希望の雷
「そんなもの効くか!フィスインパクトコンチェルト!」
衝撃の協奏曲が遊夜を襲う。
「負けるわけにはいかねぇんだよ!二刀流奥義!二頭竜風!」
二頭の風の竜がリリアムの攻撃を無力化し、リリアムに襲いかかる。
「お前の真価はそこまでか…」
リリアムはそう言うと拳を前に突き出して言う。
「私はお前ならと思っていた…でも、それは私の見込み違いだった様だ…砕け散れ…全てを喰らい尽くす衝撃よ!敵を撃て!秘技!インパクトコンチータ!」
全てを喰らい消滅させる衝撃が遊夜を襲う。
「グゥッ?!」
バギャン!とまるで鉄と鋼鉄がぶつかる様な衝撃音が響き渡る。
「神凪…君…!」
麻耶が心配そうに遊夜を見上げる
リリアムは遊夜が衝撃を受け止めて弾き返そうとしているのを楽しそうに見ていた。
「神凪遊夜!もっと力を刀を使ぇ!今、お前が生きるためにぃ!全身全霊をかけて!力を振り絞れぇ!」
リリアムがそう吠えると遊夜が使っていたリリアムの刀が煌めきながら雷を纏い始める。
「やったか?」
そして、煌めきが視界を完全に奪いさり、遊夜の身体に!刀に!力が宿る!
煌めきを吹き飛ばす様に一瞬の衝撃が部屋中に反響する。
そして、視界が戻った麻耶の目には今まで見た事もない姿の遊夜が居たのだ。
青い両目は、青と金色のオッドアイに…
刀を握る手には見た事もない紋章が…
そして、その出で立ちは絶望の中の希望の煌めきを讃えていた。
「お前も知らない…誰も知らない…その名は雷神刀!轟勝丸!」
雷を纏った刀が遊夜に力を与える。
「善を称え、悪を断ち切れ…行くぞリリアム!くらえ!一刀流奥義!月牙轟斬!」
遊夜の刀から月にも届く斬撃がリリアムに放たれる。
「まだ、あの技は使えぬか…だが、全力で受けて立とう!お前のその力にな!波動解放!アジェンストバーンインパクト!」
衝撃と斬撃が激しくぶつかり合い、火花を散らす。
その力は空間さえ歪める…