第6話 白雪姫の学園生活
白雪姫は学校へ入学し、早速奴隷小人どもを従えていました。ある者は、足台となり、ある者はパンやケーキを買って来たり、ある者はマッサージをして彼女を世話していました。入学式も無事に終わり、彼女は自分の席でゆっくりしていました。
「ふー、奴隷小人『カカオ』、次はバニララテを買って来なさい。今日はちょっと暑いから、冷たいやつを頼むわ。奴隷小人『パープル』、ちょっと力が入っていないわよ。もっと強めに腰を揉みなさい! 教室移動で疲れたのよ」
「はい、バニララテのアイスを買って来ました!」
「ふふ、ありがとう。これは、駄賃よ!」
白雪姫は、バニララテを飲んでいると、不意に空気が変わった違和感を覚えていた。王族という者は、そこに居るだけで場の空気さえも変えてしまう。そう、王妃が白雪姫のいる教室までやって来ていたのだ。
「雪ちゃん、元気だった!?」
「ぶっ!」
白雪姫は、窓側の席に座り、誰が来ても逃げられるように警戒していたが、王妃は天井裏から出現して来た。天井の屋根板を外し、ロープを伝って降りてきた。彼女は健康的に良いという事で運動を続けてきたが、すでにアスリート並みの体力を手に入れていたのである。
「ちっ、まともに組み合えば、確実に私が負けてしまうわ。魔法の鏡とやらも、一番強いのは王妃様と告げるはずよ!」
王妃は、教室の床の上に着地すると、セクシーなレオタード姿を脱ぎ、通常のスーツ姿に変わっていた。どうやら白雪姫と一緒に学校にいるために、教師のバイトもしているようだ。白雪姫も思わず見とれてしまうほどの美人教師が現れていた。
「お母様、まさか教師になって学校に来られるとは……。ちなみに、得意科目は体育かしら?」
「うふふ、雪ちゃんと一緒に学校へ通えて嬉しいわ。私の担当科目は、化学よ。こう見えても、暗殺家業では右に出る者はいないと言われているわ。なんなら、実験でもしてみようかしら。誰か1人、要らない奴隷小人はいるかしら?」
「お母様、あまり私の奴隷小人をkillしないでくださいよ。消耗品とはいえ、数年はもってもらわないと困りますわ。でも、あの奴隷小人『グレー』は、使えないし、ウザいからやってしまっても構いませんよ?」
「ちょっと苦痛を与える感じでkillしますか。この鋭く尖った櫛の間に劇薬を塗ってと……」
白雪姫は、お願いと称して奴隷小人『グレー』を呼び出していた。その小人は汚く、髪を手入れしてもいない。王妃や白雪姫が嫌うのも当然といった風貌だ。今までは嫌われていると思っていた彼女が呼び寄せた事で、奴隷小人『グレー』は踊り狂うように喜んで来た。
「うふふ、あなたのためにステキな櫛を用意しましたわ。さあ、この人に手入れされて、ステキな私の僕になってくださいね♡」
「うう、白雪姫様、こんな俺に親切にしてくれて嬉しいだ。一生あなたについて行きます!」
「うふふ、頑張って仕えてくださいね♡」
王妃が櫛を手に取り、小人の頭を手入れしていると、突然に彼が苦しみ始めた。頭が痛いのか搔きむしり始め、派手に頭から血が流出し始めていたのである。本来は、櫛を放置して自然に死ぬのを待つのだが、今回は苦しむ彼を眺めて楽しむのが目的だった。
「うふふ、お母様、さすがにこれでは暗殺は無理でしょう。もっと穏やかに死ねるようにしなくては……。この薬を使うと、犯人だとバレてしまいますわ♡」
「そりゃあ、そうですよ。今回は、あえて程良く苦しむように分かり易い薬を盛ったのですから。でも、見ていて笑えるくらいに苦しんでいるでしょう?」
「うふふ、クズで役立たずの『グレー』ちゃんを、最後の最後に好きになってしまったわ。会えなくなるのが寂しいわ♡」
「あはははは、そうこうしているうちに、動かなくなったわよ。臭くなる前にさっさと死体を処理してもらわないと!」
「いやーん、お母様、彼が臭かったのは元からよ」
こうして、白雪姫と王妃という恐るべきコンビが誕生していた。これから彼女達によって、学校が地獄絵図と化すのだ。それでも白雪姫も人の子。隣の国の王子様を可愛いと感じ始めてしまいます。8歳くらいの女の子は、イケメンよりも可愛い男の子に惚れるものです。




