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戦天女の黙示録  作者: 平平
その先、ダイジェスト
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ダイジェスト1

ストーリーは完結しています。ただ、それを文章にする能力が圧倒的に足りません。時間も足りません。

歳のせいなのかPC前でⅠ時間以上座ってるのもきついです。目がもう……

このまま放置も……と思い、一応大きな道筋と行き着く先だけはと思いました。


 バイクで北に向かう守。

 そこで待っていたのは歓喜天だった。

 真美を蘇らせる条件として、歓喜天はそっと守の手に短剣を握らせた。

 〈魂伏〉 と呼ばれているそれで、とある人物の魂を切り離す事。そして、その人物の名は『御堂浩介』

 守は迷う事なくその短剣を懐にしまうと歓喜天の前から姿を消した。

「神にも出来ない事がある。それは死者蘇生だ」

 そう言い残すと歓喜天。


 その頃、天界では四天王の子供達が集められる。継承法具を受け取った子供達は下界に降りると桃華達と接触し戦を始める。

 炎輝がボロボロにされているのを見た瑠璃は、浩介が考えた新しい技で立ち向かう。

 その技とは、光の矢を無数に放ち、その中に本命の小さな針の様な矢を紛れ込ませるものだった。その矢が相手の体に接触すると、それは体内に潜り込み瑠璃の指示で縦横無尽に駆け巡る。

 悶絶する相手は阻止すべく自らの手足を切り落とすが、速度が速すぎて追いつかない。

 死を間近にひかえた相手がとった行動は自らの業魔化だった。

 巨大な狼となった持国天の息子。時を同じくして、天界では持国天が多聞天の背後から首を斬るという事件が起こっていた。

 死闘の末、業魔を退けた桃華達に駆け寄る浩介。

 だが、そんな浩介に近づく人物が一人。

 久々に再会した親友に笑顔がこぼれる浩介だったが、自分が今浮遊島にいる事に気がつくと一瞬思考が止まる。

 その瞬間、守は短剣を浩介の脇腹に突き刺していた。

 どうして? という言葉と共に崩れ落ちていく浩介。それを見た吉祥天は韋駄天を寺に走らせた。

 魂が切り離された今、それを連れ戻す必要がある。地獄界へいく方法、それは梵天の法具を使う以外ないのだ。

 崩れ落ちた浩介を見た守は、自分の手にこびりついた赤い血で正気に戻った。と同時に、耳から羽虫の様な物が飛んでいく。

 自分の過ちに気づいた守は天に向かって吠えた。

 そんな守の後悔に答えるかのように、守の体が変化していく。

 それは業魔化だった。

 黒い虎に変化した守は、無差別攻撃を始める。

 浩介の友人という事で、防戦一方の桃華達だったが、吉祥天が一時的に黒虎を結界に封じ込める。

 そして、梵天が到着した。

 法具を使い地獄界への道をつくると、桃華に連れ戻すようにと命じた。

 地獄界へ向かう桃華。

 大仕事を終えた梵天に待っていたのは死だった。

 吉祥天に守られていた梵天を誘い出し、そして法具を奪い、名前と力を継承する。それが飛舞の目的だったのだ。

 それを手助けするかのように突如現れたのは歓喜天。継承の儀によって力を得た飛舞こと新しい梵天と歓喜天の相手をするのは結界維持のために力を使えない吉祥天と弁財天、韋駄天の三人だ。

 だが、梵天の圧倒的な力の前になす術もなく力尽きていく。

 妹を救う術を奪われた吉祥天は、すべてを諦めたのか黒虎の結界も消そうとしたその時、突然空間が裂けるように黒い穴が現れると、その中から黒い髪の美女が一本の剣を持って出てきた。

