倫理観について納得しますか?ーーはい/いいえ
さて、お気づきでしょうか? なろうさんを『ふしぎのくに』カクヨムさんを『文芸部』マグネットさんを『おべりすく』と変わっています。それでも人員が一杯一杯ですねぇ! 今動画作成なんかをされているみたいですよぅ。色んなスキルをお持ちの方がいて楽しいですね!
「ぬぉおおおん! そこは、そこはいかん。ひゃん!」
顔を赤らめて神様はもだえ苦しむ。そして時折熱い息を吐いた。実に気持ちよさそうに蕩けた表情を見せる。
「なんだ神様、誘ってんのか? 俺はショタとかロリには興味ねーぞ」
「大友。貴様、そこだ。もっと背中の方を、はうん……気持ちよいぞぉ」
大友と呼ばれたメイド服の少女、もとい少年は神様のマッサージをしている。所謂リフレという職業。肩がこった神様が、トトの知り合いの大友にマッサージの依頼にきた。
「ほい、どうだ? 随分身体軽くなったんじゃーねの?」
「うむ、噂以上の腕だの! 何か褒美を取らせてやろう。何でもよいぞ、金以外での」
「いや、金払えよ」
胸を張ってそう言う神様を見て大友は笑う。彼はブックカフェ『ふしぎのくに』のヘルプにも入る神保町のメイド喫茶バイトリーダーである。
男だが……
「そうだな。じゃあ、なんかweb小説の話してくれよ。トトさんのとこでヘルプ入る時用にさ」
神様は長い睫毛でウィンクすると、大友の前に黄金の扉を出現させた。その扉がゆっくりと開く。その様子を驚くわけでもなく、大友は少年らしく足を大きく開けてその様子を眺める。
「なら、この前セシャトの店に来た小娘に話した物語を教えてやろう」
「ほんと、トトさんといい。アンタ等でたらめだよな」
「男女の貴様には言われとうないの」
「これは個性だっつーの、で?どんな話だよ」
大友の質問に神様は扉の先を指さして見せる。
そこには映像として今から読み取っていく物語が展開されていた。
「ドラゴンを探しに行くところだの、まぁ座って眺めるといい……おおっと」
大友はあぐらをかいて、その膝に神様を座らせた。ひとしきり眺めてから大友は言う。
「ヴァニラってアンタとこのヘカさんっぽいな」
「まだヴァニラの方が可愛げがあろう。どっちもウザいけどの」
彼らの冒険準備をぼーっと眺めながら大友は膝にのせた神様に話す。
「なぁ、吸血鬼ってさ半端者じゃね?」
「……貴様、言うてやるな」
吸血鬼は人外、人間より遥かに凶暴で不死性までもっていて、なんならありとあらゆる魔術に精通している。
が、その反面弱点だらけ。
そんな事を大友は考えて口に出すので神様は呆れて大友に突っ込んだ。
「だってさ、人間だって赤子の頃は母乳飲んで成長すんじゃん。あれだって血液みたいなもんだぜ。この物語ってようは本当は怖い人魚姫って感じなのか? 人魚姫は二重の呪いを受けてるんじゃん。この時点ではメアリの呪いの作用までは画かれてないけどさ」
愛する人を殺せるか? 本来の人魚姫は魔女によって愛する王子を殺害しなければ自らが死ぬ呪いをかけられている。ぼーっと深夜に映画でも観るように大友は繰り広げられる『愛した人を殺しますか?ーーはい/いいえ 著・夢伽 莉斗』を眺めてから呟く。
「メアリの説明口調結構くどいな」
これに関しては賛否あるかもしれないが、メアリ。君は一体誰に話をしているんだい? というくらい読者に語り掛けてくる。三人称視点のメアリの一人称なわけで、中々に違和感が凄い。
「この書き方は夢小説の主人公だの。もう夢小説という言葉自体が死語かもしれんがな」
「なぁなぁ、神様ぁ。なんで人魚とか忌み嫌われてんの? 人魚とか可愛いじゃん」
「全く大友貴様は馬鹿だのぉ! よぅ考えてみぃ。人間同士でも戦争を今だにこの世界でもしておるんだぞ。別の種族に知的生命がおって、それが人間より個体スペックが高ければどうなる? よく獣人差別が物語で画かれるであろう? あれもそうだ。人間は人間世界のルール以上の事は画けんようにできておる」
