モヒ「属性って関係性だけとちゃうよな?」
※更新一回とばしてしまったので二話連続投稿します。一話目。
ザキ(山鷺)……アニメオタク。前回は幼馴染萌えを熱弁。元気っ子幼馴染も家庭的幼馴染も大好き。むしろ幼馴染に貴賤を求める方が間違っていると思っている。それはさておき幼馴染は物語冒頭から主人公のことが好きであることが大事であるという考え。ここだけは譲れない。
モヒ(元木)……マンガオタク。前回は後輩ヒロイン萌えを熱弁。健気可愛いのが好きだが、生意気可愛いのも捨てがたいと思っている。高校からの後輩よりも、中学時代からの後輩で高校まで追ってきてほしい。たまたま同じ学校になったフリして実は、とかが最高に萌える。
ロキ(興梠)……ラノベオタク。前回は妹ヒロイン萌えを熱弁。兄を顎で使ってくるタイプの妹が嫌いなわけではないが、小さい頃から家事を手伝っていたタイプの妹が好きなことは否定しない。部活に疲れて帰ってきたら料理の手を止めて出迎えてほしい。今の部活疲れないけれど。
ヒメ(望月)……ヲタクオタク。今回は特記事項なし。
モヒ「前回の部活では主人公との関係性としての好みを訊いたけど、属性ってそれだけとちゃうよな」
ザキ「まあなー。やっぱ関係性と並んで大事なんは、性格やろうな」
ロキ「性格と書いてキャラクターと読むやつやな」
ザキ「英悟ではそうやけど……性格は性格でよくない?」
モヒ「性格」
ザキ「唐突にええ発音してどうした」
モヒ「どうも俺のことアホキャラやと思ってる人が一定数おる気がしてな。賢いってとこ見せてこうかと思って」
ロキ「既に出た会話を繰り返しただけで賢く見えたら苦労はないわな」
ザキ「むしろよりアホっぽいな」
モヒ「なにおぅ!?」
ロキ「で、性格やっけ?」
モヒ「性格!」
ザキ「そうそう。まあ性格と言うか、キャラって感じやけど」
モヒ「性格!!」
ロキ「性格とキャラって、どう違うんやろ?」
モヒ「性格!!!」
ザキ「性格は真面目とか、おおらかとか、神経質とか頑固とか?」
モヒ「むむっ」
ロキ「なら、キャラはツンデレとか、ムードメーカーとか、委員長とか?」
モヒ「むんむ!」
ザキ「そうやって聞くと、キャラって難しいな。委員長って役職やしな」
ロキ「でも委員長やなくても委員長って呼ばれてる人もおるし、役職がキャラになることもあるよな」
モヒ「むー……」
ザキ「そうやって考えると、俺は優等生キャラが好きやな。クラスのマドンナ的な」
ロキ「黒髪ロング好きやったもんなあ……納得」
ザキ「ロングって言ってないけどな、俺」
モヒ「むむむ!」
ザキ「ほら、優等生キャラってどの作品にも一人はおる人気ジャンルやと思わん!? 大衆が認めてんねんって! 優等生の魅力を!」
ロキ「なんでそんな必死なん。別に否定してへんやん。俺も銀髪優等生妹とか超好きやし」
モヒ「むむむーむむ!」
ザキ「モヒの言うとおりやぞ。他の要素入りまくってるからそれやと判断つかへんやん」
ロキ「ちょい待ち。え、今のわかったん?」
ザキ「そらわかるよ。長い付き合いやし。なあモヒ?」
モヒ「……ぷはっ。大学入ってからの付き合いやけどな。てか、急に猿轡噛ませるとかどういうことやねん! びっくりするわ! もっと俺にも喋むーむむ!」
ザキ「ほらな?」
ロキ「猿轡はともかく、なんで本人自分じゃ外せへんのかがわからん。手は自由よな?」
ザキ「なんやかんやで面白がってるからよな」
モヒ「……むむむむむ!」
ロキ「…………結び方が難しくて、しかも見えてへんから解けへんみたいやな」
ザキ「今のこそなんでわかってん。エスパー?」
モヒ「……ぷっはー! ちなみに俺は小悪魔が好き!」
ロキ「お、自力で解いた」
ザキ「しかも強引な自己主張」
