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強敵はニート  作者: 橘橙椰
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寺子屋と研究所

数日後、普段は優曇華が街まで薬の行商に出かけるのだが珍しく街に用事があると言う事で、優曇華達に留守番をさせ永琳が来ていた。


永琳は作った薬を置かせて貰っている得意先を回り終えた後、とある建物に立ち寄った。

そこは街の子供達に勉強を教えている慧音の寺子屋だった。

永琳は慧音に相談事があったのだ。


永琳は寺子屋に入り、慧音を見つけると

『慧音先生、ちょっと相談したい事があるのですが宜しいですか?』

と尋ねる。


すると慧音は、

『あら?永琳先生じゃないですか。どうされたのですか?』

と答える。


永琳は

『先生に先生って...。まあ構いませんが...。ちょっと、うちの姫様と先生の所の妹紅さんの事でちょっとした相談をしたいのですがお時間宜しいですか?』

と尋ねる。


すると慧音は

『構いませんよ。2人がどうかしましたか?』

と聞き返した。


すると永琳は

『2人の弾幕バトルの事なんですが、どうにかして辞めさせようと思うのですが、慧音先生はどう思われますか?』

と尋ねる。


慧音は

『そうね。わたしも、妹紅が怪我して帰って来ると凄く心が痛いわ。いくら不死で死ななく、怪我の治癒が早くてもやはり心配だわ。』

と答える。


すると永琳は

『その想いは同じですわ。わたしも姫様に同じ事が言えるの。でも妹紅さんが姫様に弾幕バトルを仕掛けるのは妹紅さんの過去に関連するらしいわね。』

と少し悲しげに言った。


慧音は

『ええ。そうらしいわ。わたしも妹紅に聞いた事があるのだけれど、詳しくは教えてくれなかったわ。妹紅のお父様の恨みとからしいのですが...。』

と慧音も悲しげに答えた。


すると永琳が

『妹紅さんにとって姫様は親の仇なら尚更やめさせるのは難しいわね。』

と呟くと続けて

『で、そこでちょっとアイデアがあるんだけれど、慧音先生はどう思うか意見を聞こうと思って今日はお伺いしました。』

と、慧音に本題を話し始めた。


『最近街でwliってゲーム機が流行っているのを知っているかしら?』

と慧音に聞いた。


慧音は

『うちの寺子屋の子供達から聞いた事があるわ。やった事は無いけれど、身体を使って出来るゲームが多いとか。』

と答える慧音。


それに対して永琳は

『そうみたいね。わたしもうちの優曇華とてゐから聞いた話しでしか知らないのだけれど、運動が出来るゲームが多いらしいわ。で、うちの運動嫌いの姫様に丁度いいかと思って考えがあるのだけれどこれで弾幕バトルが出来ないかと思ったのだけれどどうかしら?ゲームなら安全ですし、運動嫌いの姫様を動かすのにも丁度いいし。』

と伝える。


すると慧音は

『なるほど!それはいい考えね。でも、その弾幕バトルのゲームを誰が作るのかしら?わたしにはゲームを作れないし、月の頭脳と言われるあなたにも無理じゃないかしら?』

と永琳に聞く。


すると永琳は、

『ええ。わたしもそこまでの知識は無いわ。でも、この幻想郷には物作りに長けている妖怪がいるじゃない。そこに相談しに行こうと思うのだけれど、一緒に行ってくれないかしら?』

