第一章 転生~幼少期編 【第一話 火野珠美=メイド好き】
GW中にプロットを見直し物語を組み立てなおしました。
・・・とは言っても、この作品は私の『人生初小説』です。
まだまだ学ぶことも多く素人感も拭い切れませんが、頑張って完結させますので、応援をよろしくお願いいたします!
2020/6/25 改稿版をアップしました。
それでは「メイドクイーン タマ!」の世界をお楽しみください!!
「「萌え萌えキュンキュン♪ 萌え萌えキュンキュン♪」」
「「ラブリーハートで、じゃんけんポイ!」」
私は火野珠美27歳の独身OL。今日も癒しスポットのメイドカフェで、お気に入りのメイド《キッカちゃん》と萌えキュンジャンケンをしているところよ。
「きゃあ♪負けましたお嬢様!」
「やったー、勝ったー!!!ではではー、キッカちゃんの成長度をチェックしまぁ~す!」
「あ、いやん、珠美様~♪」
キッカちゃんの双丘のファ○○○を陥落した・・・これは女同士だからできるのであって、健全な男子が同じことをやろうとすると、100%メイドちゃんから嫌われるし、店から追い出されるので絶対に真似しちゃだめよ?
このメイドカフェで過ごす時間が、私にとって至福の時なの。
私はSEのOLで、SOULを込めてキーボードをいかに早く打てるかに命を削っているわ。
上司は50代後半で、奥様に愛想つかされそうな雰囲気がある。たまにエロい目で見られてる気がするけども嬉しくもなんともない。
・・・そんな悩み多きOL人生なのだけれど、ぐっと耐えていられるのは、二年前、フラッと入ったメイドカフェ・・・そこで目覚めた!このメイド世界(日本限定)のすばらしさに!!!!
その当時、お店に入るなり「おかえりなさいませ、お嬢様~!」と可愛い声をかけられて、
『・・・何・・・だと・・・?』って稲妻のような衝撃が全身を巡ったわ!
無条件で自分のことを癒してくれる!さらに楽しい時間を与えてくれる!
そんな純粋で無垢な女の子達!!まさに天使!!!
それがたとえ演技であったとしても、少なくとも私はすごく、すごく、すっごく!心が癒されていた。
だから私はこのメイドカフェで過ごす時間が人生で最高のヒーリングタイムになっていた!
そして、今一番のお気に入りメイドはこの《キッカちゃん》。こんな美少女見たことないというぐらいの美少女で、顔は小さくて、目はキュルルンとしていて、鼻筋は通っていて、ほっぺはほんのり赤くて、耳はやや大きめで、尖っていたら絶対エルフだよ?って思うくらい!!!そして、双丘もしっかりとしたものをお持ちで、たまにじゃれ合って揺さぶってみたりするのよ、オホホホホって・・・ちょっと興奮しちゃったわ・・・。
キッカちゃんは、そんな全身ハイスペックな16歳の美少女なのよ!しかしぃっ、もうすぐお別れかもしれない・・・というのも小耳にはさんだ話しによると、芸能事務所からたくさんスカウトが来ているらしい!!!
今年の《メイドクイーンコンテスト総合一位》だから当然よね。だからキッカちゃんが、もし芸能デビューできたら、もちろん全力で応援する!!
「いってらっしゃいませ、珠美お嬢様!また早く帰って来てくださいね~!」
天使のような笑顔で見送ってくれるキッカちゃんに手を振りながら、『あ~お別れのキスしたい、マウスツーマウスデ!』と思いながら、お店を後にする。
たぶんマジで言ったら二度と会ってくれなくなるだろうけど・・・。
「あ~今日もキッカちゃん最高に可愛かったわ~!また来よう・・・デュふふ。」
私はキッカちゃんと過ごした夢時間の余韻に浸りながらニヤニヤ顔で街を歩く・・・。
街の中では色んな制服のメイドちゃんたちが、一生懸命チラシ配りをやっている・・・。
彼女たちは、チラシを受け取る人にも、受け取らない人にも笑顔と感謝を向けていて、見ていてとても清々しい。
みんなそれぞれ目的はあるのだろう・・・純粋にメイドを楽しんでいる子、ファッションが好きな子、自分の将来の夢のために頑張っている子など様々だと想像する。そういう真っ直ぐな気持ちというか、前向きな姿勢というか、今の自分が失ったものを持っているようで、思わず応援したくなるから私はメイドに魅かれるのだろう。
ふと見ると、斜め向かいの信号待ちで、チラシを持った猫耳メイドちゃんが可愛いことに気づく。
キラーンと珠美アイを見開いてチェックを始めた・・・。
その猫耳メイドちゃんが横断歩道を渡り始めていたが・・・『ん?だいぶヒールの高い靴を履いていて歩きにくそうだなぁ』と思いながら、『背が低い娘が履いているのは萌えポイントだな』って思って見ていると、その猫耳メイドちゃんが・・・コケたっ!
足首を捻挫したのか、足を擦りながらすぐには立ち上がれない様子だった。
やばい!信号はもう点滅を始めていて、右左折車が猫耳メイドちゃんをお構いなしにガンガン走っていってる!!!
猫耳メイドちゃんは立ち上がり、ゆっくりと歩き始めた・・・まだ足を引きずっている。
でもその数台後ろから大型トラックが来ていた・・・しかも動きが何かおかしい?
フラフラとゆっくりだ。『酔っ払い運転か???』
このままだと猫耳メイドちゃんとぶつかるコースだ!危ない!!!
私は無意識でキーボードをたたく動作をする!
緊急で物事の行動を起こすときにやる癖だ。周りの情報を一瞬で整理計算し予測する。
今ある周りの状況、大型トラックのスピード、私から猫耳メイドちゃんまでの距離・・・よし!まだギリギリ間に合う!!
私は猛ダッシュでコケた猫耳メイドちゃんの元へと走り、背中からドンっ!と押した。
これが壁ドンだったらどんなに萌えてくれるシチュエーションだろうかと想像しながら、人生初の壁ドンを実行した私は、急に加速してきた大型トラックに撥ねられた!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・私は薄れゆく意識の中で、コケた猫耳メイドちゃんの無事を見届けると、そのまま目を閉じた・・・
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ご意見ご感想などございましたら遠慮なくお願いします。
もしよろしければ、ブクマ、☆評価もよろしくい願いします。