異世界来ちゃいましたかー
目が覚めるとそこは知らない天井だった。
私は生きているのか。
体を動かすことができたので、周囲を見回す。
ヨーロッパの貴族が使うような大きい部屋で壁際にはたくさんの本が並べられていた。
私は窓際のベッドに寝ていたようである。
ベッドはとても大きく私が四人分は入る大きさだった。
それにしても私はこんなヨーロッパの貴族の部屋のような病室を見たことも聞いたこともない。
どこかの実験室かと思うほど怪しい。
私は誰かを呼ぼうと声を出した。
「あっああー」
喉がやけどでやられているのだろうか声を上手く出すことができない。
そうだ、私は火の海にいたんだ。
私は自分の両手を見てみた。
だが、私の手はやけどの跡も生えていた腕毛もなく、小さい白い手がそこにはあった。
私は自分の足元も見てみた。
だが、私の足にはやけどの跡も生えていたすねげもなく、白い小さな足があった。
私はこの特徴がある生き物を知っている。
赤ちゃんだ。
だが、42歳の120キロのおっさんが赤ちゃんになることはない。
私は、転生したのだろうか?
天国とか地獄に行くことなく転生したのか?
漫画みたいに!?
ガチャ
木の扉が開き人が入ってきた。
メイドさんだった。
えっ?なんだ?メイドさん?ここは秋葉原なの?どゆこと?しかもめっちゃ美人じゃないですか?
「(∩◈〝〝∩∩∩++)+((」
そう言ってメイドさんはベッドに近づき私を抱き上げた。
「「「«..''▼]]◈」
そう言ってメイドさんは私の頭を撫でる。
気持ちいい。美人な女の人に撫でられるってこんなに良いだなんて。
「あっあふうー」
自然と声が漏れた。
「フフフフッ」
メイドさんは薄っすらと笑った。
嫁には敵わないがとても良い笑顔だ。
ガチャ
再び木の扉が開き人が入ってくる。
新しく来た人もメイドさんであったがなんと驚くことに猫か犬のような耳が、横から生えている。
けもみみ。
それは、私が若い頃に読みふけった小説などでは当たり前ように登場していた常識では存在しえない生き物だ。
その、けもみみメイドさんは私を抱くメイドさんに近づき、もう一人のメイドさんがしたように私の頭を撫でる。
「・%¾¾%・μ⌒⌒:)」
なんて言ってるのかわからないが、にこやかで楽しそうではあった。
私はまた、
「あっあふうー」
と反応した。
するとけもみみメイドさんは、私の頬にスリスリーっと頬を擦り付けた。すべすべとしてた感覚が直接的に伝わり女性というものを直接的に感じられる。サイコーですわ。
てかっ!ここって異世界なの?剣と魔法の世界なの?
ガチャ
おや?またまた人が入ってきた。
今度はドレスのような服を着ている人であった。
「%'〝(ººººº'〝」
「«.¾«/++'?」
数回か会話を交わしたあとに、私を抱き上げていたメイドさんが今入ってきた女性に私を抱かせた。
その人は青い髪の色をしたこれまた美しい人であった。その女性はニコニコしながら私と目を合わせてきた。吸い込まれるようなその緑色の瞳は
ガラスのように清んでいた。
「♪~♪~」
何らかの歌?を歌いながら体を揺さぶられる。
なんだろうか、だんだんと眠くなってきた。
私は赤ちゃんになったのか・・・
幼児プレイではないよな。多分。
私は徐々に薄れていく意識の中でこう思った。
異世界来ちゃいましたかー