レオン、彼はまさに大友のような読者と同じ考えを持っている。それ故、神様はケケケと笑う。
「大友貴様も、この異世界転生者のレオンも甘いのぉ、貴様等の世界にも奴隷はおるし、殺されても警察が動かない世界だって存在しておる。実際、この異世界と大して変わらんの」
むぅと大友は唸り、神様の髪をくしゃくしゃにする。
「サフィアって神様じゃねーの? 金色だしな。俺達の世界では命はどうあっても大事で奪っちゃいけねーんだよ。俺はレオンと同じだ。そう思う」
「やめんか、私に触るなっ! それに私はメアリに会った事はあっても奴に殺されるような事はしておらん。この無礼者めがっ」
神様が逃げ出そうとするが、がっちりホールドされているので、神様は大友の背中にもたれてくつろぐ。
「ガキはガキらしく大人に甘えてればいいんだって」
「貴様もガキだろうが、私はこれでも紀元前より前から存在しておる。そう言えば貴様有名な奴隷商人しっておるか? 実は貴様等も必ず学校で習う……」
「クリストファー・コロンボだろ?」
「知っておったか、それも奴隷商人の時の名での」
コロンブスは新大陸発見で有名だが、実は中々のろくでなしである。食事をするように略奪を行い、息を吸うように虐殺行為を働いた奴隷商人。
「なら次は鯨を喰っていいか? エディスはレオンに悪魔の証明を話し出しよったな? 奴らはクラーケンだがの」
鯨は知能が高いから殺してはいけない、されど海洋資源の減少速度を考えると定期的に駆除した方が良い。さてどちらが正しい? 答えはどちらもあっていて間違っている。人間を物差しに考えた結果答えがない問題は無数に存在する。
「クラーケンは襲ってきたら倒すだろ、無理なら逃げるだろ。それだけじゃん。俺は馬鹿な問答はしない。俺達の世界では襲ってきた相手を圧倒的な武力で殺すのはどんな理由があっても過剰防衛じゃん。原始人がする事だ。それに俺達の世界は平和じゃないしな。あと、郷に入っては郷に従えって言葉がある。そういう世界ならそうなんだくらいで俺は相手を殺すよ」
神様の頭に顎をのせる大友。中々自分の世界を持っている大友に神様は目を細める。そして一言。
「貴様、私にベタベタ触っておるが後でトトに怒られるぞ。あやつ私に甘える事が趣味だからの」
「マジで?」
「おおマジだの、しかし私はどうも貴様を気に入りはじめておる。どうだ? 海賊の飯を食わしてやろうか?」
エディスの話を読んでいたので、大友も少しばかり興味があったので頷いて見せると、神様は立ち上がり大友の手を引いて目の前の金色の門を通る。
「おいおいおいおい!」
二人は潮風香る、何処か船上にいた。てくてくと歩く神様は自分の家のように扉を開けて食糧備蓄庫へと到着。異様な腐敗臭がするそこで神様が持ってきた物。
「ほれ、堅パンに、干し肉にエンドウ豆にビールだの」
「全部腐ってんじゃねーか、パンに至っては蛆わいてやがる」
「『愛した人を殺しますか?ーーはい/いいえ 著・夢伽 莉斗』の世界では魔法があるからの、ここまで酷くはなかっただろうが、これが大航海時代の飯だ」
大友はきょろきょろ見渡して釣り竿を見つけると魚を釣る。その魚の隣に蛆の沸いたパンを置いて蛆抜きをしている間に干し肉を水で戻す。腐ったビールを海に捨てて、船長しか飲めないワインを取り出すと塩抜きした肉をワインでエンドウ豆と共に煮込む。蛆抜きしたパンを削ってその中に入れると神様の前に出した。
「ほれ、メイド長特製のワイン煮だ」
「貴様天才か」
「おうよ。何処の異世界に行っても大体マルチスキルがあるからやっていけんよ。略奪して殺せって言われたらそれも簡単に出来ると思うぜ」
そう言って神様の首元にテーブルナイフを向けて見せる。その目は本気でサイコパスならではの色をしていた。
それ故神様は聞いてみる。
