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枯れずの花  作者: ひさなぽぴー/天野緋真
第一次薔藤時代編
7/16

二花、相語らう。

 1.


 千八百九十三年、アメリカマサチューセッツ州。


 アメリカ独立革命の中心的な舞台であり、また独立十三州の一つであるこの州ではあるが、魔法使いたちにとっては決して縁起の良い場所ではない。なぜならば、この地域には暗黒の関係者が多く集うからだ。


 深きものどもが潜む港町や、旧き支配者と交わった忌まわしき一家が住む寒村に、身の毛もよだつ怪事件が起こるのはまだ少し先の話ではある。しかし既にその温床は育っており、邪悪の気配は日増しにここらを満たしつつある。

 加えて、人類が産んだ最高にして最悪の魔導書、ネクロノミコンをも備えた、巨大な闇を抱える街の存在。それが、彼ら魔法使いにこの地を忌避させる理由だ。


 だが、それでもすべての魔法使いがこの地を訪れないわけではない。それが少数派であることは言うまでもないことだが、それでもやはり、物好きはいるものなのだ。


 そして、そんな物好きはおおむね二種類に分類される。

 一つは、興味本位で宇宙の深淵を覗き込んでみようと思い立った、愚か者。

 そしてもう一つは、この地にはびこる邪悪と戦わんとする、修羅。


 闇がある限り、彼らは必ずこの地を現れるだろう。この世を蝕む邪悪を拒まんとする、赤い薔薇のように。


「ミュークト、ミュークト……見当たらんではないか」


 魔法使いたちに死都、あるいは魔都とも呼ばれる、マサチューセッツの大都市アーカム。

 その中を流れる、ミスカトニック河に沿って走るリヴァーストリートに居並ぶ商店を見渡しながらとぼとぼと歩く黒衣の少女は、もう一つの側に分類される。


「おのれジェーンめ、一体どこで待つというのだ!」


 ふくれ面を隠そうともせず、少女は不機嫌もそのままに立ち止まった。道を行き交う人々が、そんな少女に奇異の目を向けながらも通り過ぎていく。


 だが少女は、そんな周囲の視線など気にするそぶりも見せずに空を仰いだ。闇の都にあっても、空は等しく澄んだ青い顔を見せている。

 そんな空を見上げた彼女の瞳は、太陽系にただ一つ生命を花開かせた母と同じ色。無限の生命さきはう青が、そこにある。


 少女の名は、光藤子。闇の中に生き、闇の中で咲きながら、決して闇に染まらず闇と向き合い続ける、青い藤の花だ。


「まったく、念写ではなく手紙で呼び出してきたから何事かと急ぎはせ参じたというに!……じゃがあやつが予定をすっぽかすはずなぞないはずじゃがのう……」


 いらつきを美しい青い瞳にはっきり浮かばせて、藤子は懐から一通の封筒を取り出した。既に破られたその封には、赤い薔薇をあしらった麗しい紋章。

 見る人が見れば、それが人類最古の魔法使いにしてイギリス貴族の名門、テューダーのものであるとわかるはずだ。


 その封筒から、藤子はさらに一通の便箋を取り出す。純白のそれには、白を汚すのをためらいでもしたのか、わずか数行しか黒はない。


「指定は確かにここリヴァーストリートの……」


 藤子はその黒を順に目で追いながら、ぶつぶつと呟く。だが途中でそれをやめると、大きな丸い瞳をさらに大きく見開いて、一箇所を注視した。


「……しまった、間違えたのはわしのほうじゃったか。疑って悪かったな……」


 それから彼女は、ああ、とため息をもらして後ろ頭をかく。脱力させた手が持つ便箋に書かれた場所は、『リヴァーストリート』ではなく、『リヴァーゼイト街』だった。


 だが、だらりとしていたのはその間だけ。彼女はすぐに便箋を元通り封筒にしまうと、それを再度懐にしまいこむ。


「やれやれ、となると方向は逆じゃな。急がねば遅れてしまう」


 そうしてそうつぶやくと、彼女は光の粒子をまとって空に浮かび上がった。当然ながら、一般的な常識にあってはありえない光景に、周囲からはどよめきがあがる。


 しかしそんな喧騒には見向きもせず、災厄の魔女と呼ばれる少女は、その小さな身体を風に任せてアーカムの空を横切っていく。


 しばしの空中遊泳を楽しんだ後、藤子はまたアーカムの一角に降り立った。先ほどと様相はほとんど変わらない、石畳の街並みが広がっている。

 そんな通りの、滅多に人が通らぬであろう小さな路地を次々に抜けて、彼女はやがて迷宮の袋小路を髣髴とさせる一角にたどり着いた。


 そこは、ほとんど四方を建物で囲まれた、まさに行き止まり、どん詰まりだった。だがそこから建物に入るための玄関はない。

 たった一つ、『レストランミュークト』とだけ掲げられたシンプルな看板の下にのみ、申し訳程度の口が開いている以外は。


「……ここか。この街にあって、また随分と辺鄙なところを選んだのう……」


 表向きは、今も発展を続ける経済の中心地であるアーカムに、こんな場所があると想像できる人間はそうはいないだろう。だが、闇が巣食う魔都であることを鑑みれば、こうした虚ろな空間があってもなんら不思議ではない。


