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13話 急すぎるお泊り会2

〈登場人物〉

空閑くが  奈津女なつめ20歳

??  由梨ゆり 26歳

九十九つくも みなみ  ?歳

神楽かぐら  咲玖さく 170歳

咲玖は扉を大きく開けて、奈津女と由梨を手招きする。


「まぁ。適当に座って」


そう言いながら、部屋の左側に設置された赤色の椅子を指さす。

暖炉の部屋のソファと似ている布。

奈津女と由梨はそれぞれ、ソファに座り、咲玖の方を見つめている。

すると、いきなり咲玖が目の前から消えたのだった。


「あ、れ?さ、咲玖さん⁉」


由梨が自分の周りをきょろきょろと探す。

すると、階段上の本棚の前に咲玖は居た。


「あ!いた」


その声に驚いたかのように腰を曲げてから、2人の方を向く。


「な、なに……」


小声ながらも思ったことを口にする咲玖。

そのとき、奈津女もとあることを口にする。


「自己紹介の時と…同じ」

「!?」


そして、由梨は自己紹介の時を思い出す。

奈津女の前にいきなり現れた咲玖。

彼はさも平然といたから、その時はなにも感じなかったが、確かに今思えば、まるで瞬間移動のように見えた。


「たしかに。あの時もそうだったね!」


由梨は納得した様子でそう言った。そして、咲玖の方を向いて、声を張る。


「咲玖さんって!ドラキュラじゃないですかー!魔法とかって使えたりするんですかー!!」

「うーん」


そう言って、腕を組む。そのまま、また本棚の前から消えた。奈津女が神経を張って感覚で見つけようとふと思い、目をつぶる。すると、背中の方から視線を感じた。


(いなかったとしてもいい。でも今は…私の直感を信じたい!)


そうして、バッと後ろを振り返る。すると、そこには咲玖がかがんで、奈津女をジッと見つめていた。


「!」

「ふ~ん…奈津女さんって勘が鋭いんだね。ドタイプかも」

「?」

「あぁぁぁー何も言ってないよね。咲玖さん!こっちの話だよね~( ゜∀゜)アハ」


そう言って、由梨は咲玖に目で訴える。


(その言葉は禁句だよー。また気絶したら大変だし!)


すると、咲玖は目をつぶりながら、


「まぁいっか。じゃあ、俺の力について話すね。ヨッと」


膝に力を加えながら咲玖は立ち上がった。由梨はその切り替えの早さに驚愕していた。


(ありゃりゃ。これはまた癖の強い…よくいったら、切り替え上手だけど、少し間違えたら、毒舌だぞ。こういう人がタイプとは…人は見た目によらないね~)


そんな親目線の事を考えている人がいるとは知らずに、話を続ける咲玖。


「俺は魔法とかそういうの使えない。確か、南は使えたけど、俺はややっこしいもの覚えられないし…」


そう話している間に、奈津女の方を見ると、その目は光り輝いていた。


「☆ーーーーーーーうぅー」

(めっちゃ話したそうな顔してる…自己紹介の時の事覚えててくれてるのか?俺が質問は最後にって言ったからか?まぁ。このままでいっか)


そう考えてスルーをすることにした。


「でも、俺はワープは使える。でも、条件があって。俺の目の中に入っているもののところまでしか移動ができないって所。例えば、あの本棚の前までだったら見えるからワープが適用されるけど、本棚の奥の方は見えてないからワープが使えないって事・・・」


そう言って2人の方を向くと、奈津女が手がる勢いで手を挙げているため、思わず由梨は苦笑い。咲玖は溜息をついた。どうにか、このずっと質問をしてきそうな奈津女から一時的に逃げるための言い訳を考える咲玖。


