第13話【記憶喪失】
……僕は記憶喪失。
記憶喪失とはなんでしょう?
記憶が無くなる事とダレかがナンカで言っていた気が少しします。
それもハッキリ分かりません。
なんといっても僕は記憶喪失なのです。
「このグレネードランチャーはねー。このボタンを押すとロケットランチャーに変わるのよ。それからココを押すと近くにいる敵の現在位置を電子モニターに表示する事が出来るの」
「へぇー、かっこいい~!」
僕は知ら無い場所にいました。
変な倉庫みたいな所です。
女と女が話ていました。
女は大人と子供です。
僕はベッドで上半身を起こしたままでソレをジッと見ています。
「…あ、おはよー」
僕に気付いた女の子供が言いました。
「やっと起きたわね!これを食べなさい!」
―と、モビルスーツ的なものを着た、ワイルド気味な女の人は僕に向かって、袋に入ったヘンテコリンな物を投げて来ました。
キャッチしました。
「ココはどこ?僕はダレ?これはイッタイなんでしょう?」
「ココは私の秘密基地。あなたはタロウ。あのコはヨシコ。あなたの立派な妹で。その食べ物はラーメンパスタよ。食べなさい」
なんだろう?と、思ったけど僕はビリッと袋を破り、ムシャムシャそれを食べました。
「ごちそうさまでした」
ラーメンパスタを食べた僕に女の人が小さな銃を手渡しました。
「今からあなた達には、ある、カップルをラチッてもらうわよ」
僕は意味が分からず、詳しい詳細を聞こうとしました。
その時でした。
「う、う、う」(バタン)
ヨシコという子が倒れました。
女の人は慌てて近付き、ハイテク機械をヨシコの頭に取り付けました。
言いました。
「…やばいわね…」
ヨシコは「ハァハァ」言っています。
「ヨシコちゃん?もしかしたらあなた、さっき私がロケットランチャーであの男を木っ端ミジンにした時、その男の血液や、肉の破片なんかが口に入ったりしてない?しなかった?」
ヨシコはなんにも答えられず、ずっと、ずっと、苦しそうに唸ってました。
可哀想だと思いました。
女の人はヨシコちゃんを担ぎました。背中に乗せました。僕の手を持ちました。そして、言いました。
「予定変更!まずはクスリをゲットするわよ!」
僕は、なんだコイツ?ちゃんと色々説明しろよ!―と、少しだけ思いました。