「はてさて、こんなところで一体何をしようと言うのやら。鬼が出るか、蛇が出るか……とでも言ったところかのう」


 おびえる様子など欠片も見せず、藤子は堂々と小さな入り口をくぐる。直後、彼女は入ってすぐのところで待ち構えていたウェイターとウェイトレスを目にして、立ち止まった。


「いらっしゃいませ、ようこそレストランミュークトへ」

「光藤子様ですね? お連れ様がお待ちです、こちらへどうぞ」

「うむ」


 色黒の、恐らくはアラブ系と思われる男女に導かれるままに、藤子は店の奥へと足を向ける。内心で、こんな場所にあるわりには、店員はしっかりしている、と思いながら。


 店員だけではない。店内は、やはり外装からはとても想像できないほどこじゃれた造りになっており、しかし決して自己主張は強すぎず、嫌味な雰囲気はまるでない。

 経営者が誰か定かではないが、なかなかいい趣味を持った御仁らしい、と藤子は想像した。


「こちらです」

「では、ごゆっくりどうぞ」


 目的地へ藤子を導いたウェイターとウェイトレスは、それだけを告げるとしずしずと下がっていった。

 やがて二人が視界から消えるのを見届けると、藤子は案内された場所で、まるで景色と同化しているかのごとく静かに紅茶を愉しんでいた老婆に、向き直る。


「……相変わらず、約束の時間には来てくださらないのですね」


 藤子の青い視線を受けて、その老婆は口元にうっすらと笑みを浮かべて視線を向けてきた。その色は、赤。


「真打は遅れてやってくる……と、普段ならば言うところじゃがな。今回は本当にうっかりじゃ。通りの名を読み違えておってな」


 老婆の言葉に肩をすくめて見せながら、藤子は老婆の正面へと腰掛ける。そうして改めて、面と向かい合うことになる老婆を、しげしげと眺めるのだった。


「……どうかなさいましたか?」

「いや」


 いぶかしげに目を細める老婆に首を振って見せ、藤子は目を閉じる。それは、まさに現実から目を背けているという表現が相応しい所作だった。


「老けたな、ジェーン」

「当たり前です。私もこの世に咲いた花ですからね」


 なんだそんなことかと、老婆――ジェーン・テューダーは、笑ってみせた。


 全世界を敵に回す災厄の魔女、藤子を相手に、たった一人で三十余年戦い続けてきた生ける伝説の柔和な笑みには、時間による傷跡が、幾重にも刻まれている。

 かつて黄金すらうらやむほど輝いていた金髪も、今やすべて白銀となってしまっている。それでもなお美しさと気品さを兼ね備えたその顔に、かつてしゃにむに青い花を摘もうとしていた頃の面影は、あまり残っていない。


 それでもそう、その瞳だけは。


 そこに宿る確固たる意志と信念は、あの時と変わらない。人生の黄昏を控えてなお生命力に溢れる燃え盛る瞳は、初めて会ったときと一切変わらぬ、焔だった。


 変わらないといえば、もう一つ。


 通常、老化と共に体力や身体能力が衰えるのにあわせて魔力は減退していく。だが今、七十を目前に控えたジェーンの身体からほとばしる魔力は、彼女の力が衰えるどころか、ますます強く大きくなっていることを如実に物語っている。

 藤子とも共通する、悪く言ってしまえば化け物じみたその魔力だけは、今も昔も変わらない。


「まあ、それは良い」


 ふむ、と一つ小さく咳払いをして、藤子は正面で逆巻く二つの炎に、自身の青い視線を一直線に投げかけた。


「此度は、どういう用件じゃ? こんな辺鄙なところに呼び出して、何を考えておる?」


 過去何度か、二人は今日のように相見えたことがある。だが、それらはいずれもどちらか一方から、果たし状を送りつける形で実現したものであり、そのすべてが激しい戦いを前提とした邂逅だった。