と答えた。


すると慧音は、

『あっ!なるほど!あの妖怪なら出来るかもしれないわね。わかったわ。わたしも妹紅の保護者として行くわ。で、何時行きますか?』

と永琳に聞く。


すると永琳は

『慧音先生のご都合に合わせますわ。』

と答えた。


慧音は

『今日はもう寺子屋もお終いですから、永琳先生のご都合が宜しければ今から行きますか?』

と聞いた。


すると永琳は

『ええ。いいですよ。では今から行きましょうか。』

と慧音に同意した。


慧音は急いで支度をし永琳に

『では向かいましょうか。』

と促した。


すると永琳は

『そうですね。行きましょう。』

と答え、2人は寺子屋を後にするのだった。


2人は目的地に向かう途中話しながら向かっていた。


『そー言えば、慧音先生はゲームをした事が無いみたいですが、やってみたいと思った事は無いのですか?』

と永琳が聞くと


『そうですね~。子供達の話を聞いて少し思うのですが、なかなか機会が無くて。そーゆう永琳先生はどうですか?』

と慧音が聞き返した。


『わたしは姫様の相手で何度か。普段はうちの優曇華やてゐが相手をしているのだけれど、クイズゲームだとあの二人では相手にならないらしく、わたしが相手してますわ。』

と永琳は答えた。


すると、

『さすが月の頭脳ですね。』

と慧音が称賛すると


『あはは...。でも姫様は出て来る問題の答えだけは覚えているので凄い正解率ですの。本当遊びの為には、労力を惜しまない方ですから。本当困った方ですわ。』

と、永琳は半分呆れ顔で答えた。


すると慧音は思い出したように

『でも、カッパたちに本当に作れるのかしら?』

と永琳に聞くと


『う~ん...。それは確かめないとわたしもわからないわ。カッパたちに作ってもらわなければ困るのだけれど...。』

と永琳が言うと、


『そうね。これ以上2人が傷つかない為にもね。』

と慧音が答えた。


その後は、たわいも無い話をしながら、街外れにある川沿いのカッパたちの住処に向かった。


一方、その頃その住処「河城ファクトリー」の主「河城にとり」は客の対応をしていた。


その客とは幻想郷の地下にある「間欠泉地下センター」の温度調節を仕事としている「霊烏路空」とその飼い主である「古明地さとり」の2人だった。


なぜこの2人がにとりの所に来ているのかと言うと、空が仕事の手順をすぐに忘れてしまうので、心配したさとりが空でも忘れる事の無いような簡単な手順に出来ないかと言う依頼と、心を読む事に疲れたさとりを心配した空がマッサージチェアをさとりにプレゼントする為に、にとりの所に相談に来ているのだった。


『そんなにお空は仕事を忘れてしまうのかな?』

とにとりがさとりに聞くと


『はい。そうですね。お空は鳥頭なので、複雑だと3歩歩くと忘れてしまうみたいで、何回教えても覚えないのです。もっと簡単なら大丈夫かと思います。』

とさとりが答えると、にとりは空に聞いた。


『本当に簡単なら大丈夫なのかな?間欠泉地下センターは管理を間違えると幻想郷に大変な被害を与える事になるよ。幻想郷に誰も住めなくなるよ。』

と真剣な眼差しで言うと、にとりは空の顔を見つめた。


『大丈夫ですよ~。』

と、軽い返事で答えた。

すると、

『お空の心を読むと、そんなに重要なのがわかっていないみたいです。思っているのは今日の晩御飯のおかずの事みたいで...。』

と、さとりはため息混じりで答える。


『さとり様バラしちゃダメです~。今日の夜はハンバーグがいいななんて思ってませんよ~。』

と、キッパリ言う空の顔を見てまたまた深いため息をつくさとりだった。


その様子を見て苦笑いしながらにとりは

『どれ位簡単にすれば、理解出来るんですか?』

とさとりに尋ねると


さとりは

『そうですね~。運転開始と停止。緊急停止。温度確認位で。これをサブで付けてもらい、普段はお空が管理。それ以外の部分はお空に触らせず、いざという時の為と言うのはどうでしょうか?』

と提案すると


『わかったわ。一度確認に行くわ。その時にもう一度説明して下さい。』

とにとりが言った。


すると空は相変わらずのんきに『わかりました~。』

と元気に答えた。

しかし、さとりはまた空の心を読んだのかため息をつきながら呆れ顔をしていた。


するとその様子を見たにとりが

『ホント、大変ですね。マッサージチェアが必要になるのがわかりました。どんな仕様にしますか?』

と、さとりに尋ねると


『そうですね~...リラックス効果のある音楽が流れたり、そのまま快眠出来る様にリクライニング出来れば、後は普通でいいですよ。』

と答えた。


『さとり様、わたしにも貸して下さいね。』

と、空はやはり呑気だった。

それに対しまたため息をつくさとりに


『まあまあ。』

と、にとりは笑いを堪えながら言った。


そんなやりとりをしていると、ドアがノックされ受付嬢カッパが


『にとり様、お客様がお見えです。』

と、部屋の外から聞こえて来た。

すると

『誰が見えられたのですか?』

とにとりが尋ねると外の声は、


『永遠亭の八意様と寺子屋の上白沢様です。』

と答えた。

にとりはなぜ?とした顔をしながらも

『わかりました。少し待っていて貰って下さい。』

と答えた。

そして、さとりと空に向かい、

『それでは近々地下センターに伺いますので、また追って連絡します。』

と言うと、


『それでは宜しくお願いします。』

とさとりは頭を下げた。

それを見て、

『お願いします。』

と真似をする空だった。


『わかりました。こちらこそ宜しくお願いします。』

とにとりも頭を下げ、2人を部屋の外まで見送り、近くにいたカッパに永琳と慧音を呼ぶ様に伝えた。


そして、席に戻ると

『頭脳派の2人がここにいったいなんの用なんだろう。』

と呟いた。

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