お好み焼きパン
目の前に、犬なのか猫なのかわからぬ生物が目の前で立ち往生している。
私は、その先にある図書館に今日までに返却する必要のある本の束を脇に抱えていた。
目の前にいる犬なのか猫なのかわからぬ物体は、私の目を見たまま、うごかない。
私としては、そのままでいることがなんだか辛くなってきたので、名前を付けることにした。
「ネコドック」
私は、そのような名前で彼を呼んだ(私の中では、オスであった)
しかし、やはり彼は特に何もしない。動かない。微動だにしない。
ネコドックは、不思議な形をしていた。
足の感じは紛れもなく犬だった。猫と違って骨骨しく、筋肉隆々であった。猫のような可愛らしい肉球など多分ない(足の裏は見えないのであくまでも推測だが)
しかし、顔の形やパーツは間違いなく猫であった。今にも電波を察知できそうな長いひげ。チャーミングな二つの耳。ぎょろっとした丸い目つき。今は、明るいため、黒い部分は白くなっている。
私は、意を決してこの状況を打破しようと思った。
なぜならば、脇に抱える図書館の本が重いからだ。この重みが、知識の重みなのだとしても、重い。
私は、叫んだ。
「わッ」
すると、ネコドックは、爆発したのだった。