13
通りすがりのロム専
<良い点>
許されない恋に耐える二人がステキでした。
<悪い点>
特にないです。
<一言>
泣きました!(ToT)
悲しい最期でしたが、これで二人はやっと結ばれたんですね。
これもハッピーエンドですね。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しまじろう
<一言>
完結おめでとうございます。
初めはよくあるファンタジーかと思いましたが、完全に裏切られました。
壮大なスケールに脱帽です。
心に残るお話でした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
初音ミキ
<良い点>
リゲル、かっこいい!
<一言>
初めまして!マリリン先生!
二人は本当に死んでしまったんですか?
どこかに脱出した事にして続編希望!
楽しみにしてます!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
如月 弦太郎
<良い点>
戦闘シーンが迫力あった。
<悪い点>
あらすじからテーマがズレている。
最終的に面白くなったので結果オーライだけど。
<一言>
久し振りに面白かったです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
うさぎ
<良い点>
感情移入できました。
リゲルが男らしくてステキですね。
マリリン先生の理想のタイプなのかな?
<悪い点>
特になし
<一言>
悲しいお話でしたが、胸に染みました。
二人は幸せだったと思いたいです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何なんだ、こいつら!?
そりゃ、俺も泣かされたけど、もっと他にケナすところはあるだろーが!
プロットがなさ過ぎるとか、行き当たりバッタリ過ぎるとか。
『かんざしの◯◯』を彷彿とさせるリゲルの戦い方は、もはや剣士ではなく忍者みたいじゃないか。
悪いとこはハッキリ言ってやらねば、本人の為にならーん!
特にアイツみたいに褒めれば褒める程に調子に乗ってくヤツには、誰かが水を挿してやらねば!
俺はマリリン先生に当てられた5人の感想を読んで、一人毒づいた。
この中では唯一『悪い点』を挙げてきた『如月弦太郎』だけは的を得た事を言っている。
結果的には面白かったが、最初の予定とはかけ離れた展開になっちゃったんだろうな、という事は俺にも分かった。
まあ、行き当たりばったりのあいつらしいけど。
小説って作者の人柄がモロに出るもんだな。
今までも連載していたのに、どうして完結した今日になって突然、こんなに感想がきたのか。
もう終わってんのに、今更アクセス増えたってしょうがねえのにって思ったんだが、どうやら完結するとしばらく目につくとこにアップされるらしい。
俺はケータイで読んでたから、その時はただ不思議に思っただけだった。
とにもかくにも、だ。
この『AS YOU WISH』はヤツの作品の中じゃ、まあまあだっと言ってやってもいいだろう。
(まだ2作しか読んでないけど)
ただ、俺はポイントだけ入れて、今回は感想を書かなかった。
何故って・・・。
なんだろう、この気持ち。
最初は絶対、俺しか読者はいねえって思ってたのに、意外にヤツの作品が多くの人に評価されてるのを見て、何となく「まあ、いいか」って思ってしまったのだ。
少年ジャンプに連載されてたマンガが、連載開始時には人気がなくって「このマンガの理解者は俺だけだ」と思ってたのが、突然、アニメ化されたり映画化されたりした時のあの寂しさに似ている。
「俺が買ってあげないと、ジャンプの人気投票で打ち切りになるかもしれない」と余計な心配をして単行本まで買ってたのが、ファンクラブまでできて『◯◯先生へのファンレターはこちらまで』なんてジャンプの余白に書いてあるのを見た時のあの気持ち。
「俺が買わなくてもこの作者はもう困らないだろうな・・・大きくなったな」と娘を手放す父親の心境だ。
小学3年生のガキにそこまで上から目線で言われたら作者も発狂するだろうが、例えるならそんな気持ちだった。
もう一度、鼻をかんでから、俺はベッドから降りて明かりの消えたキッチンに向かった。
大きめマグカップに牛乳を入れて2分間レンジにかける。
生温かくなった頃、アイツが好きなココアミルメークとカルアミルクを大さじ一杯を投入。
アイツ好みのドリンクくらい、俺は知ってる。
俺はカップを持ってヤツの部屋に向かった。
暗い廊下を歩いていると、ヤツの部屋からカタカタとキーボードを叩く音が聞こえてくる。
多分、今夜は忙しいだろう。
何しろ5人の感想の返事も書くんだろうから。
ドアをノックするとキーボードの音が止み、「はーい」と間の抜けた声がした。
そして開かれたドアの隙間から、おだんごヘアが崩れてパイナップルみたいになってるヤツの顔がピョコンと現れる。
カップを持ってドアの前に突っ立ってる俺を見て、ヤツは一瞬ギョッとしたが、俺が持ってるマグカップを見て更にギョッとして恐る恐る俺を見上げた。
「・・・南クン?どうしたの?」
「・・・いや、別に・・・今日のカレーうまかったし、小説も頑張ってるみたいだから・・・要らない?」
「い、いるよ!ありがとう!」
俺の手からカップを受け取ったヤツは、パイナップルみたいな髪の間から嬉しそうに目を細めた。
その顔がなんだかかわいくて、他の読者のものになって欲しくなくて・・・。
俺はヤツの細い首に素早く腕を回して顔を近づけると、びっくりしてポカンと開いていたヤツの唇にキスをした。
「・・・あんまり夜更かしするなよ、おやすみ!」
唖然として硬直しているヤツを残して、俺はくるりと背を向けると、威風堂々と自分の部屋に直行した。
「今の若干、リゲルっぽかったんじゃね?」と自分に酔っていたのは言うまでもない。