「!俺お茶取ってくるから2人はまってて。じゃッ」


そう言って、素早く目の前から消えようとする咲玖。扉の前まで移動すると、すーーっと静かに扉をスライドさせ、部屋から去っていった。


「あー。私色々と質問したかったのですが…」

「仕方ないよ。というか、一人で取りに行かせちゃって申し訳ないかな?」

「そうですね。私たちもついて行きますか」


そう言って、席を立つと扉がノックされた。


「え?」

「さすがに早すぎない⁉」

「・・・待ってください」


扉を開けに行こうとする由梨の腕を掴み、声を掛ける。


「咲玖さんは今さっき、〈お茶を持ってきてくる。〉そう言って、部屋を出ましたね。・・・3つのお茶を片手で持てると思いますか?」

「!?確かに、さすがにおぼんで持ってきたとしても、無理なはず…」


だが、自分たちの今までを思い出す、奈津女。

あの中に、いつもは居るはずの、誰かがいなかった。

誰かを思い出した奈津女は、由梨の耳元で扉の前にいる人物の名前を伝える。

ハッと目の輝いた由梨。

扉に近づくにつれて速足になる。


遂に扉の前まで来た。息をのみ、チラッと奈津女の方を向く。


奈津女は、ニッコリ笑顔と左手のピースを由梨に見せる。その姿に勇気を貰った由梨は、一回深呼吸をすると両手で扉を開ける。

由梨の目の前にいた人物は…


「出遅れちゃったかな~ゴメンね」


ゴメンねのリズムが誰よりも良く。なおかつ、由梨の大好きな声が目の前から聞こえてきた。


「(^ω^)ヒーローは遅れて来るもんね」


笑顔で由梨が見つめる人物は、他でもない。南だった。

由梨が目の前を開け、南を部屋に入れる。

すると、左足を後ろ。右足を軸に立ち、右手をお腹辺りに寄せて、左手を後ろに送る。

まるで、伯爵のようなポーズをとる。その恰好のまま


「九十九南。先程は取り乱してしまい、誠に申し訳ありません。お詫びと称しまして、今日は飲みに付き合おうと思います!」


その声とともに、扉の後ろから咲玖が現れる。その手には、大きな酒瓶が。時はさかのぼること2分前…


〈はぁ、なんとか出てこれた…早く茶もってこよう〉

〈咲玖様!〉


左を向き、キッチンへと向かおうとする咲玖を聞きなれた声が引き留める。


〈南!お前だいじょうb〉

〈先程は取り乱し、申し訳ありませんでした〉


そう言って深く頭を下げる。


〈ちょっと、やめろよ〉

(南からの謝罪とか、50年ぶりぐらいだぞ…)


そう焦っていると、頭をひょっと上げて、咲玖に提案を持ちかける。


〈それはそうと…今日は満月のようです。久しぶりに飲みませんか?〉

〈酒の話か?もちろん飲みたいが…2人がいるぞ。酒に強いかもわからねぇーし〉


どんどんと声を小さくしていく咲玖にとあるお願いをする。


〈なので、咲玖様にはキッチンから、酒と弱めのお酒。両方を持って来て欲しいのですが。お願いできますか?〉


そう聞くと、咲玖はニィと笑った。


〈さすが、南。分かった、それまで時間稼ぎ頼んだ〉

〈もちろんです〉


そうして、このような結果につながったのだった。

少し話すをすると、南は自室で少し頭の中でデスに言われたことを整理して、気持ちが落ち着いたため、こっちの合流したそう。でも、その内容は話したがらないため、そのままお酒の話へと変わっていったのだった。

区切りが少々悪いですが、ご了承ください。

4人はどこまでお酒に強いのか、限度を守った酒飲み大会が今宵開かれる。

今回も読んで頂きありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ

ーーここからは、珠雷からのお知らせですーー

どうも。珠雷です。まだまだ、暑さも残っていて珠雷も毎日溶けかけております。

という事で本題です。9月1日(投稿日)本日から、こちらのストーリー。

『ドラキュラ様の○○さん』の投稿頻度を変更させていただきます。理由としましては、2つあります。1つは「より安定して投稿ができるようにしたいという」こと。もう1つは、「ドラ様の下書きと投稿頻度が嚙み合わなくなってしまった」ためです。

詳しくは後日あげる、活動報告をご覧ください。

これからも、よろしくお願いします(*- -)(*_ _)ペコリ

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