 当然ながらその舞台も人里離れた奥地で、今回のように、寂れてはいるもののレストランが現場となったことは一度もない。藤子が不思議がるのも、おかしなことではないのだ。


「急ぎますね。せっかくのレストランなのですから、少しくらいティーブレイクといきませんか?」

「生憎と、紅茶は好みではない」

「グリーンティーもありますよ、このお店は?」

「……わかった、わかったわ。珈琲でよい、一つ頼むとしよう」


 やけにジェーンが茶を勧めるので、藤子は仕方なくそれに従うことにした。そうでもなければ、彼女が話を始めないように思えたのだ。

 やがて藤子の前に、黒々としたコーヒーで満たされたカップが置かれることになる。


「コーヒーですか……日本生まれの貴女ですから、てっきりグリーンティーかと思いましたが」

「抹茶はじっくり腰をすえて愉しむもの、こうした場には釣り合わぬ。緑茶は、味が中途半端で好まぬ」

「それで、コーヒーですか。ミルクのほうは?」

「いらぬ。わしは何も入れぬ主義じゃ」

「玄人ですね」


 そうして、微笑むジェーンを前に一口コーヒーをすすると、藤子は彼女に改めて向き直る。


「……で。改めて聞くぞ。今回は、一体どんな用があってこんなところに呼び出した?」


 ところが、彼女がそう切り出しても、ジェーンはのんびりとした様子を崩すことなく、メニューを取り出すだけ。


「一緒にお菓子でもいかがですか? この店は取り扱っている品数もなかなか豊富で……」

「いい加減にせぬか!」


 まるで藤子の話をはぐらかそうとするその態度に、彼女は遂に業を煮やして立ち上がった。その拍子に勢いよく叩かれた机が震えて、同時にティーカップに注がれたコーヒーに、紅茶に波紋が浮かぶ。


「ジェーン、ふざけるのも大概にせいよ! わしはお主に呼ばれたからこそ、ここまで来たのじゃ。それを、特に用件も告げずただぐだぐだと! わしは……」

「いいえ」


 感情を露にした藤子に対して、ジェーンはあくまでも穏やかな態度を崩すことなく、静かに首を振った。そして、藤子が少しだけ面食らっている間に、二の句を継ぐ。


「ふざけてなどいませんよ。私は本気です」


 静かに、しかしはっきりとした口調で言い切ったジェーンの顔は、確かにその言葉の通り、ふざけた色のまったくない、真剣そのものだった。


「……何ぃ?」


 それを、藤子は立ち上がったときの姿勢のまま、いぶかしげに注視する。


「今回貴女を呼び出したのは、特に明確な……いえ、あるといえばあるのですが。今までのように、ただ戦う目的で貴女を呼び出したのではないのです」

「……聞こう」


 ゆっくりと話し始めたジェーンの態度があまりに真摯だったため、藤子は静かに腰を下ろした。それから乱暴にコーヒーカップを掴み取ると、その中身をぐい、とあおる。


「貴女と初めて会ってから、もう何十年も経ちました。私の人生の半分は貴女と共に、貴女を越えるためにあったと言っても過言ではないでしょう」

「……別に、常に共にあったわけではないじゃろう。むしろ逆……わしとお主は、相争い続けてきた敵同士じゃろうが」

「そうですね。どこからどう見ても私たちはそうでしょうし、もちろん周囲はそう認識していることでしょう」


 そこで一息ついて、ジェーンは紅茶を口に含む。


「……ですが、私自身はそうは思っておりません」


 そして告げられた言葉に、藤子はゆっくりと目を見開いた。青い二つの星が、赤い二つの炎をまっすぐに見つめている。


「初めて会ってからの数年……確かに私は貴女を倒そうとしていました。それは否定できない事実です。ですが……長い人生、貴女の生き様を見ていて、私の考えは変わりました」

「…………」

「確かに、貴女は多くの人を殺しています。幾度の大事件も起こしました。その被害者数は尋常ではなく、貴女が史上最悪の罪人であることは疑う余地がありません」

「……確かにその通りじゃし、否定する気なぞ欠片もないが……お主言うのう……」

「けれども、それは上辺だけのこと。貴女はただの愉快犯じゃない……真実、魔法の瞳を磨きぬいて、貴女を見ていたら、わかったのです。

 貴女が、闇の眷属からこの星を守ろうとしているのだと……。そのために、貴女は手段を選ばないだけで」


 今度は、藤子がコーヒーに口をつける。言い当てられた己の心中に軽く驚きながらも、努めてゆっくりと。


「結局のところ、貴女が最初に言った通り、私と貴女は同じ穴の狢でした。目指すところは同じ……ただ、そのための手段が違うだけ。そうですよね、藤子さん」

「…………」

「……ふふ、図星を突かれると黙り込む癖は相変わらずですね」

「う」


 くすり、と笑いながらジェーンが指摘する。それを、藤子は少し頓狂な声を上げて受け止めた。


「嘘はつきたくない……かといって、肯定もしたくない……だから黙る。違いますか?」


 再度の沈黙。が、もはやそれは、完全に肯定の証だった。


「ええ、まあそういう主義主張に関しては、別にいいのです。問題なのは、そうした共通の目的を持ちながら戦い続けてきた中で、私の中に、貴女に対する一種の信愛の情が生まれた、ということです」

