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もし私が神なら  作者: 福竹
彼女の世界
17/42

ね子の日記 4

平和な一日であった。


昼を食べた後は、みんなも復活して、

隊長は勤勉にPCをカタカタ

芳生くんはこの間買ってもらったというタブレットをペタペタ

私は友達の家でひたすら物語の続きカリカリ

オコはテレビを眺めるか漫画を読むか雑誌をみるか猫と遊んでいるか犬と駆け回っているか文句を言っているかいない。

集まっている意義が薄い感じが素晴らしい。

恐らく今日のあれが本来の勇者製作所の日常なのだろう。


あの風景を守るためにも、急いで続きを考えなければ。


でも二日前まで感じていたプレッシャーは、

世界のみなさんには悪いけれど、

もうあまり感じていない。


だって違う世界の主人公たちをつなぐ話を考えるのは楽しい。

まるであの紳士(そういえば未だに名前を知らない)のように、

世界の通路を私が発見したような気がするからだ。


いろんな世界に、私みたいな人がいて、

いつか誰かが道を見つけて、

この世界に勇者たちがなだれ込んでくるかもしれない。

そう思えるからだ。


ひょっとしたら世界はゲームで、

たどり着いた世界が平和すぎて勇者たちが職にあぶれるのがラストのオチで、

上から神たちの名が記されたエンドロールが降りてくるのかもしれない。


「大丈夫。私達は皆幸せだから」


そんな世界の終わりが思い浮かんだりするからだ。


紳士殿がその先触れでありますように。


* *


 日記を閉じるとね子はまた英雄たちの物語を紡ぎ始めた。

 ひょっとしたら今押入れの向こうでは魔法が飛び交っているかも。そんなことを考えながら。


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