 その姿に見覚えがある。否、忘れるはずもない。

 自分の全てを賭けて助けたかった最愛の妹なのだから。


   地獄編


 地獄にきた浩介は桃華と再会するが、桃華は生身の身体という事もあり、お互い触れる事も出来ない。

 人間界に帰るために夜摩天の元へ向かう二人は 奪衣婆の導きにより船に乗る。

 三途の川を上がっていくと、生前の業を拭い去るために働いている人々が目にはいってきた。

 川沿いで働く人々の罪は軽いものらしい。奥に行けばいくほどに辛い地獄が待っているとの事だった。

 そして、浩介は見知った少女を発見する。

 その少女の名は真美。

 どうして守がおかしくなったのか、それを見て納得をしたと同時に涙があふれ出す。

  だが泣いている場合ではない。真美に駆け寄った浩介だが、途中で見張りに押さえつけられた。

 浩介を押さえつけたのは牛頭。その牛頭にどうして真美がこんな所にいるのか問い詰めるが、それは夜摩天にしか分からないと言われてしまう。

 それならば、真美を連れて夜摩天の元へ向かうといい、真美に手を差し出した浩介だったが、何故だが真美はただただおびえている。

 自分の名前を言いながら近づく浩介だったが、真美は一言、

「あなたは誰?」

 と答えた。

 頭の中が真っ白になった浩介に、牛頭が説明する。

 死んで地獄界に来た者は例外なく記憶を消去されるという事だ。

 納得できない浩介は怯える真美に優しく手を差し伸べながら自己紹介を始める。

 そして、真美はそんな浩介の手をそっと握りかえしながら、

「泣かないで、浩ちゃん」

 と一言。

 何故そんな言葉が口から出てきたのか本人も理解しておらず困惑していたが、それでも、自分の目の前で涙を流している男の姿を見ていると、胸が苦しくなるという事だけは理解できた。

 真美を連れ出す事は出来ない、それが自分の役目だ、と言い張る牛頭に、浩介は仕方なく自分の力を解放した。

 肉体という枷がなくなり、魂だけの存在となった今の浩介は転輪聖王としての力を少しだけ使えるのだ。

 そして初めてその神の名において命令を発したのだ。

 当然、牛頭はその命に逆らうはずもなく、浩介は真美を連れて夜摩天の元へと急いだ。 この地獄界にあって唯一肉体を持つ者。それが地獄界の王、夜摩天である。

 そんな夜摩天の前に立つのは御堂浩介。いずれは転輪聖王になるであろう男。

 浩介は何故真美がここにいるのかを訪ねると、夜摩天は無表情でそれに答える。

 人が死ぬと誰でも地獄界にくるとの事だった。多かれ少なかれ人は罪を背負ったまま死んでいく。そして、この地獄界はその罪を償う場所ではないらしい。人としての業を洗い流す場所、それが地獄なのだと。

 そこが償いの場所ではない以上、個としての感情は必要ない。だから最初に記憶を消すのだ。ただ自分のしてきた事に対しての対価をここで支払うだけの事。それが終われば天界へ上り天界人として転生する。中には修羅界や餓鬼界に転生する人もいるらしいが…… そして、本題である真美の罪に対しても答えてくれる。

 真美の罪は「嘘」だった。

 その数は四桁にも及ぶ。

 浩介は納得出来ずに夜摩天に詰め寄ると、夜摩天は手にしていた六法全書の様な本を広げて何かを読み始めた。

 大丈夫、しんどくないよ。

 大丈夫、元気だよ。

 大丈夫、心配しないで。

 大丈夫、大丈夫……

 家族や自分を心配させないための嘘の数々。

 それは真美の優しさだと叫ぶ浩介に、夜摩天は嘘に変わりはない。自分がそこで贔屓をしてはいけないと言う。

 それでも! と叫ぶ浩介に

「彼女が正直に身体の事を伝えていれば、父親が死に導かれる事もなかったでしょう。家族を心配しての嘘ですか? 果たしてそれは誰のための嘘なのでしょうね」

 他者が勝手に解釈するのは愚かな行為だという夜摩天に反論出来ない浩介だった。

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