りると、目の前に扉が現れた。ホテルマン男は扉を開けず、横に立ちいつでも開けれる状態になった。

俺達は顔を見合わせると同時に頷き扉に向かった。

扉が開かれた場所は大きな講堂のような場所だった。扇の扇状の部分が客席、持ち手の部分がステージ、となっていた。

「でっけ」

「そりゃそうよ。なんたって大手の犯罪組織が大々的に行うんだから。だから出品も期待していいわよ」

俺はマリナの説明に納得した。それからオークションのやり方を聞きながら空いている席を探した。だが始まる寸前だったのでどこもかしこも埋まっていた。

……………………てか大手の犯罪組織って言わなかった今?俺こんなとこ来ていいの?見つかったらやばくねぇか。

「大丈夫、見たからないから」

「そっそうだよなマリナ。うんうん」

「それに……」

「それに?」

「ヤクモ君の加護見られた方が何倍もヤバいから」

…………あっそういやそうだった。俺この世界じゃ禁忌中の禁忌な存在だったわ。

そうこうしていると会場が暗くなり、ステージに立つ進行役の男にスポットライトが当たった。俺達は席に着かず後ろまで下がり、壁に寄りかかることにした。

「ようこそおいでくださいました皆様方。私が今回進行役をさせていただくトットと申します。それでは長話もなんですから、早速始めたいと思います。まず最初に御見せするのは……」

「始まったみたいね。私達が求めるものが有ればいいのだけれど」

「まぁな、……最初は希少食材か」

最初は食材関係なようだ。落札してあるやつも料理人に見えるやつらだが、それよりも少し……いやかなりデブってる貴族も落札していっている。味が解るのやら、ただ食べたいだけなのかわからないな。ちなみに俺は希少な食材の味なんてわからんが。

「ヤクモ君、次は武具及び装飾品(そうしょくひん)らしいわ。ちゃんと見極めないと」

「わかったよ」

続いて俺達のオークションの目的時間が来たようだ。

最初に武器、防具が出てきた。進行役が能力の詳細を話している。だがどうにも俺達の、とういうよりは俺の装飾品の劣化版兼武具といった感じのばかりが出てくる。ホントならかなり強力なのだが、俺に関して言えばいらない。

横をみれば、マリナも渋い顔をしている。

「やっぱり弱いのか?」

「う~ん、弱いって言うより邪魔って感じかな。今出ている能力とかはヤクモ君みたく装飾品にやればいいんだけど、わざわざ武具に付けたら壊されたときかなりの損害だからね。はっきり言って無駄よ」

確かに武具なんて攻撃を受けることが前提だ。必ず破損もする。そんなんで能力が使えなくなるなんてただのガラクタと同じって訳だ。

「今回はハズレかな……ん?あのブーツ……当たり」

「いいのあったのか?」

「うん、あのブーツなんだけど当たりっぽい。多分だけど()()()使()()()()()()()()使()()()()()()()

「っ!!?なるほどそれは興味深い」

どうやら進行役の組織もあのブーツを軽い能力しか使われていない物と判断しているのか、ただ「空を5歩歩ける」としか説明していない。なので金額も少なく、欲しがる者もさほど居なく、俺が手を挙げると誰もいらないとばかりに反応してこなかった。こうして俺の人生初の落札はさほど騒がれることもなく淡々と終わった。

「はぁ~、やっぱり今回はダメだったね。この5つしか欲しいいのなかったし、でもそんなにお金使わなくてよかったよ」

俺達の手にはさっき落札した武具及び装飾品があった。どうやらここはオークション中邪魔にならなければ商品をすぐに受けとることが……と言うより渡されてくるようだ。

「次が今回のオークション最後の商品達、『奴隷』だ」

すると続々とボロボロの服を着た老若男女が歩いてきた。

「こうしてみると、不快だな」

日本や地球では奴隷なんてなかったのでかなり驚いている。ひとしきり眺めていると、1人だけやけに目立つ奴隷を見つけた。それは俺だけでなくマリナや他の参加者も同じく見つけたようだ。

「うそっ、あれって鬼?」

「鬼」

俺は呟きつつ、もう一度その女性を見た。髪は銀色、瞳は燃えるように紅く、肌は純白、だが一番目立つのが額に生えた一本角(いっぽんづの)だ。なんと透明なのだ。角越しに肌が見えるほどに。

「マリナ、あれは普通なのか、それとも」

「それともの方よヤクモ君」

マリナが遮りながら、しかし興奮したように話し出した。

「普通鬼は二本角なんだけど、稀に一本角が生まれるの。そういう時は森に捨てるらしいは。聞いた限りじゃそうらしいわね」

ならあいつは捨てられたのをこの犯罪組織が拾った?……それなら売らずに構成員にすればいいのでは?う~んわからない。

「わけありなのかな」

「多分ね。でも銀髪なんて初めて見たわ」

………………どうしてだろう、何かフラグが立ちそうな気配が、どっちだ、買えばいいのか買わない方がいいのか。

「ねぇ2人とも。あの子買ってくれない」

俺がどうするか悩んでいると、胸ポケットで今まで寝ていたシェルナが、鬼の女性を凝視しながら訴えてきた。

「……何かあるのかシェルナ、あの女性に」

「……わからない、でも私の勘がここであの子を逃したら後々後悔するっていっているから」

…………なんで俺の周りの女性は不思議な勘を持ったやつが多いんだ。美晴しかりシェルナしかり。

「違うからそんなおかしな方向の勘じゃなくて!……何て言うか表現しにくいんだけど、あの子とは()()()()()()()()()

「「…………」」

俺とマリナはもう一度鬼の女性を見た。使徒と眷族でもやはりわからない。だけど女神だけが感じ取れるなにかがあるのかもしれない。だがら、

「買い取った商品受け取っといて良かったな」

「そうね、取りに行く手間もいらないし」

俺とマリナは目配せしつつ笑いあった。シェルナは不安そうな顔を向けてきた。

「2人共」

「シェルナそんな顔するな。手持ち的に買えないが」

「買えないなら盗めばいいの。幸い私達ならいけるし」

俺はシェルナの頭をなで、マリナは頬をつつきながら、ぶっつけ本番の誰にも気づかれずに行うミッションイン◯ッシブルを行うことになった。


新メンバーゲットなるか!?

次回に幸ご期待弘たさいませ!

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