「大友よ。貴様、エディスがレオンに諭している言葉どう感じる」
「いいんじゃないか、俺には全く響かないけどな。俺は迷った事も悩んだ事も生まれて一度もないから。エディスにしてもレオンにして理由付けがしたいんだろ? だってさ。その理屈だと、『愛した人を殺しますか?ーーはい/いいえ 著・夢伽 莉斗』の世界。一番力持ってる奴に滅ぼされるよ」
そう言って血のような真っ赤なワインに浸された何かの肉をフォークでだんと刺すと神様の口元に運ぶ。
「ほれ、もえもえきゅーん。美味くなってんぜ?」
「おぉ! メイドのおまじないというやつかの、どれ頂こう」
むしゃむしゃと食べて「うまい!」と一言。そして神様は口元を拭くと言う。
「まぁ色んな種族がいて、各々いろんな宗教感があるのがこの世界の常識だ。くらいはラムズなら言うのかもしれんの、エディスにしてもレオンにしてもクソガキだの。大友、貴様程皆賢くはないという事だ。レオンの代わりに貴様船上戦闘してみるかの?」
「いいぜ」
「いや、冗談で言ったんだがの……それにそこは断るところなんだが、貴様戦闘経験は?」
「ないよ。あるわけないじゃん。平成生まれで令和時代に戦闘力とか一番いらないスキルじゃん。でもやれと言われたら、大体なんでもやるよ」
そう言って服を脱ぎだす大友。全裸になると鞄から持ってきた執事服に着替える。
「ほれ、これで神様のハイサーヴァントだ。こっちも中々にそそるだろ?」
「メイド服の方が似合うの。しかし貴様ヴァンパイアが何で噛まれると眷属が増えるか知っておるか?」
「伝染病だろ? それも多分狂犬病だ。それだけじゃない。ニンニクが苦手なのも十字架が苦手なのも太陽光が苦手なのもアレルギーだから、昔の人は病気を病気と思えなかったんだよ。学がないからな」
補足すれば聖書を読んで苦しむのも、とある病気だからである。理解力が乏しいが為に聖書の言葉で混乱し苦しんでいるのだ。
「成程の、そしてそれを物語のヴァンパイアは克服していくのだの、なら物語のヴァンパイアを倒す方法はどうかの?」
「冷凍してどっかに保存だろJK。それよりさ、本当に陸酔いってするのか見てみたくね? 行こうか神様」
神様はハァとため息をつくと指をパチンと鳴らした。遠くでラムズが非戦闘員を縛っている。それを大友は見て「あれ魔法? 凄くね?」と神様に語る。そんな傍観者二人を見つけたモブの海賊が舶刀を神様めがけて振るう。「うぉう死ぬ」と神様が言うので、大友は海賊の顔を掴んで持ち上げる。
「リンゴみたいに潰してやろうか? 俺達は読者、お前の相手はあのおっかない宝石大好きな船長、元気よく殺されてこい! はい! いっち・に!」
顔に大友の指痕のついた海賊は青い顔をして海に飛び降りた。
「貴様握力なんキロだ?」
「180超えたあたりから覚えてない」
ギネス記録が200に届かない事から、大友の握力は人間の限界値に極めて近い。まさにルテミス級の化物である。その化物大友はラムズ達の虐殺を普通の表情で「すげーなあれ」と至って普通にしばらく眺め、なんとなくスマホを取り出して青い顔をする。
「やっべ、今日俺通しなんだよ。ちょっと店にもどしてくれ」
ラムズシャークがふと振り返った時、キラキラと輝く四角い何かを持つ少年と、金髪の幼児が一瞬見えた気がしたが、唐突に消えたので、よくある蜃気楼かとその事を忘れる。
「あの金髪のガキ、どっかで?」
どのweb小説を読んでいても世界設定や時代により、様々なルールや倫理感がありますよね? そこが合う合わないで、読む読まないもわりと選ばれているのかもしれません。今回、大友さんのように何でもオールオッケーで受け入れられる方は最近読者さんとしては減ってきたかもしれませんね^^
『愛した人を殺しますか?ーーはい/いいえ 著・夢伽 莉斗』の紹介も半分にきました。一度、復習に読み直し、まだ読まれていない方は一度読み始めてはいかがでしょうか?




