生命のライセンス
これは遥か昔にとある出版社の企画に応募した作品です。
俺は只野仁。
二十歳。
普通のサラリーマンだが高校の時から全然変わっていない。
未だに私服だと補導されそうになる以外は普通の生活を送っていたが、数日前。
会社帰りにOL風の女に誘われた。
女は俺の体から生命のライセンスと書かれた免許証の様な物を取り出した。
そして特別欄には高校時の日付と有効期限は無しと記載されていた。
女の話によると人間は生まれた時にこれが発行され、有効期限が出生時に決まっており。
切れると死ぬという。
しかし自分は高校の時に特別に選ばれこのままの姿で永久に生きられるという。
男は半信半疑ながらも女から管理ソフトを受け取った。
女は瞬く間に消えてしまったが鞄からノートパソコンを取り出しすぐさま起動すると春日部綾という近くの学校の中学生の名が出た。
30分後に○○デパートの屋上駐車場から飛び降り自殺とある。
仁は早速向かいその駐車場に車を止め待ったが残り29分を切っても現れない。
手の込んだ悪戯だと思う矢先少女が突然現れたかと思うとすぐさま飛び降りてしまった。
即死とは思いつつもノートパソコンを操作し有効期限を一年ほど追加すると植物状態で意識が戻ることは無いが期限追加により後一年は生存可能と出ていた。
翌日の新聞にそのとおりの記事が載ると只野は恐ろしくなり追加を取り消すとその日の夕刊にはその少女の死が載っていた。
自分の思い通りに人の生死を操れるが自分はこのまま永遠に生きなければならない。
そして管理ソフトのマニュアルを読むとこう書かれていた。
「期限追加によりあらゆる人の生存期限を延ばすことが出来ます」「しかし本来の期限に逆らい伸ばすことはほとんどの者にとって死ぬより辛い結果になります」と、そしてさらに次の期限切れの人物の名を見るとそれは自分の彼女だった。
俺はいったいどうしたらいいのか・・・。
その賞の名は超短編と言いました。
文字制限がつらくてつらくてつらたんでした。