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第四話 偏見ありしメーレン村

 早朝、僕は彼女を起こし。

 メーレの森から一番近い"ミーレン村"の入り口へとやって来ていた。

 「歩くのお疲れ様、村へ着いたよ」

 「…………………」

 彼女は疲れを一つも見せず、むしろ昨夜と変わらない無表情のままだった。

 近いとは言え、6Kmは僕と休憩なしで歩いて来たんだ。

 もしかしたら、「足が痛い」とかって言えずにここまで来たかもしれない...。

 来る途中、地図本で村マップを軽く確認した時、たしかこの先にシャワー付きの民宿があったはず。

 ギルド(冒険者ギルド)に行く前に、ひとまずそこで休憩を入れよう。

 「この先に休憩する場所があるから、そこで休もうか」

 「………………」

 僕と彼女は村の中へと入る。

 


 * * *

 

 

 村の中は昨日訪れた、フリーデンフォルト村の雰囲気とは全く違く。

 中世時代のヨーロッパみたいに、長い歴史を感じる雰囲気だった。

 

 コソコソ。

 

 ・・・村を歩いていると、僕らを見た村人が全員、なぜかコソコソ話し始めた。

 (「よそから来た者を偏見する珍しい習慣でもあるのかな...」)、と考えながら民宿がある方向へと彼女ペースに合わせながら歩く…。

 すると、僕の視界にロイヒロと書かれた村の服屋に目が止まった。

 そういえばこの子の服すごく汚れているんだよな、、、土汚れとかは洗剤と柔軟剤を桶に混ぜて手で洗えば大丈夫だけど...。

 問題は今着ている服の耐久性、半分以上ボロボロになっちゃっているから。もし、このまま桶で洗っちゃうと多分ビリビリに破けると思う...。かと言って先に洗わず、裁縫で直すとなると汚れのせいで縫い目がバラバラになりそう。 うーん、やっぱりこっちの方がいいのかな。

 これを考慮した結果、導き出された答えは。 

 服屋で新しい服をこの子に買ってあげるということだった。

 

 「いらっしゃいませー、」

 僕と彼女は服屋に入り服を選ぼうとした。

 「なんか欲しい絵柄とかある?」

 「………………………」

  ………やっぱり、何も欲しがらないか。

 「じゃぁ、、僕が決めてもいい?」

 彼女は小さく頷いた。

 「うーんと、じゃぁ。………これと、これはどうかな?」

 そう言って僕は、彼女に似合いそうなパステルカラー色の服とズボンを手に持ち見せた。

 「……………………」

 彼女はまた小さく頷いた。多分、いいよってことなのかな。

 それを買うため、その服のサイズを確認する。

 「えー、XSだから。145cmくらいだな」

 この子の身長を測るため、つまらなそうに本を読んでいる店員さんに身長器をどこにあるか聞いた。

 そしたら、億劫そうな声でこう返答してきた、「そんな物、うちの店にはありません」、と。

 ……服屋にそんなことあるかと疑問に思ったが、疑っているだけで無駄そうだったので。人力ではかることにした。

 (「親指から小指までの距離はだいたい、20cmだったはずだから」)

 「ごめんね、少し頭触るよ。にー、しー、ろー、やー、とー、にー、しーー。うん、だいたい145cmぐらいだね」

 ちゃんと身長と服のサイズがピッタリだと判明したので、レジに行きそれを購入することに決めた。

 「すみません、これ買います」

 「はいはいこれですね、、、」

 すると、隣にいる彼女を見た店員さんが、急に差別するような口調で接客してきた。

 「合計800モイ!、早くよこして!」

 「えっ?800、800。はいっ、どうぞ」

 「はい受け取りましたぁー!さぁ、さっさとうちの店から出て行って!!!」

 「は、はい。今出て行きます、ほら行こう」

 彼女の手を引っ張って急いで店を出た...。

 ……なんでだろうか、さっきまでめんどくさそうに接客していた店員が、彼女を見て急に差別的な接客をしてきた。

 もしかして、この子に偏見的な意識があるのかな。

 さっきの接客で、僕の心はモヤモヤしながらも。早く彼女をベットの上で休ませてあげたいという気持ちの方が強かったので。

 僕らはなるべく早く着こう、小走りで民宿へと向かった。

 


 * * *

 


 民宿:シャーフ内。

 僕らは小走りで走り、ようやく民宿へと辿り着いたんだが。こんどは受付での問題が発生してしまった。

 「聞くぞ、お前が手を繋いでいる子は純エルフか?、それともハーフエルフの子なのかここで教えろ」

 受付係の人が、急に純エルフなのかハーフエルフの子なのかを僕に問い出してきたのだ。

 さっきまで受付されていた人は、このような質問がなかったのに、、、「やっぱりこの村は何かがおかしい」、、、と考えたが。

 間違いなく答えなきゃ部屋へ、入れさてくれなさそうなので、ここはちゃんと嘘を付き答えることにした。

 「ハーフエルフの子です...」

 「本当か???」

 おじさんは今にも飛びかかってきそうな勢いでもう一度、質問してきた。

 「はい、本当です」

 「・・・そうか、悪かったな。疑って」

 なんとか、ここは分かってもらえて。「187」と書かれた部屋の鍵を貰うことができた。

 僕は手を繋ぎながら急いで、泊まる部屋がある2階へ上がろうとした。

 「おい、待てよ少年!」

 すると、先ほどの受付おじさんが大声で怒鳴り。僕らを引き止めてきた。

 「その子を外に出す時は一人で出すんじゃなくて、一緒に出るんだな、、、ふははははは!!!」

 その笑い方、殺気に満ちていてすごく不気味だった。そのせいで、僕の感情は全て恐怖に満ち。

 「いこうか!」

 彼女の手を強く握り、また急いで階段を駆け上がり。僕らが泊まる部屋へと飛び込むようにして入り、鍵を急いで閉めた。

 「はぁ、はぁ、はぁ、ん。はぁ、はぁ」

 「……………………」

 息が干上がり、手は震えていた。

 「すぅーーー、ふぅー。」

 深く息を吸い、手の震えと干上がった息を整える。

 「ごめんね、こんな頼りないところ見せちゃて...」

 「服を着替える前にあそこにあるシャワー室で汚れを落としておいで、はいこれシャンプーとリンス」

 それを聞いた彼女は、部屋についてあるシャワー室へと入って身体を洗い始めた。

 (「…………ふぅー。よし、とりあえず今、信頼できる所は、ギルドしかない。ならばそのギルドに行ってこの事情を直接話す」)

 (「その前に、さっきみたいな人があの子に何をするか分からない。一応部屋に鍵をかけてから外に出て行こう」)

 彼女新しい服をベットに置き、僕はこの部屋を後にした。

ちょっとおろそかに書いちゃいました。

明日確認して、修正ある所は修正したいと思います。

文字が変だったり、見にくかったらごめんなさい。

次の投稿明日になります。

5日も遅れてごめんなさい、連休にはたくさん続きを出します

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