「…………」

「つまり……藤子さん。私は、貴女と一度でいいから、こうして何気ない会話をしてみたかった……だから、呼び出した。そういうことなのです」


 そしてそう言い放ち、ジェーンは笑った。


「ば、ば、莫迦かお主は!?」


 それを受けて、それまで黙り込んでいた藤子がようやく口を開いた。ジェーンの、あまりにも突拍子な申し出に図らずも狼狽しながら、机に身を乗り出して。


「では何か!? お主は、本当にただ単純に、わしと話したいと……それだけか!? それだけのために、わざわざわしを呼び出したのか!?」

「ふふ、その通りでございます」


 穏やかな笑みのままで、ジェーンは小首をかしげた。

 藤子はしばらく、そんなジェーンを唖然とした顔で見つめていた。が、やがてさらに身を乗り出すと、ジェーンを諭すように声を荒らげる。


「お主、自分の立場をわかっておるのか!? 仮にもお主は、人間たちを庇護し、炎の光でもってこの世を照らす魔法界の頂点!

 対してわしは、その裏側で、影となった場所に咲くもう一つの頂点! わしらは明確に敵であろう!」

「そうですね。その通りだと思います」

「そのお主が、このわしと談笑を楽しみたいと!? それが世に漏れたらいかがするつもりじゃ!?」

「光という家柄も、そこにある栄光も、社会的な名誉すべてを投げ打って世界に飛び出した貴女が、私の世間体を心配してくれるのですか?」


 まくし立てる藤子とは対照的に、ジェーンはただ静謐に微笑むだけ。だがその顔は、その時の覚悟はできているのだと、そういう表情をも含む、複雑な色をしていた。

 祖母にからかわれた孫のように、反論できず口をぽかんと開けていた藤子だったが、やがてしばしの沈黙の間に、ジェーンのその表情を見分けたのだろう。一転して口を閉ざすと、焦らしてでもいるのかのそりと椅子に腰を下ろした。

 椅子が、かすかに悲鳴を上げる。


「……わかった」


 それから、彼女は差し出されたままで机に放置されていたメニューを手に取った。


「おい給仕ども! 茶菓子の類を持ってこい! ここにあるもの、すべてな!」

「藤子さん」

「……お主にそこまで言われて、断るわけにはいかんじゃろう」


 そうして、藤子はメニューをジェーンにつき返すと、椅子に背中を預けて腕を組む。


「付き合ってやろうではないか。じゃが、どうなってもわしは知らんからな」

「……はい。ありがとうございます」


 ジェーンの笑顔を見ながら、藤子は思った。

 まるで、今日はこやつに振り回されてばかりじゃ、と――。


 2.


 巨大な暗黒都市、アーカムの片隅。人の寄り付かぬ袋小路にたたずむレストランで、二輪の花が咲いている。麗しいその姿は、どこまでも対照的である。


 方や黒い髪と黒い服、そして青い瞳を持つのに対して、方や白い髪と白い服、そして赤い瞳を持っている。


 魔法界において、生ける伝説と呼ばれる二人は、人々が思うように武器を、魔法をつき合わせているわけではない。今、二人がつきあわせているものは、言葉。そして飲み物が注がれたカップだ。


「ああ。そうですね、あの時は本当に、私にとってまさに一生の不覚でした」

「まったくじゃよ。わしが行かねば、お主死んでおった」


 自虐的に笑うジェーンに、にやにやした流し目をくれながら、藤子も笑う。


「確かにダゴンは旧き支配者に劣る存在ではあるが、限りなく彼奴らに近い存在だというのに」

「仕方ないじゃありませんか」

「仕方なくないわ。闇のものどもと戦う時は、万全の状態で。ましてやこちらは挑む側であろうが」

「耳が痛うございます」


 ふるふると首を振るジェーンを尻目に、藤子は目の前に置かれた皿に、山盛りとなったビスケットをつまむ。ジェーンもそれに続き、そして紅茶を一杯傾けた。


「でも仕方ないでしょう? あの日は、初孫が生まれるかどうかの瀬戸際だったんですから」

「まあな……わからなくはないがのう」


 あの日。それは、今から二十一年前のこと。星辰の移ろいにあわせて、大西洋に姿を現したダゴンを討伐するためにジェーンが出陣したときのことだ。


 世界最高の魔法使いジェーンではあるが、この時、自身が言った通り、彼女は一つの懸念を抱えていた。精神の乱れがそのまま威力の減退に直結する魔法において、それはとても万全とはいえない状態だった。実際に、彼女はこの時窮地に立たされ、その花を散らす直前まで追い込まれた。


