9話 合流先で…
〈登場人物〉
空閑 奈津女20歳
?? 由梨 26歳
九十九 南 ?歳
神楽 咲玖 170歳
死神 デス ?歳
16時頃。
サービスカウンターで、話しながら待つ由梨と南。
エレベーターはサービスカウンターのすぐ近くにあり、笑い声が聞こえてきた。
そこに目を向けると、奈津女と咲玖の姿があった。
「おーい。奈津女~ここだよ~」
そうして、手を振る由梨。
それに気づいた奈津女も早歩きで近づいて来る。
「しっかり誤解がとけてそうだね」
「よかったよ、本当に」
そう話す、南と由梨。
だが、この後思いもよらない出来事が奈津女を襲う。
咲玖が走りかけている奈津女の腕を引っ張り自分に引き寄せる。
そのとき、奈津女が先程まで居たところに男性が降ってきた。
その手には、長い鎌のようなものが…
その男性は立ち上がり、由梨と南の方を見ている。
そして、くるっと振り向き、顔が見えた。
それは、奈津女の事をナンパから助けてくれた謎の男だった。
「――ッ」
少し奈津女の方を見つめると、話しかけてくる男性。
「キミ~可愛い人だ~」
奈津女がみられていることに気づいた咲玖は自分の後ろに隠す。
「お前……」
咲玖が男性を見つめるさなか、男性は咲玖を無視して奈津女に言葉を掛ける。
「だから言ったでしょ。またねッて」
そう言いながら2人に近づく男性。
そして、そこに南が声を掛ける。
「ねぇ。デス。まさか自分の事忘れてないよな」
そうして、男性。デスと呼ばれる人は南の方を向く。
いつの間にか由梨は奈津女たちの方にいた。
「あれ?いつの間にこっちに来ていたのですか?」
「なんか、南さんに〈咲玖様達といて〉って言われて……」
そう話す中、咲玖だけは、男性の方とずっと見ている。
「あの。咲玖さん」
奈津女が咲玖に聞く。
「あの、デスって人誰なんですか?南さんの知り合い?それに、私の上に落ちてきて…」
「あいつは、言うなれば死神だ。
もともと、南とは昔からの知り合いでそこからは、南が話してくれない」
そして、周りの人たちが不思議そうに5人を見つめる。
それに気づいたデスは
「ここじゃあ、面倒だね。場所を変えよう」
そう言って、指を鳴らす。
その時、一瞬にして周りの人が消えた。
「お前…まさか≪地獄返し≫はしてないよな」
「さすがに、こんな大人数を地獄に落とすのは、僕でも無理だよ。
ここに関係したあの可愛い子と近くにいた女の子。あと、君と君の主2号を、別の世界に連れてきた」
確かに、先程まで居たショッピングモールの構造と変わりがない。
「安心して、今回は話し合いに来ただけ。
ほら、僕って平和主義でしょ。だから、付き合って。ね」
そう言って南に話しかける。
南は少し距離を取ってから、デスに質問をする。
「いいよ。さっさと終わらせよう。だけど、絶対に後ろの3人に危害を加えるなよ」
そう鋭い目で伝えた。
その声は今までに聞いたことがないほど低かった。
「――ダイジョブだよ~雑魚に興味はない。
それにせっかくの友達との会話だ。仕事は持ち込まないよ」
「で、何を話しに来たんだ?」
そうして、死神デスと、使用人南の話し合いが始まった。
結局、デスとは何だったのか。と、気になるところなのですが、
次回10話は節目という事で、記念にみんなのプロフィール的なものを書きたいと思います。
作者本人が書きますので、メタい回になってしまいますが、ご了承ください。
今回も読んで頂きありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