仕事終わりに
ここは、学校。
私たちはそう呼んでる。
私たちの居場所なのに名前すらないのは
悲しいからリーダーがそう呼ぼうと言ったから
勿論、本当の学校なんかじゃない。
だから先生を決めようと言った。
ただの遊びみたいなものだから
言い出しっぺの彼女が暫定先生。
彼女は笑って、照れくさそうにしながら
自慢の赤髪を弄りながら
「しょうがないなぁ。」
って言ってこう続けた。
「ルールを決めよう。」
この言葉は私は覚えてる。
「死なないことを命じます!」
そのつぎの日彼女は死んだ。
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煙が見える。
疲れで垂れ下がった手は銃を持っていて、
その先からは煙がゆらゆらと静かに
部屋のなかに漂うのが見えた。
硝煙っていうものは毛嫌いするものもいるが
意外と好きだって言うやつもいる。
マジックの匂いと似たものか、
物好きなものもいるものだ。
私は嫌いだが、
どうしたって、気分の悪い殺しもある。
子供だったり、老人だったり、
殺したってしょうがないのに、
だけれど仕方がない。
それが仕事だから、
それが生きることだから、
「うっ…うう。」
派手なポロシャツを着た奴が呻いてた。
迷わず私は2丁持った拳銃のひとつを
男の後頭部につけて撃ち抜いた。
「そんなに生きたいものかね。」
私は呟く。
気がついてみれば
伏している者は5体。
1発ずつ頭を撃ち抜く。
運が良くて生き残ってる奴が
いたならばこれで終わり。
1いたら30いると思え。
これはゴキブリか。ま、同じようなもんだろ。
後は、担当がやる。
煮るも焼くも好きにしてくれたらいい。
出来るだけストレス貯めない方向で、
私はホルスターに銃を納め、
建物をあとにした。
仕事は終わり。ベットで寝るだけ。
私の名前は簪 紅花“かんざし べにばな”
イヤホンをつけて、音楽をかける。
帰るときくらいハイになりたい。
煙草に火を付けて、吐き出す。
煙はこれが一番好きだ。