 が、そうはならなかったのは、あわやと言うところで藤子が駆けつけたからだ。ジェーンと敵対しているはずの彼女だが、この時は違った。ダゴンという共通の敵に対して、手を取り合ったのだ。

 そう、かつてミ=ゴの大軍を蹴散らしたときのように。


「しかし、目の前で丁々発止の活躍を見せられたら、とてもそんなことがあったとは思えんかったぞ?」

「それは。……それは、そのう……仕方ないでしょう」

「また『仕方ない』か?」


 はん、と鼻で笑う藤子から、ジェーンは恥ずかしげに目をそらす。


「仕方ないでしょう。貴女が来て、私は奮い立ってしまったんです。貴女にみっともない姿は見せられない、と……」

「おいおい……」

「それに、安心してしまったんです。貴女ほど、安心して背中を預けられる人なんて、いないんですもの」

「ちょ……っと、待て」


 その発言に藤子は表情を崩してジェーンを見つめる。


「そこでお主、なぜ赤面する。こっちが気恥ずかしいわ、たわけ」

「……すいません」


 そこでしばらく、二人は互いの顔を隠すようにして、同時にカップの中身をあおった。


「珈琲おかわり」

「あ、紅茶もお願いします」


 やがて運ばれてきた新しいカップを受け取って、それまでの空気を仕切りなおす形でジェーンが切り出す。


「でも、やはり子や孫は可愛いものですよ。みな……私の宝物です」

「……子や孫か。わしにとっては縁遠いものじゃな」

「……そういえば、気になっていたんですが」

「なんじゃ?」


 今度はスコーンを頬張りながら、藤子は頬杖をつく。空いた片手に、コーヒーカップを持ちながら。


「藤子さんは、ご結婚なさらないのですか?」

「……相変わらず、言う時は本当に言う奴じゃな、お主」


 半目でジェーンをあしらって、藤子はコーヒーを口に含む。それからカップを下ろすと、一つ咳払いをして再度口を開く。


「わしが、結婚せなんだといつ言った?」

「……あれ? と、いうと……」

「わしとて、元の生まれは人の子ぞ。人並みに誰かを愛したことくらい、ある」

「ええ、それは初耳です! 気になりますね、もっと聞かせていただけませんか?」


 ジェーンの赤い瞳が、好奇心で輝いていた。

 その様子に、そう来ると思った、とつぶやいて藤子はため息をもらす。


「……あれは五十年代の頭くらいじゃったな。日本を出てからお主に会うまでくらいじゃったかと思うが……」


 話し始めた藤子にうんうんと頷きながら、ジェーンは身を乗り出した。


「アウソ族というネイティブアメリカンの集落に、二年ほど滞在したことがある。その時に、な」

「アウソ? 確か、アメリカンで唯一魔法を持っていた部族ですね」

「左様。白人の迫害を耐え抜き、今や南部に一大勢力を持つ」

「……その理由は、ただ魔法の技術を持っていただけではなさそうですね。まあそれはともかく……貴女が愛したという、その殿方はどういう方だったのですか?」

「……一族の成人の儀式を受けられずにいた、気の弱くて臆病な、しかし誠実で信心深い少年じゃったよ」

「あら。あらあら……へえ、そうですか」


 得心したように、ゆっくりと頷いたジェーンを、藤子はじろりと睨んだ。


「なんじゃ。何が言いたい?」

「意外と、藤子さんは年下好みですか?」

「たわけか。わしよりも年上の人間なぞ、そうそうおらんじゃろうが」

「ああまあ、そうなんですけど……そういうことじゃなくって、ほら見た目で、というか……子供らしい人が好きなのかしら? と……」

「大きなお世話じゃ」


 ふん、と藤子はそっぽを向いた。それをとりなすように、ジェーンが手を振る。


「あ、けれど結婚していたのでしょう? 夫婦の営みというか……そういうことはなかったのですか?」

「ないわけなかろう。曲がりなりにも夫婦の契りを交わしたのじゃから」

「では」

「子は為せぬ身体ゆえに」


 さらに切り込もうとしたジェーンの言葉を遮って、藤子は先に答えを口にした。その答えに、ジェーンは口を閉ざして目を丸くする。


「見ての通り、わしは歳を取らぬ。地球断章を受け継ぎ、不老不死の術法を完成させたその時からな。つまり、わしは肉体的にはまだ子供のままなのじゃよ。あとはわかるな?」

「……では、貴女にはまだ」

「然り」


 ああ、とジェーンが嘆息を漏らした。


「……わしにとっては仮初の契りにはなったが、それでも好きでもない相手とは交わらぬ。まったく望まなかったわけではない」

「そうでしたか……」

「魔法で、とも思うた。実際、その手の魔法を創ろうとした。が……当時のわしは、破壊と殺戮に力を向けすぎていた。創造の魔法を編むには……時間が足りなかった。そして母に呼ばれ……わしは出奔することを余儀なくされた。そして」

