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新キャラ入れちゃった。

「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃ。」俺は無我夢中になってるときによく聞く言葉を発しながら手当たり次第の電柱にチラシを貼り付けていった。

「いったい何のイベントでございますか!」

俺はどうやらグレーの服を着た男の人を電柱と間違えチラシを貼り付けてしまったようだ。

「拙者は甲賀忍者の末裔で名を矢崎甚八[やざきじんぱち]と申す。」男は勝手に自己紹介を始めた。

俺はバカでも、こいつはやべぇ・・・という人かどうか位は判断できる。とりあず無視して俺は秘技電柱チラシ貼りにもどる。

「うりゃりゃりゃりゃりゃ」

さっきからやけに電柱が多い。貼っても貼っても電柱が出てくる。と思ったらさっきの自称忍者の末裔が俺と同じ速度で動き、自ら電柱のふりをしてチラシを貼り続けられている。

「拙者は甲賀忍者の末裔で名を・・・」

俺は再び無視してチラシ貼りに戻る。するとやつもチラシ貼られに戻る。さすがにチラシがもったいないのでやめた。するとやつも走りをやめ、立ち止まると

「拙者は甲賀忍者の・・・」

「さっきからなんなんだよ。邪魔するなよ。」俺はさすがに怒りを口にした。

「邪魔などしていない。拙者は自己紹介をしているだけだ。」

「間違っちゃいないが俺はそれを邪魔だって言ってるんだよ。」なんなんだこいつは、忍者の末裔なら忍者っぽい格好しろよ!なんでタンクトップに短パンなんだよ。

「自己紹介すらまともにさせてもらえないなんて、世知辛い世の中になったものだ。時にお主、このイベントは何なのだ?」お主とか昔風に言っといてイベントとか横文字使ってんじゃねーよ。とはいえ、ただでは家に帰ってくれなさそうなのでとりあえず説明することにした。

「バザーの宣伝だよ、で、俺はその宣伝のチラシを貼り付けてたわけ。」

「そんなのお安いご用でござるぞ。」

「なにがお安いご用なんだよ。」

「拙者が影分身して一気に貼り付けてきてやろうぞ。」

悪いが俺は電波さんには興味がないので無視をして通り過ぎようとした

「まぁ待ちたまえ、お主今拙者を電波さんとか思っただろう?」甚八とか名乗る男は後ろから俺の肩を掴み引き留めた。

「わかっているなら話は早い、俺は電波さんには興味がないんだ、他を当たってくれ。」

「はっはっは、貴様もしや今の拙者の忍術をみて怖じ気付いたな?」

「怖じ気付く前にいつ忍術使ったんだよ。」

「とぼけても無駄、貴様が拙者の読心術に恐怖を抱いたことは明々白々!」

「読心術?」

「そうだ、読心術だ。お主が拙者を電波さんと思った事を読み切ったのだ。どうだ、はっはっは。」甚八は両手を腰に当て高笑いをしている。めんどくさいなぁ・・・

「で、俺に何のよう?」

「突然だが拙者を雇ってくれぬか???」こいつ、何か勘違いしている。

「残念だが、給料は出せないぞ。それに俺らが出るのはただのバザー、場合によっては雀の涙ほどの給料が出るかもしれないけどね。というわけで別に店で商売をしているとかそういうわけじゃないんだ。役に立てなくてすまないな、それじゃあな。」俺はおもむろに甚八から立ち去ろうとした。しかし

「それでもいいんだ、俺を雇ってくれ頼む!!!」そう言って甚八は目の前でスタイリッシュな土下座を披露してみせる。

「なんでそこまでこだわる!」

「実は・・・かくかくしかじかで・・・」

「『かくかくしかじか』じゃ伝わんねーっての!」

「えーーー。」

「えーーーじゃねーよ。ちゃんと伝えろ。」まじでなんだこいつ。

「・・・拙者今までたくさんのアルバイトというものに従事してきたでござるよ。しかし、何一つうまくいかないのでござるよ。」

・・・だろうな。

「で、例えば何のアルバイトをやってきたんだ?」

「コンビニ、飲食店、ガソリンスタンド、清掃員、コールガール・・・」

なんか途中おかしなものが入ってたような気がするが、この際無視しよう。

「で、何でうまくいかないんだ?」

「職業病がどうしても抜けなくて失敗してしまうでござるよ。」

「具体的には?」

「コンビニでは間違って手裏剣を投げてクビになり、飲食店では火遁の術でチャーハンを作りクビになり、ガソリンスタンドでは客の車のタイヤにクナイをなげてパンクさせてしまいクビになり・・・」

「ちょっと待て、本当に火遁の術なんて使えるのかよ。」

「もちろんでござるよ。」というと甚八は短パンのポケットからライターを取り出す。

「わかった、もういい。」

「というわけであるから、拙者を雇ってもらえぬか?」だからどうしてそうなる。・・・しかし、どう言ってもついてくるみたいだし、仕方ない折れるか。

「わかった。もうすきにしろ。の前に早く土下座をやめろ!」いつの間にか周囲から白い目で見られている。

「ありがたき幸せ。」深々と頭を下げている。

「だからやめろって!じゃあまず、このチラシをあらゆる電柱に貼ってきてくれ。」

まぁ物は使いようだな。







まだ続くよ・・・。

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