次こそは楽しい世界を求めて!
つまんない、つまんない、つまんない、つまんない。
私はこの世界に飽きていた。
今、私は手足を紐で縛られている。
目の前には男が2人、ニヤニヤしながら立っている。
「つまんない、何が犯してから殺すだ…。どいつもこいつも似たようなセリフ…」
私は思う。
この世界には、こんなにもしょうもない奴らしかいないのだろうか。
わざと誘拐されてみたり、犯罪が行われている真っ只中に入り込んだこともあるのだが、毎回同じような感じだ。
犯すだの殺すだの、人間すぎてつまらない。
性欲?殺人欲?
きもいんだよ、どいつもこいつも普通すぎて。
私は辛いのだ。
幼い頃から、お前は頭がおかしいだの。狂っているだの。気持ち悪いだの。
散々な言われようをしてきた。
まぁ認めたくはないが、多くの人に言われてきたから事実ではあるのだろう。
そんな私には漠然とだが願いがある。
私は私自身を超える狂気に満ち溢れた御方に会ってみたい。
会ったから何があるかなんて、今はまだ分からない。
でも絶対に楽しいことが待っていると、なんとなくだが分かるのだ。
「誰か私を満たしてくれるような、一緒にいて楽しいと思えるような、そんな人はいないのかな」
ニヤニヤした男が手を伸ばしてきた。
「もうこんなつまんない世界には飽き飽きかな」
私は手足の縄をいとも簡単に引きちぎると、迫りくる手を掴み、簡単に折り曲げる。
男は痛みで声を荒げるが、私にとってそんなものは関係なかった。
「犯すだの殺すだの言っている割には、この程度で痛みを感じて声を出す。本当につまんないね」
私は痛みで狼狽している男にとどめを刺し、もう一人の男もいともたやすく倒した。
「ふぅ、よし!」
私は死んでいる男たちに近づき、懐からナイフを拝借すると、自分の首に思いっきりぶっ刺した。
私の首からはおびただしいほどの血が噴き出している。
さぁ、次こそ楽しい世界にいこう。