第32話【ミラクル万能細胞】
「やあ、クレームス君。久しぶりだね。調子はどーだい?」
「俺にイッタイ何をした?何故、俺の体は人間に戻っている?」
「人間に戻っている?それは君の勘違いだよ。君は長い間眠りについていたのだよ」
「眠っていた?確か、俺は改造人間にされて、誰かに掴み掛かって、刑務所の壁をブチ壊す手伝いをさせられて…………クソ!ダメだ!それ以上は思い出せない!」
「フフフ……それでいいのだよ。君にはミラクル万能細胞お注射、Xー2014、0809を射った。これで、君は無敵になった。もう誰からも眠らされる事もなければ、体を粉々に破壊される事もない」
「ちょ、ちょっと待て!俺は誰かに眠らされていたのか?体を粉々に破壊されたってなんだ?ミラクル万能細胞とはなんだ!?何があった!何が起こった!?頼む!教えてくれ!!」
「……何を教えろと言うのだね。君は全人類の中で、最も優れた肉体を手に入れる事が出来たのだよ。これ以上の文句はないはずだが……」
「優れた肉体?何を言ってやがる?普通の体じゃねーのか?」
「ふふふ。見せた方が早そうだね」
……というと同時に博士はクレームスの首をデッカイ刀でチョン切った。
「ぎゃぁぁあああ!!!!俺の首がチョン切られたぁぁあああーーー!!!!と、同時に首が生えたから、、、あれ?大丈夫だ?なんにも痛くねーや。なんともねーやと思ったら、ぎゃぁぁあああ!!俺のチョン切られた方の首から、新しい俺の体が生えて来て、俺が2人になってしまったぁぁあああ!!イッタイ、全体どーゆー事だぁぁあああ!!」
「君は相変わらずうるさいようだね。再び、おやすみ」
(パス)っと、首に注射を射たれたクレームスはまたもや眠りについた。それを見ながら博士は言った。
「確かに君は世界最強の肉体を手に入れる事は出来たが、君の代わりなんて幾らでも居るのだよ。君は何人でも作れるのだからね」