第一章 転生~幼少期編 【第十三話 マディニスの策略】
悪役マディニス伯爵の異常性を表現したかったのですが・・・今の実力では、まだまだ表現しきれていないですね。でも、がんばります!
2020/6/30改稿しました。
――― マディニス視点 ―――
建国パーティーから一か月が過ぎた頃、我が家の《特殊私兵団 黒装束一座》よりとある報告が上がってきた。
《王宮の地下に実行役メイドが捕らえられ、秘密裏に投獄されている》という。
俺は真偽を確かめようと黒装束一座へより詳しい調査を命じた。
約一週間後、より詳しい情報が報告された。
どうやらパーティーの直前に拘束されたらしい・・・何者がそのメイドを捕らえたのかまではわからなかったが、花のような良い香りのする者だったという。
あとはすぐに気絶させられ、目が覚めると地下牢にいたという。
牢番に金をつかませ、黒装束に偽の尋問をさせるとそういうことだった。
こちらから味方だと名乗ることはしなかったが、数日のうちに拷問が始まるらしい。
それは・・・まずい。と思った。
もし、このメイドが何もかも吐くと自分がやばくなる・・・。
そうなると、王国への復讐が道半ばで挫折してしまう。
・・・ならば、どうするか?
このメイドを密かに脱獄させ保護し、消すのだ!
もし美女であれば夜専門の奴隷にしてもいい・・・がそうでなければ、脱走し森で魔物に襲われたということにすればよい。
思わず顔がほころんでしまう、きっとニタァっとスケベな笑みをしていることだろう。俺はそういうことは大好きだからな。
「一座の者はおるか?」
と黒装束を呼びメイド脱獄の計略を命ずる。
誰がメイドを捕らえたのか、なぜ前回の毒殺がばれたのかはわからないが、
邪魔者を見つけ出し、そいつも消すことだ。
そして次はもっとうまくいく国王暗殺計画を改めて考えねばならない。
それは報いであるのだ。俺には大義がある。
幼き頃、帝国との戦争で俺の村を壊滅した憎きトゥアール王国軍・・・その当時は皇太子で指揮官だった現国王。
絶対に安らかなる死を与えてなるものか!大好きだった家族や優しかった村の皆を殺した罪を! 彼らの苦しみを同じように味合わせて、死んでいった者達の代わりに俺が与えてやるのだ!
俺はたまたま現宰相の養子となったことで、今の地位を手に入れた。
トゥアール王国の人間の養子になどなりたくはなかったが・・・6歳では生きていけない。だからその時に決意したのだ、
『今は生き残って、この屈辱を耐え忍ぼう・・・しかし、すべては復讐のためなのだ』と!
この修羅の道を完遂するには、もっとこの王国を混乱させなければならない。それにはもっと人材と役者が必要だ。
それにはどうするか?
王族の誰かを仲間に引き入れる?・・とすると、今はまだ王位継承権のない第二皇子(王妃の実子)か?
それとも、全く継承権に縁のない第四皇子か?それか王女か?
いっその事、王女を擁立し自分の息子を嫁がせ、俺は摂政として権勢を振るうか?
どの王族が『王権』という権力により強い野心を抱いているのか?
それを見極め、協力し、最後に地獄へ叩き落すのだ!
――― その日の深夜 ―――
脱獄計画はうまくいった。
先日と同じ牢番だったので、金を握らせてあっさりと解放。
「あっしは朝まで気絶していたことにしまさぁ。」とか言っていたと報告を受けた。
秘密の牢だったので公にはしたくないのか、現役の牢番ではないようなので、金さえもらえればどっちでも良いのだろう。
そして、我が別邸には、今、目の前にそのメイドがいる。
年齢は18歳くらいか?俺の好みの顔をしているな。
サーシャも同席しているし、このメイドはこの先どうしたいのか訊いてみよう。
「お前は、帝国の出身だったな?これからどうする?計画は失敗に終わったぞ?その責任をどう取るつもりだ?よもや帝国へは帰れまい?」
・・・メイドは泣き出した。
「これ!マディニス様の問いに答えんかっ!」
パシィッ!サーシャが容赦なくメイドの左頬を平手で殴る!
さすがサーシャだ、女には容赦ない・・・泣き止んだメイドは、命乞いをしてきた。
これは・・・チャンスだ。何のって?もちろん夜の奴隷にするチャンスだ!
