こころに咲く空色朝顔と、星空のアルペジオ
風のオカリナに
やさしくゆれる樹々は
浴びる陽ざしに
ペリドットのように
白雨のあとの
しずくが葉を伝っては
煌めきながら
とけゆくような夏風に
見上げた空は
またひとつ、青くなって
風に立つ
向日葵は微笑みを
黄金の色に
浮かべるように
東雲草が
咲きゆく小径に
空色朝顔の
花びらが映し出す
今日という
こころの空を見つめて
星空のアルペジオ
東の雲の彼方から
ベガの星は
夏を煌めきながら
天高く舞う
真夏のダイヤモンド
いくつもの光と
いくつもの時が
つくり出す
星空はアルペジオのように
夏色のペリドット
葉は翠玉のように
八月は葉月
言の葉が織りなす月
こころの大地に
種を蒔いて
芽吹いたゆめを
情熱であたためて
やがてそれが
樹となり、森となるように
夏の陽ざしに
やわらかな木洩れ陽をつくり
夕立のときには
雨宿りの場所をつくるような
言の葉が、きっと
あると信じて
真夏のダイヤモンド
額に光るしずく
太陽を真っすぐに
見つめる向日葵の姿に
ひたむきさとは
何かを胸に響かせて
真夏のダイヤモンド
葉月の星空に
ひときわ光る
ベガの星のように
言の葉もまた
こころの宙を照らす
光と、信じて
風のオカリナに
やさしくゆれる樹々は
浴びる陽ざしに
ペリドットのように
煌めきながら
とけゆく夏の風に
空はまたひとつ、
青くなって
東雲草が
花びらに映す明日へ
星空のアルペジオ
こころの宙に、響かせて
ペリドットは、8月の誕生石で、葉のように透き通る緑で夜でも輝くことから「太陽の石」「夜のエメラルド」とも呼ばれます。石言葉は「希望」「平和」です。葉月は、8月のことです。
こと座のベガは、夏の星の中で最も輝き、「真夏のダイヤモンド」と呼ばれます。アルペジオは、和音を一音ずつ琴のように弾く音楽用語です。白雨は、夏のにわか雨や夕立のことです。
東雲草はアサガオの別名で、夜明けの空を表す東雲色が由来とされ、「明日も爽やかに」の花言葉があります。空色朝顔は、青い空のような色です。向日葵には、「憧れ」「光輝」「未来を見つめて」などの花言葉があります。
季節の星や花をモチーフに詩を描かせていただきました。お読みいただき、ありがとうございます。