スカパー中継・後半から試合終了まで
「前半終わって1−1の同点、これから後半へと入ります」
「さあ検見川さん」
『はい』
「先制点を取りながら追いつかれた山形、主導権を握れてないけど追いついた和歌山。お互いどういう後半になりそうですか」
『まあまずは2点目をお互い取りに行きますね。特に山形ボールで後半始まりますんで、和歌山は開始10分、この時間帯集中したいですね』
「前半のシュート数なんですが、和歌山が8、山形が5。ボール保持率は45対55で山形がリード、前半は山形のゲームといった感じですか」
『どうですかねえ。ただ縦に出したパスは和歌山の方が多いと感じましたし、チャンスは同じぐらい作れてたのでまだイーブンじゃないですなねえ』
ピィーーッ
「今山形ボールで後半のキックオフです」
(楠川さん、ハーフタイムの両監督のコメントが入りました)
「お願いします」
(えー、まず和歌山の今石監督ですが「まずは追いつけてよかった。ただうちの持ち味のサイドで主導権が取り切れていないので、選手交代も含めてそこを修正したい」とのことです。一方山形の奥田監督は「最後に集中が切れる悪いくせがまたでてしまった。選手たちには『もっと集中しよう』『ボールホルダーへのよせをしっかりしよう』と伝えた」と言ってました)
−−後半15分前後−−
「さあ加藤がボールを持つ。加藤から前へ、林と藤川のマッチアップ、また林が前に走り出すう、クロスをブロックっ!スローインになります。…今日はこの林がよく効いてますねえ」
『まあ林選手の調子がいいのもあるし、藤川選手の試合勘がまだ戻りきってないかなとも思いますね』
「そのあたりは山形もスカウト済みですかね」
『ただちょっと山形の攻撃にも変化欲しいですねえ。パターン化してきてるんで』
(楠川さん、山形ベンチ動きあります。11番の吉田選手と15番の松本選手が呼ばれました)
「はいありがとうございます。二人…一気に代えますかね」
『二人よんだんでえ…まあありえなくはないですね』
「さあこのスローイン、ロングスローのある林、ゴール前にっ、小林っとキーパーパンチング!まだある、山形チャンス、加藤、流す、佐々木打つぅっ!猪口ブロック、セカンドまだ生きている、高橋上がってきた、高橋フリー、ミドルぅっ」
『うはあっ!』
「ボールはクロスバーあっ!……高橋頭を抱えたあ」
『たぁーもったいない』
「攻め上がった高橋のシュートはクロスバーに嫌われたぁっ…いやあ惜しかったですねえ」
『完全にフリーでしたからねえ、まだ和歌山にはツキがありますねえ』
ピピッ!
「さあここで選手交代山形。ああ下がるのは…小林ですか」
『みたいですねえ。多分そのまま小林の位置に吉田を入れますねえ。点を取る上でまずはフォワード同士を代えましたね』
「松本も呼ばれていたんですが、ここは小林だけでしたねえ」
『まあ林と佐々木はよく効いているんでえ、まだ行けると判断したと思いますね。山形が怖いのは和歌山にサイドを使われることなんで、慎重にカードを切ると思いますね』
−−それから10分経過
(和歌山ベンチ、交代の動きがあります。桐嶋選手が呼ばれました)
「山形交代で圧力をかけて来ましたけど、なかなか和歌山の壁を破れませんね」
『いやあ集中してますねえ』
「ボールを受けた、吉田、吉田、浮かせたパス中村っ!ふかしたあ」
『ちょっと息合いませんでしたねえ。あと今日山形フィニッシュの精度がキレてませんねえ』
「試合自体は山形ペースなんですがね」
ピピッ
「さあ和歌山がジョーカーを投入します。村主が下がって桐嶋が入ります」
『さあ今石監督が動きましたねえ。こっからどんどん攻撃的なカード切るんじゃないですかね』
−−その3分後−−
「川久保から猪口、チョン、猪口、前を見た、桐嶋へ。さあ、桐嶋あ佐々木を振り切ったっ!さあ行けるか、左サイド、一気に行くっ!中はどうか」
『人数互角っ!行けるっ!』
「クロス、大きく蹴り上げるっ、ファーの、竹内だあっスライディングっボレーぇっ!!」
ゴォーーーーピィーーッピピピピッ!
「ああっとここで笛え?この場面で、あーオフサイド、判定はオフサイドっ!」
『なーっオフサイドかあ』
「頭を抱える和歌山ベンチい…」
『今のは綺麗に崩しましたからねえ、ちょっと竹内焦ったかな』
「ちょっと今のオフサイドはどう影響しますかねえ」
『いや、挨拶がわりに脅威を与えられたんでいいんじゃないですかね』
ピピッ
「そしてここで山形がカードを切ります」
(佐々木選手に代えて清水選手が入ります)
「あー今の突破からですかねえ」
『でしょうねえ。佐々木選手運動量落ちてきてましたからねえ。妥当な交代ですね』
(和歌山の選手交代も認められました。藤川選手に代わって朴選手が入ります)
「ここでロングキックが武器の朴も入れてきましたね」
『最終ラインからのリスタートのバリエーションを増やしてきましたね。いよいよ和歌山がギアを上げてきたってことですね』
(楠川さんよろしいですか)
「はい斎野さん」
(あのピッチの方なんですけど、だいぶ水が溜まってきましたね。選手が走るたび、あるいはボールが着地したときに水しぶきが起きるようになりましたね)
「雨のほうも強くなってきましたか」
(そうですねえ。後半のキックオフ後から徐々に粒が大きくなりまして、ちょっと大袈裟ですけど、シャワーを浴びながらサッカーしてる感じですね)
「はあ、この天気の変化は影響しますかねえ」
『結構してるとおもいますねえ。だからこそロングボールを前線に入れるための朴投入だと思いますよ』
−−後半42分すぎ−
「さあ山形、清水がボールを持つ、前を向けるかっと桐嶋が奪う」
『やっぱ途中交代同士なんで馬力ありますね』
「最終ラインでボールを回す和歌山、猪口、朴、朴、大きく蹴り出す…さあ裏を取ったっ!竹内だっ!しぶきを上げてっ、ドリブルでっ持ち込んでいくっキーパーと一対一っかわしてシュートおっ!」
ゴォーーーールうッ!
