表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
壊れた夜  作者: 月白
4/7

第3章

突然携帯電話から、優真とは違う軽快な音楽が鳴り、着信を知らせる。


この着信音は美鈴のものだった。


一瞬、優真から力が抜けたのを感じると、その下から何とか抜け出した。

携帯電話を掴むと、私は受話ボタンを押し電話を耳に当てる。

「あ。理子姉?」

「…美鈴。どうしたの?」

「んー、なんとなく?どうしてるかな?って、思って…理子姉。なんか、息荒いけど、大丈夫?」

「へ、部屋の片付けしてたから…それでよ。きっと」

「そっか。実はさ………」

美鈴が、学校であった出来事を話しているが、頭にちゃんと入ってこない。

美鈴への、罪悪感からだろうか。

「…理子姉。聞いてる?」

「き、聞いてるよ」

そう美鈴に答えた時だった。背後から、抱き締められる。

「ゆっ!」

思わず名前を呼びそうになって、口を手で塞ぐ。

「理子姉?」

「…理子」

二人が、私を呼ぶ。

私は、完全にパニックになっていた。

何かを察したのだろう。美鈴が、突然…

「っ…今から、行くからっ!」

ツーツー

電話が切れる。

「ゆ、ゆうくん!今日は、帰って!美鈴が、来ちゃう」

「美鈴にも、話す。俺の気持ち」

そんなことしたら、私たちの関係は崩れる。ゆうくんも、みーちゃんも、私にとっては大切な幼馴染みなのに…。

みーちゃんは、私の大学の近くの高校に入学した為、私の家の近くで一人で暮らしていた。

だから、ここまで歩いてても30分とかからないだろう。

どうしたら、いい。どうすれば…。

ぐるぐると、私はゆうくんの腕の中で長考していると、ピンポンピンポンピンポン!と、何度もチャイムが鳴った。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