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本物の読者は神さまではない。
本物の読者は、人であることを忘れていない。自身を人だと解っていて見失わないのだろう。人は人を糾弾するとき、人であることを忘れている。記号程度に思っているのかも知れない。指先で、快やら不快やら、数十秒で変化する感情で表される軽い気持ちが意志と間違えられる安易な世界。
発信する側も受ける側も酷く簡単な文字の世界。傷つくことすら軽い記号。慣れきってしまえば薄っぺらいそれ。
コンテンツを軽く扱い、つまらなかった、と世直しのつもりで軽く記号に向かって、評価するなと指先で打ち込む。
評価があるからそのような記号程度のやり取りが増えるのか?そうではないだろう。評価があろうがなかろうが変わらない。所詮は、軽い意志が交錯する場だからに過ぎない。コンテンツを軽く扱い記号と化した軽い意志の集まり。たくさんいらっしゃる顔の見えない神さまたち。