「ついに均衡破れるっ!後半43分っ!竹内の勝ち越しゴールうっ!」
『いやあ見事なドリブルでしたねえ』
「その前の朴のフィードもよかったですねえ」
『もうどんぴしゃりでしたねえ』
「今その朴と抱き合って喜ぶ竹内。実に7試合ぶりの今シーズン13ゴール目」
『あ、そんなにゴールなかったんですか』
「いつもゴールに絡んでるんで意外ですよね」
−−後半ロスタイム−−
「さあこのフリーキックがラストプレーになるか山形。アディショナルタイム目安の4分にもうすぐなろうとしています」
『やー和歌山ここ集中したいですねえ、山形としても勝ち点を何としても以って帰りたいだけに』
「山形は自陣に残っているのは…ああキーパーの佐藤も上がってきた。ゴール前にはかなりの人数がいます。……誰を狙うか加藤、加藤蹴った、合わせた高橋いっ!だあーボールはクロスバーの上ぇっ!」
ピィーーッピィーーッ
「そしてここで終了の笛え。……山形、アウェーで逆転負け。和歌山が勝ち点3を奪い取りました。これで和歌山はリーグ戦折り返し4連敗の後3連勝となりました」
『いやあ勝った勝った。よかった』
「これでまだまだ昇格戦線は、わからなくなりましたね検見川さん」
『ですねえ。和歌山も勝ち星の数は抜きん出てるんで、まだまだプレーオフの可能性はありますねえ』
「今日は決めるべき人が決めた、そんな印象がありますねえ」
『まあお互いにゴールがなかなか出ない中で、和歌山の決定力、あるいは得点力のある選手数の差が出たのかなともおもいますねえ』
ピピッ
「いまピッチで全選手が整列し、スタンドのサポーターに手を振ります。…うーん山形の選手はまだうなだれたままですねえ」
『やっぱり試合を通して主導権を持っていただけに、フィニッシュを決められなかったのが響きましたねえ。守備も悪くなかっただけにね、力技でこじ開けられたのは悔しいでしょうねえ』
「ピッチではヒーローインタビューが行われるようです」
(えー、放送席、放送席。そして、アガーラサポーターの皆さん、今日のヒーローねお二人に来ていただきました。同点ゴールの剣崎龍一選手と、決勝ゴールの竹内俊也選手でぇす。えーまずは剣崎選手に伺いましょう。はじめに区切りの20ゴール目、おめでとうございます)
−あぁざっすっ!
(まずゴールを決めた瞬間、いかがでしたか)
−そうっすね。まあまずは「よっしゃ追いついた」って思って、まあ先手取られてたんで、俺のゴールで追いついたるって思ってたんで決めれてよかったっす。
(ルーキーながら現在得点王です。狙っていきますか)
−そうっすね。やっぱフォワードである以上ね、得点王は狙うべきもんやし、ここまできてる以上ね、得点王は俺のものやと思ってるんで、最低あと10点とって得点王になりますっ!!
(どうもありがとうございました。では続いて竹内選手にお話を伺いましょう。決勝ゴールおめでとうございます)
−ありがとうございます。
(実に7試合ぶりのゴールだったんですが、決めた瞬間はいかがでしたか)
−連敗中ゴールがなかったので責任感じてまして、なんとか早くゴールを決めたいと思ってて、ちょっと時間かかりましたけど決めれてよかったです。
(久々のゴールの味はいかがでしたか)
−やっぱりサッカーする上で、一番気持ちいいことなんで、やっぱりうれしいですね。はい。
(今シーズンも残りわずかになりました。サポーターの皆さんへのメッセージをお願いします)
−そうですね。…いつもどこでも心強い皆さんの声援ありがとうございます。まだまだ試合は残ってますけども、僕らも全力で戦いますんで、皆さんの応援、これからもよろしくお願いしますっ!。
(今日のヒーロー、剣崎選手と竹内選手でした)
「ヒーローインタビューでした。いやあ堂々としてますね。まだ19ですからね」
『二人もそうですけど、和歌山の若い選手たちに風格がついてますよね。自分のプレーに自信と責任感を感じますね』
「それが今の和歌山の原動力になってますよね」
『ベテランへの刺激になってますし、いま一番チーム状態がいいんじゃないですかね。今のペースなら十分昇格戦線に残れると思いますね』
「今日の試合中継、解説に検見川安彦さん、ピッチリポーター斎野保奈美さん、実況楠川高久でお伝えしました。お二人ともありがとうございました」
(ありがとうございました)
『あい、ありがとうございました』
「それではこの辺で失礼いたします」




