プロローグ
初投稿です。
一応恋愛物ですが、ヤンデレです。
流血表現等が、ありますので注意して読んでください。
拙い文章ですが、最後まで読んでいただけると幸いです。
「大きくなったらね。りこ、ゆうくんのお嫁さんになるの」
「あ。ゆう兄のお嫁さんになるのは、みすずだよぉ」
「りこだよっ!」
「みすずなのっ!」
「ふ、ふたりとも、けんかはダメだよ」
「ゆうくんは、だまってて!」
「ゆう兄は、だまってて!」
「う、うん」
「二人とも優真くんを、困らせないのっ!
そんなんじゃ、どっちもお嫁にもらってくれないわよ?」
「…え…」
「それはイヤッ」
「け、けんかはやめるっ!」
「じゃあ、三人とも…笑って、こっち向いて…撮るわよ。はい、チーズ!」
これが、私たちの思い出。
私たちには、よくある風景だった。
あれから、数年の時が経って…
どうして、こんなことになっているの…?
「ゆ、ゆうくん…?」
私の問い掛けに、ぴくりとも動かない。
傍にいた『あの子』が、自分の喉元に、ゆうくんの赤で濡れたナイフを、突き付けて笑っていた。
「ふふ。理子姉が大事にしてたもの…全部…奪ってあげる。」
ナイフの切っ先が、『あの子』…美鈴の首を傷付け始める。
「や、止めてーっ!」
私たちは
どうして
こんなことに
なってしまったのだろう?