和歌山対水戸マッチレポート
本誌内の新聞、Jペーパーに掲載されたものです。
〜雑音払い、堅牢水戸ナチオを攻略〜(浜田友美)
今石監督と対立した、一部選手が練習ボイコットするなど、ピッチ外が妙に騒がしい和歌山。前半終了直後には、今石監督らを中傷する横断幕が掲げられるなど「まともな雰囲気じゃなかった」(竹内)が、「もっと結果を残せばいい」(剣崎)と開き直った選手たちは、前半攻略できなかった水戸の堅牢な“6バック”攻略に乗り出した。
「前半はムキになりすぎていたので、まずは落ち着かせること」(栗栖)を心掛け、焦れることなくじっくりと攻め上がったことで、2トップがゴール前に顔を出す機会が増えた。それでも守護神・本田をはじめ、粘り強く対応する水戸のゴールを割れず。逆に79分に内村がPKを献上するも、友成が完璧な読みを見せてこれを阻止。そして85分、剣崎10本目のシュートを本田がパンチングで逃れたが、走り込んだ竹内が押し込みついに先制。これが決勝点となった。
「難しい雰囲気のなか、選手たちはよくやった」と今石監督だけでなく、「彼らのメンタリティーには敬意を表したい」と、敵将・円谷監督も讃える精神力を見せた若いチームが苦しい試合を勝ち切った。
採点・寸評
和歌山
20 友成哲也 6・5
唯一のプレーが値千金のPKセーブ
6 川久保隆平 6
ほとんど仕事はなかったが、最後までラインを統率
2 猪口太一 6
1トップの高井にきっちり対応。自由与えず
3 内村宏一 5
攻められない苛立ちからPK献上し次節出場停止
13 村主文博 6
守備に徹底して持ち味発揮。左サイドを制圧した
4 江川樹 6
小島を抑えリトリートした水戸の攻撃力をさらに削った
8 栗栖将人 6・5
プロの司令塔として一皮むけ、風格も出てきた。
10 小西直樹 5・5
右サイドでプレーしたが内村が抑えられ孤立気味に
7 桐島和也 5・5
プレーがおとなしく攻撃が停滞。後半にらしさみせた
9 剣崎龍一 6
一人でシュート10本。最後まで積極的だった
16 竹内俊也 6
サイドの時とプレースタイル変えず、ところ狭しと走り回る
17 チョン・スンファン −
時間短く、採点なし
18 鶴岡智之 −
時間短く、採点なし
C 今石博明 6
最後は2トップを休ませる余裕の展開を見せる
水戸
1 本田幸一 6
失点は竹内を褒めるべき。好セーブを何度もみせた
2 井上久志 5・5
絶好調2トップに対応したが最後に突破許す
7 木下博之 6
老獪にプレーし、2トップを苛立たせた
3 上田孝行 5・5
初めてのサイドバックで奮闘もやや消化不良に
5 大野雄介 6
右サイドで主導権握り続けて内村を抑えた
6 川山信一 5・5
プラン通り中央を固めたが、カウンターの起点にはなれず
15 ソウザ 5・5
積極的に奪いにかかったが、後半はややガス欠気味
10 小島大輔 5
江川に潰され存在感なく、PK失敗がハイライト
11 佐藤琢磨 5・5
サイドをよく抑えたがFWが守備に満足しては…
13 鈴木稔 5・5
55分のミドルは惜しかった。積極的にシュートを打つ
9 高井則康 5
守備は効いたがシュートゼロは1トップとして疑問
23 ファビオ −
時間短く、採点なし
26 橋本隆司 −
時間短く、採点なし
16 高橋浩一 −
時間短く、採点なし
C 円谷哲郎 5・5
プラン通りに試合進めたが、最後は相手の馬力に屈する