「……私と出会った」


 ジェーンの言葉に、藤子は静かに頷いた。そして、コーヒーカップを傾ける。


「……わしが去った後は長となって一族を強壮に導き、白人との戦いを勝ち抜いて偉大な酋長となった。……既に過去の人間じゃがな」


 期せずして重くなった場の雰囲気に、ジェーンが口を噤んだ。藤子も、何を言うべきか決めあぐねて沈黙を守る。


「……まあ、もはや通り過ぎた場所のことは、気にせぬが吉」

「……ですか」

「それよりジェーン、そんなお主の旦那はどのような男じゃ? テューダーの歴史において、男は影が薄いからのう」

「影が薄い、とはまた随分ですね。もう少し遠まわしにできませんか?」

「事実じゃろう? で、どうなのじゃ」


 うん? と小首を傾げながら、今度は藤子が身を乗り出した。

 二輪の花の語らいは、まだまだ続く――。


 3.


 それから、随分と長い時間が過ぎた。備え付けられた窓から降り注いでいた光は既になく、店内にはかすかな灯火の明かりがちろちろとまたたいているだけ。

 机に山のようになっていた菓子の類も影も形もなくなっており、コーヒーと紅茶が何杯用意されたのかは、もはや客人の二人には知る由もない。


「申し訳ありませんが、まもなく閉店の時間でございます」


 終わることのない会話を楽しんでいた藤子とジェーンの元に、あのアラブ系のウェイターがやってきて告げた。


「……なんとまあ。先ほどから夜ではあるなと思っておったが、そんな時間か」

「そろそろ日付が変わってしまいますね……我ながら、驚きです」


 刻限を告げるという役目を果たし、席から遠ざかるウェイターの背中を見つめながら二人はため息をつく。今まで時間を忘れて話し続けていた疲れが出た、と言うよりは、まだまだ話し足りない、もっと時間がほしい、という様子だ。

 それでも、この店が閉まってしまう以上、彼女たちはここを立ち退かなければならない。それが客として、当たり前のこと。


「……では行くとするか」

「あ……もう少しだけ、時間をください」


 立ち上がり、背を向けた藤子にジェーンが声を投げかけた。


「少しだけ……少しだけで構いませんから」


 それに応じる形で、藤子は振り返る。ジェーンはまだ席に着いたままで、立ち上がる気配はない。

 彼女は、懐を何やら探っていた。その様子を、藤子は無言で見守る。


「……今回、貴女を呼び出した一番の目的は、貴女との談笑を楽しむためだったのですが……」


 やがてジェーンは、目的のものを探り当てたらしい。そう言いながら、懐から一つの箱を取り出すと、机の上に静かに置いた。それを、音を立てないように丁重に、藤子に差し出す。


「貴女に、受け取ってもらいたいものがあったのです」

「ほう」


 差し出されるままに、藤子はその箱を受け取った。


 それは、ちょうど彼女が両手を開いて器としたとき、そこに収まるくらいの大きさの、青い箱だった。

 青といっても、その色は彼女の瞳のような鮮やかなものではなく、群青、藍色といった深い青だ。その表装は、やや長い毛房を立たせたビロードであり、かすかな光沢を湛えている。


 その面をそろそろと撫でて、藤子は嘆息する。その素晴らしい出来栄えに、さすがテューダーと感嘆したのだ。だがそれを即座に見抜ける辺り、彼女の目利きも相当なものでもある。


