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四月十五日
十四日の夜、いつも通りに睡眠薬を飲んだ私は深い眠りに落ちていった。
夢は見なかった。
十五日は相方が仕事が休みで、昼に目覚め、昼ごはんにパンとスクランブルエッグと紅茶を飲んだ。
いつも通りの日。
ともすれば昨日の地震を忘れてしまうほど平和な日だった。
私は洗濯機に洗濯物を放り込むとそのまま乾燥にかけた。
作業の合間にタバコを吸った。
昼過ぎて相方とコンビニへ行った。私のタバコを買うためである。
テレビを持たない私たちは、昨日の地震がどうだったのか、被害のほどを知ることもなかった。
パソコンの画面でマグニチュードが六あり、震度が七だったことを知った。
それでも
「大したことなかったね」
と笑えるレベルの出来事で、私たちは日常に戻っていた。
この日の夕食はしょうが焼きで、お腹一杯に食べた私は珍しく眠たくなり、布団に横たわった。
すぐに寝てしまい、相方が後から一緒に寝にきたので、私は自分の布団に横になり直した。
八時くらいのことだった。