第31話【田代まさひこ】
俺の名前は田代まさひこ。
今は刑務所の中にいるのか外にいるのか世間的にも分かりにくい存在だ。分かりにくい理由は俺が違法な薬を使いまくって、何度も刑務所に入ったり、出たり、入ったり、出たり、しまくったからだ。出てすぐに捕まった事もある。そして、今現在は刑務所の中にいる。そして、正確には……いた……でもある。いたけど、さっき出てしまった。出所ではない。爆発したのだ。刑務作業をしている最中、(ドカン)と(ボカン)と(ガラガシャン)と、刑務所内の壁が壊れ、中も外も無い状況になってしまったので「ひゃっほー!」「ばんざーい!」「俺は自由だー!」と周りも全体的に脱走しまくっていたので、俺もその流れに身を任せて、一緒に脱走したのだが、ちょっと、コイツはやべんじゃねーかい?ちょっと、こいつはバレやしねーか?何故かって?何故も、なんにも、こんなバスに、こんなに脱走者が乗っているなんてこと、普通は有り得ないんじゃねーのかね?と思うことから、ここで、ちょっと、降りようかなー?とは思ったけれども、こいつぁー、ちょっと、降りれやしねーや。
何故かって?そんなもん決まってるだろ?
バスの入り口には八つ裂きジャックが立っているので。
トホホホホホホホ。めちゃくちゃ心臓バクバク中です。