「一体、これはなんぞ」


 そして彼女は、調度品としても通用しそうなその箱を、ためらうことなく開けた。


「あ……ちゅ、躊躇しませんね?」

「たわけ。今さら中身を疑うような間柄でもなかろう?」


 開けた時の所作と同じく、ためらうことなく告げられた藤子の言葉に、ジェーンは少しだけ目を丸くした。が、すぐに嬉しそうに目を細めると、口元に微笑を浮かべる。


「……これは」


 箱の中身。それは、ろうそくの明かりしかないこの暗い店内にあってもなお、まるで輝いているかのように美しく映える色で染め抜かれた、一枚の細長い布だった。


 その色は、青。

 そう、どこかの魔法使いの瞳と同じ、漆黒の闇の中でもしっかりと浮かび上がる聖なる青、青の中の青だ。


「……ああ、ただの布かと一瞬思ったが、そうか。リボンか」

「はい。どうか受け取ってくださいまし」

「ふむ」


 藤子は、しばしそのリボンを手にとってしげしげと眺めていた。


 一見すると無地に見えるそれだったが、よく見てみると、青の中に藤の花の模様が浮かんで見える。ジェーンが、その名に藤の花を持つ藤子のために用意したのがよくわかる。

 やがてリボンを眺めるのをやめて、藤子はリボンをゆっくりと頭の後ろに回した。そして、腰まであろうかという自身の髪を後ろ手に結い上げると、それを青いリボンで纏める。

 それから彼女が手を下ろして一、二度首を振った。すると今出来上がったばかりの美しいポニーテールが、灯火の輝きを反射して空を舞った。


「どうじゃ?」


 その様子を見ていたジェーンに、彼女は感想を求める。


「大変よくお似合いです。やはり、貴女に青はよく似合う」


 ジェーンの言葉を受けて、藤子は嬉しそうに笑った。だがすぐにそれを引っ込めると、眉をひそめる。


「……で、お主はこれをわしに渡して、どうするつもりじゃ?」

「はい。実は、それは本当に渡したいものではないのです。それはあくまで形式的なものというか、便宜上のもので」

「ほほう?」


 ジェーンの意図していることを掴みきれず、首を傾げる藤子。一方のジェーンは、そんな藤子を尻目にゆっくり立ち上がると、その目の前に立った。

 それに釣られる形で、藤子はジェーンの顔を見上げた。そのまま、二人は青と赤の視線を重ね合わせて黙りこくる。


「藤子さん」

「うむ」

「……私は、貴女のことを尊敬しています。何を犠牲にしても、世界を守ろうとする覚悟と信念を持つ貴女を」

「う、うむ」


 いきなり何を言い出すのかと、藤子が目を点にする。普段突拍子もないことを言って困らせるのは主に彼女がやることだが、逆にそれをやられると、どうにも対応に困る彼女だった。


「たとえ世界からどう見られていようと……私は知っています。見ています。最も気高き藤の花を」

「わ、わかったわかった。わかったから、早くしてくれぬか。そう褒められると……どうも調子が狂ってしまうわ」


 わたわたと手を振って、藤子がジェーンに歩み寄る。


「ですから」

「ぬお!?」


 もういいから、と、口でも態度でも伝えようとした藤子だったが、まさかジェーンがいきなり抱きついてくるとは思っていなかった。


「じぇ、ジェーン? お、お主、一体何がしたくて……」


 突然のことに、彼女らしからず困惑する藤子。とはいえ背中に回されたジェーンの手に強い力はなく、優しく抱きすくめられている状態だ。女性としてはやや大きめのジェーンの身体に、子供のままの藤子の身体がすっぽりと納まっている。

 そのまま離れる気配がまったくないジェーンに、やがて藤子も落ち着きを取り戻した。そうして、ジェーンに身を任せる形で抱き返す。


「……藤子さん」

「なんじゃ?」


 一見すると、恋人同士に見えなくもない状態。すぐ耳元で囁かれて、藤子は瞳を閉じた。


「敬愛する貴女に……どうか贈りたいものがあります。他の誰かがする前に、どうしてもこの私が贈りたかったものです」

「…………」

「受け取っていただけますか? 優れた魔法使いに、信頼する魔法使いに贈るべきもの、称号を」

「称号……」


 ジェーンの言葉を受けて、藤子は少しだけ身体を離すと、閉じていた目を開いてすぐ目の前にあるジェーンの顔を見つめた。それから少しだけまぶたを下ろすと、もう一度ジェーンに身体を預ける。


「……そうじゃな。お主以外の奴からもらう称号なぞ、ほしくないな。ほしい。お主からほしいよ」

「ありがとうございます」


 称号。

 それは、優れた魔法使いに贈られる一種の勲章のようなものだ。目覚しい功績を残した魔法使いだけが得られるものであり、当然ながらこれを持つ魔法使いは、例外なく素晴らしい力を持っている。ジェーンが持つ「クリムゾンオールドローズ」は、その代表と言ってもいい。


 魔法使いの功績を讃える称号だが、それを贈るのは親しいものであることが多い。各国に存在する魔法の管理組織から贈られることもあるが、やはり互いを良く知るものから贈られたほうが当人たちにとって、やはり心に響くのだろう。


