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四月十四日
この日は晴れていた。
私はいつものようにぐだぐたと惰眠を貪っていた。
木曜日は相方の仕事の日で、夕方近くまで帰らない。私はいつもそういう日はぐだぐたとして過ごしていた。
夢を見ていた。
なにかよくわからない怪獣に襲われている相方を助ける夢だ。
ガウガウと吠える怪獣に対して私が持っている装備はただの剣ひとつ。
怪獣はさほど大きくはなく、二メートルほどだろうか。
相方が襲われている。
私は剣をふりかざすと、怪獣に向かって猛進した――
ところで相方が帰り、目が覚めた。
お昼御飯はなにを食べたの?とか、そういうなんでもない会話をして、夕方になり、私は夕飯を作った。
五時半くらいのことである。
私はその晩、得意のとんかつを揚げていた。
「いい匂いだね」
と相方は言い、またすぐにバソコン画面に吸いとられた。
実に美味しい食事で、私も相方も満足だった。
私はその後、珍しく茶碗を洗った。
茶碗はかご一杯にあった。
シンクを洗いあげると、スポンジから水を切った。
台所のテーブルには百均で買った、お気に入りのうすグラスを並べた。