この世界の文化に触れるのは面白い。
あれからおそらく数週間はたっていると思う。
赤ちゃんになったせいか日にちの感覚が鈍る。
それに…
「ufyfty.;;y65e545」
はぁ。何言ってるかわかんねぇ。
こういうのってなんか言語理解スキルみたいなのですぐに言葉が分かるんじゃないの?
「//oihubaooi」
けもみみメイドさんが本を読み聞かせてくれている。
けもみみメイドや。絵本は絵がついているから絵本なんだよ。絵を見せてくれないとよくわからないよ
言葉わからないんだから。絵を見ないと。
自分はこれを毎日繰り返され地味にイライラしているのだ。
メイドさんが美人なのはせめてもの救いだがこれじゃぁね。
ということで、けもみみメイドさんの音読を横目に自分は数週間で分かったことを整理することでイライラから逃げるとしよう。
おそらくだがここは相当良い家だ。家にある本の量や家の構造からもなんとなくわかる。
紙は貴重ではないかもしれないが…
とにかくもう一人のメイドさんに抱っこされてこの家を回ったことがあるがその広さに驚いた。
庭に出たときに家の全貌を知ったがコの字に建っており2階建て、コの中にはでかい庭があり噴水もあった。そこから見た景色は東都美術館そっくりだった。全身がしびれたのを覚えている。
そして長い道の奥にあるのに大きく見える門。正門だ。
遠くて行ったことは無いが豪華そうなのは分かる。
そして一番大切なのは内装だ。豪華絢爛。赤いカーペットが敷かれた長い廊下には絵画、彫刻、食器。おかしな物が沢山並んでいる。それもどれも見たことのないすさまじい物ばかりだ。
七色に輝く女神?像。ミラーボールのようだ。目が痛い
目がめっちゃ書かれた絵画。見てるだけで気持ち悪い。
色んな形に組み合わせられる壺。おもちゃであったような…
この世界の美術に慣れるには時間がかかるかもしれん。だが、これだけは言える。
保存方法が良くない。
絵はむき出しで画材が劣化しそうだし、陶器類は直置きほこりが固まったらどうなるか、彫刻系なんかは地震があったら倒れそうだ。
そこらへんは許せないからもうちょっと大きくなったら変えるとして
だ。
中世ヨーロッパの家で考えると貴族さまだ。
そしてその考えを裏付けるものとしてコの外側には壁が築かれ、その壁には大砲がめり込んでいた。いつでも狙われてもいいようにという備えなのだろうが不思議な形をした城兼住居である。おそらくだが何らかの恨みを持つ仕事。少なくとも領地をいくらか持っている。
この世界の文化に触れるのは面白い。
移動手段は馬車だろう。長い道に馬車が通ったわだちが残っている。
食文化は麦米に米様々だ。物流が発達しているのかそういう気候なのか。どちらにせよ米は日本人としてありがたい。離乳食でベトベトだが。早く普通の米が食いたい。それにおかずが欲しい
服装は普通ではないがまだ常識の範囲内。
一番驚いたのはこの世界の技術力だ。ガラスに歪みはないし、風呂はシャワーがあってジャグジー的なもの。トイレなんて水洗だ。水洗だぞ。
それに電気だ。丸い曇った球体がありそこから光が漏れている。自分はこれらを魔法のなせる業だと決めつけている。魔法という存在がこの世界の技術力を引き上げているのだろう。
この世界の情報が全く足りない。早く文字を読み書きしたいものだ。