「……どうか受け取ってください」

「うむ」


 そう言うと、ジェーンは藤子から身を離した。そして藤子の額に手を伸ばすと、魔法を唱えるときと同じように一声高く告げる。


「世界の邪悪に敢えて棲みつき、その中から闇に挑み続ける青い花、光藤子。ジェーン・テューダーの名において、宣言します。……汝、シレスティアルウィステリア!」


 そして告げ終わると、ジェーンは後ろに一歩下がった。


「……ありがとう、ジェーン」


 告げられた藤子の瞳が、少しだけ潤んで揺れた。白い宇宙の中で輝く二つの地球が、目の前の友を見つめている。そんな彼女の顔には、とても可愛らしい笑みが浮かんでいた。

 それはこの百年間、あらゆる害悪を為してきた魔女の顔ではない。友人からの贈り物に笑みをほころばせる、等身大の少女の顔だ。


 世界の闇として生きてきた藤子が、そんな顔を見せている。彼女にとって、ジェーンと言う存在がどれほど特別かがわかる光景だ。


「天使が愛でる青き藤、か……気に入った!」

「気に入っていただけたようで何よりです」


 嬉しそうに笑う藤子の正面で、ジェーンもまた嬉しそうに笑った。時間に傷つけられた顔だが、その表情は少女のようにみずみずしい。

 二人はしばらく、その状態で見詰め合っていた。


「あの……閉店の時間が……」


 そこに、痺れを切らしたウェイターが再びやってきた。そこでようやく、二人は時間を思い出してあたふたとその場を離れるのだった。


「ジェーン」

「はい、なんでしょうか?」


 会計を済ませて店から出た直後、藤子がジェーンに声をかける。当然ジェーンは藤子の方に振り返ることになるが、とっぷりふけた夜の闇の中ではその様子は見えない。ただ、その赤い瞳だけが浮き上がって見える。


「……せっかく会うたのじゃし、……その……そう、一度死合わぬか?」

「……いいですね」


 藤子の不器用な申し出を受けて、ジェーンがにやっと笑う。


「いい機会です。これまで培ってきた全力でもって、りましょう。ええ、全力で」

「そうじゃな。お主になら見せても良い。わしの全てを」


 藤子も笑った。いつもと同じ、あのにやりとした笑い。


「いつにしますか? 私は今すぐでも構いませんが」

「良いのか? 一度寝てからのほうが……」

「ふふ、心配してくださりありがとうございます。でも大丈夫ですよ」

「そうか?」

「はい」


 やはり夜の闇の中なので、ジェーンの表情は藤子からはわからない。だが、今どうしているか、それくらいは気配でわかる。

 だから、ジェーンがすぐ近くにまで――そう、耳元にまで顔を近づけてきていることも、藤子には手に取るようにわかった。


「今夜は、もっと貴女と一緒にいたいので」


 そう告げられた藤子は、一瞬目を見開いた。が、すぐに瞳を閉じると、腕を組んでふいとそっぽを向く。


「……しようがないやつめ」


 だが、別に面倒だと思ったわけでも、嫌だというわけでもない。むしろ逆だ。嬉しくて仕方がないのだ。その証拠に、彼女の頬は少しだけ紅潮している。


「場所はどこにする? お主としては、ここで戦いたくなかろう?」

「仰る通り。街の外までお願いできるとありがたいです」


 それを聞いて、藤子は光の粒子をその身に纏った。刹那、かすかな光に照らされた小さな身体が、ふわりと宙に浮かび上がる。


「わかった。では参ろうかジェーン、クリムゾンオールドローズ! 今宵は負けぬぞ!」

「ええ。私だって負けませんよ藤子さん、シレスティアルウィステリア!」


 そしてジェーンも、光の粒子を纏って空に舞い上がる。その表情は、嬉々として輝いていた。


 この日、魔法界において歴史に残る戦いがアーカム近郊で起こった。後に体系化され、陰秘学と呼ばれる学問になった魔法。その教科書には、必ず載るほどの戦いだった。

 魔法使いにとっては、神の模造品を降ろして戦うという最高の魔法をも用いたこの戦い。それはまさに、神々の黄昏。しかし、それでも二人の戦いに決着がつくことはなかった。


 赤い薔薇と青い藤の戦いは、まだ続く――。

藤天杖とうてんじょう

藤子が持つ、彼女手製の魔導具。

全身黒一色の極めて長い杖であり、その先端は地球儀のような形で地球と同じ色の宝石が浮かんでいる。

災厄の魔女が創っただけあって、あらゆる魔法に強い影響を及ぼす最強クラスの魔導具であり、原初の魔導具にすら匹敵する力を秘めるが、神は宿っていない。

藤子以外でも使うことはできるが、彼女以外の人間が使うことを想定された造りになっていないため、その使用は困難を極めるという。

通常時は、黒い腕輪として彼女の右腕に収まっている。

なお、藤子が持つ黒い藤天杖とは対となる、白い藤天杖が存在するという噂があるが、真偽のほどは確かではない。

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