俺はメイドに話しかけた。
「なぁ、メイドさんよ?失敗した奴は、帝国では即死罪だよな?でも、俺に従うというのであれば、ここで生きていくことはできるぞぉ?」
「・・・・・」
パシィッ!サーシャの平手がもう一度、メイドの左頬を殴った!
・・・あんまり、可愛い顔に傷をつけるな!!!と内心思ったのでサーシャに言う。
「サーシャ。もうやめろ。可愛い顔が台無しになるだろがっ!」
「は、申し訳ございません。」
「サーシャの躾けたい気持ちも分かるぞ。だが、メイドよ、俺は寛大な男だ、お前にチャンスをやろう・・・。」
サーシャに「例の準備を。」と言う。
と、黒装束二人がメイドを暴れないようにしながら、拷問用の磔台にメイドをつなぐ。両手と両足を枷でつなぐと、体がXの形になる。
これで、メイドの自由は奪った。こちらの思うがままにできる。
女に対しての拷問はこれに限るよ、うんうん。
そして、サーシャがおもむろに服を脱ぐと、メイドに近づき、その服を脱がし始めた。『快楽拷問』という我がマディニス家独特の方法である。女にはこの方法が一番有効なのだ、今回は俺好みの女なので、従わせると同時に夜の奴隷として躾けるのだ。
お楽しみの時間が始るのだ。フハハハ。
――― 数日後 ―――
ある晩、例のメイドとお楽しみのところへ帝国の使者がやってきた。
調教指導中には来ないでほしい。
例のメイドはベッドの上で心地よさそうに体を震わせていたので、逃げることはなさそうだ。俺はガウンを羽織り客間へと向かった。
「お久しぶりです、マディニス殿。ご機嫌はいかがですかな?」
「見ての通り、機嫌は良いし、健康面も完璧だが?」
「ふぉほほ、左様でございますなぁ。しかし、先日の建国パーティーの時は残念でしたな?」
「・・・同じ失敗は二度としない。ところで用向きはなんだ?女を待たせているからな、さっさと言え!」
先日の王宮パーティーでの失態をチクっと言われたが、仕方ない。
使者は懐から壺を出し、テーブルに置いた。
「マディニス殿、次はこれを使いなされ。」
「また毒か?」
「ええ、毒ですが前回のものとは違う毒です。これを国王の食事に混ぜればじわじわと効いて、半年後には体調を崩すでしょうよ。」
「ほう?毎食ごとにか?」
「いいえ、いずれか一食に小さじ一杯混ぜれば十分です。できますな?」
「わかった、メイド長に頼んでおこう。」
「ふぉほほ。半年後、楽しみにしておりますぞ、マディニス伯爵殿?では、失礼いたします。」
帝国の使者が去ってから俺は寝室へ戻り、例のメイドの片足を持ち上げて密着し、続きを始めた。使者のせいでイラッとしていたので、それをぶつけてしまったが、なかなか良い具合だった。
翌朝、密かにサーシャに毒を渡し、すぐ実行するように命じた。
半年後が楽しみだ。このやり方であれば、足がつきにくいからな。
しかし俺には、もう一つ気にかかることがある。
建国パーティーの時に会ったロージズメルの娘だ!
幼いくせに火魔法を使うこの娘は、中々賢いと見える。本当はうちで飼って置きたい。女だからな。しかし、敵対する者であれば、この娘にも消えてもらわなければならん・・・が、噂に聞くと馬車の転落事故で母親と別れ、そのショックで記憶障害がある・・・ということらしい。
しかし、あくまでも噂であり、もし違えば子供は正直だからな。
私の顔を覚えられていては、非常にまずいのだ。
その場合は確実に消えてもらうだけだが・・・
「我のことを覚えているかどうか、近々確かめねばならぬな。」
朝のすがすがしい風が窓から入ってきている中、俺は執務室で例のメイドにしゃぶらせながら、しばらく策を考えていたが、良い策を思いついた。
我が家主催のパーティーを開き、ロージズメルの娘を招待するのだ!
交流会と称して!これなら警戒されずに来るだろう。フフフ・・・。
ふと見ると、例のメイドの顔を汚していたが、彼女は嬉しそうに自分の顔をぺろぺろしていた。
フフフ・・・・俺のやることはいつも完璧だな。
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。(^^)/
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ポイントと☆評価を着けていただいた読者様に感謝を申し上げます!!
今後とも「メイドクイーン タマ!」の応援をよろしくお願いいたします!!!