モヒ「小悪魔ヒロイン、ええよな! 自分勝手に振り回してほしい! 意地悪にからかわれたい!」
ロキ「ドМなん?」
ザキ「好みというより性癖って感じするよな、これ」
ロキ「ちなみにタイトルからして小悪魔な後輩がメインヒロインのラノベがあるが」
モヒ「読もうやないか」
ロキ「即答で草」
ザキ「優等生幼馴染の作品は?」
ロキ「掃いて捨てるほどあるわ、ぺっ」
ザキ「それは吐き捨てるやな。てか、ぺって」
モヒ「で、ロキは?」
ロキ「ぺ?」
モヒ「ぺやなくて。好みの属性」
ロキ「あー……」
モヒ「常識人のフリして実はロキがオチ担当なのは知ってるから」
ロキ「誰がオチ担当じゃ」
ザキ「でも実際、こっちから振らな答えへんよな。せやからいっつも最後になって、オチっぽくなる」
ロキ「関西人の血が、最後はオチつけて終われって言うから……というわけではなく」
モヒ「え、ちゃうん?」
ロキ「俺は大真面目に言ってたんやけど?」
ザキ「まあまあ、戯言はええやん。で、好みは?」
ロキ「今、戯言って言うた? ……まあええわ。俺の好みのキャラはぁっっ!」
モヒ「……毎回これやるんかな? 乗らなあかん?」
ザキ「しっ! また話が止まる!」
ロキ「…………ツンデレ!」
モヒ「そこはボケろよわかってへんな!!!」
ザキ「さっき『例えば』として出しとったところやんけ! 意外性をついて来いよ!!」
ロキ「俺は大真面目や言うたやんけ。勝手にハードル上げといて理不尽すぎるやろ」
モヒ「しかも組み合わせはツンデレ妹やと!? ド王道やんけ気持ちはわかります!」
ロキ「わかるんかい。てか結局組み合わせんの? 要素混ざってどうこうはどうなったん?」
モヒ「そんな昔のことは忘れた」
ロキ「まだ十分も経ってへんけどな……」
ザキ「しゃーない。意外性が足らんけど、まあ目を瞑ったろ」
ロキ「偉そうすぎるやろ。どこ目線や」
ザキ「……神?」
ロキ「訊かれても。なんで神目線かは知らんけど。ていうか、別に訊かれてもないのに答える方が鬱陶しくない?」
モヒ「やめろそれは全てのオタクに刺さる」
ロキ「俺もオタクやけどな」
ザキ「この部におるとヒメが無条件で聞いてくれるから、ついつい忘れるよな」
ロキ「口挟まん代わりに、リアクションもほとんどなくなるけどな」
ヒメ「遮らないように気を遣っているのよ。興味深いのは本当だし」
ザキ「いつも感謝しております」
モヒ「好き勝手喋らせてくれてありがとう。でも猿轡は外すの手伝ってほしかった」
ロキ「ヒメのせいでこいつらが増長した件について」
ヒメ「一人ひとりに合わせるのは面倒だから、今後も傍観しておくわ」
ザキ「傍観って聞くと介入する気がないのが伝わってくるな」
モヒ「それどころか聞き流してそうやけどな」
ロキ「興味深いのは話の内容やなくて、しょうもないことを掘り下げて語るオタトークそのものなんとちゃうかな。観察してるというか」
ザキ・モヒ・ロキ「「「ヒメ怖あ……」」」
ヒメ「勝手な憶測で怖がるのやめてもらえないかしら」
ザキ「怖い属性は『ヒメ』ということで」
モヒ・ロキ「「異議なし」」
ヒメ「ちょっと」
ロキ「今気づいたけど、俺らが好きなキャラって、敬語系キャラやったりせーへん?」
ザキ「あー。敬語系優等生は確かにアリよりのアリ」
モヒ「小悪魔はさておき、敬語系後輩とかアリすぎのアリ」
ザキ「でもロキはちゃうくない?」
ロキ「俺は敬語系妹好きやけど?」
モヒ「ふむ。納得」
ザキ「ほんなら、結論としてみんなが好きなキャラは『敬語系キャラ』、怖いんは『ヒメ』ってことで」
モヒ・ロキ「「異議なし」」
ヒメ「いちいち引き合いに出さないでもらえる?」
ヒメ「(というか、今さら敬語系キャラになるのは無理があるのだけれど。これってリクエストだったりするのかしら?)」