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サスペンス小説 【死刑執行人】山奥ペンション連続殺人事件 下

この物語は、フィクションです。実際の出来事や人物とは関係ありません。サスペンスな雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。

【死刑執行人】山奥ペンション連続事件の主要なキャラクター


挿絵(By みてみん)


主人公 田中たなか 健一けんいち

年齢:36歳

職業:私立探偵

性格:冷静で洞察力に優れ、論理的思考が得意。しかし、時には情熱的になり、真実を追求するためなら危険も顧みない。

背景:警察学校を卒業後、数年間警察官として勤務。その後、私立探偵として独立。多くの難事件を解決してきた。渡辺恵理子と結婚をする。


挿絵(By みてみん)


主人公 渡辺 恵理子 (わたなべ えりこ) - ジャーナリスト

年齢: 33歳

性格: 勇敢で、真実を追求する情熱的な性格。スクープに対する嗅覚が鋭い。

背景 政治家の殺人事件を大きなスクープとして報じ、その記事が高い評価を受け、ジャーナリストとしての地位を確固たるものにした。田中健一と結婚して新婚旅行にペンションへやってくる。


挿絵(By みてみん)


名前: 伊藤いとう 誠一せいいち

年齢: 34歳

職業: システムエンジニア

性格: 細かいことにこだわり、論理的な思考を持つ。人見知りが強いが、一度信頼を得ると誠実な友人となる。

背景: 大手IT企業で働く傍ら、趣味でプログラミングの講師を務める。技術的な問題解決に長けている。


挿絵(By みてみん)


名前: 小林こばやし はな

年齢: 28歳

職業: フリーランスのイラストレーター

性格: 明るく社交的で、周囲を和ませる存在。しかし、芯は強く、自分の信念を貫く。

背景: アートスクールを卒業後、フリーランスとして活動。作品は多くの雑誌やウェブサイトで高い評価を受ける。


挿絵(By みてみん)


名前: 鈴木すずき 大輔だいすけ

年齢: 45歳

職業: 小説家

性格: 落ち着いた雰囲気を持ち、観察力が鋭い。物静かだが、話し始めると止まらない。

背景: 数々のベストセラーを出版しているが、最近は筆が進まず、インスピレーションを求めてペンションに滞在している。


挿絵(By みてみん)


名前: 田中たなか 美和みわ

年齢: 38歳

職業: ペンションのオーナー

性格: 明るくて社交的、宿泊客の面倒見が良い。しかし、ビジネスには厳しく、ペンションの運営に関しては妥協を許さない。

背景: 都会の喧騒を離れ、自然豊かなこの地でペンションを開業。地元の人々とも良好な関係を築いている。


挿絵(By みてみん)


名前: 山本やまもと 拓也たくや

年齢: 30歳

職業: フリーランスのカメラマン

性格: 冒険心があり、新しいことに挑戦するのが好き。人懐っこいが、プライベートには神経質。

背景: 自然や人々の生活を撮影することに情熱を注いでおり、その写真は多くの雑誌で特集されている。


挿絵(By みてみん)


名前: 中村なかむら さとし  絞殺される。

年齢: 50歳

職業: 元警察官

性格: 厳格で正義感が強い。心の中には温かさを秘めている。

背景: 長年の警察生活を経て退職。現在は地元のコミュニティーで安全を守るボランティア活動に尽力している。馬場紀夫とは同級生で噂では過去に馬場紀夫と個人的なつながりがあったらしい。


挿絵(By みてみん)


名前: 馬場  紀夫ばば のりお 池に落ちて凍死する。

年齢: 50歳

職業: 元会社員

性格: 冷静で計算高いが、内に秘めた怒りを抱えている。

背景: かつては普通の生活を送っていたが、ある事件をきっかけに犯罪に手を染め、無期懲役の判決を受ける。刑務所での長い年月を経て、脱獄を決意する。


挿絵(By みてみん)


【第四章:突然の訪問者】

鈴木大輔は、ペンションの部屋で自分の小説のネタになると喜んでいた。前回の馬場紀夫の事件を

小説にして大儲けした経験があったからだ。彼は、今回の事件もまた、自分の作品に生きる素材と

なると確信していた。


しかし、その夜、彼の部屋には不穏な空気が流れていた。鈴木は、自分の小説のために集めた資料を眺めながら、何者かの足音に気づいた。鍵が開きドアがゆっくりと開き、暗闇から一つの影が現れた。


「おや、こんな夜更けに訪問者とは珍しい。何か用かね?」


「・・・」


「ほう、無言か。私の小説に登場する死刑執行人のようだな。これは面白い。」


影は静かに近づき、鈴木大輔の前に立った。鈴木は、この状況が自分の小説の一場面のようだと感じ、興奮を隠せなかった。


「さあ、どうする? 私を殺して物語を完結させるのか?」


「死刑 ヲ 執行スル」


その言葉と共に、影は動き、鈴木大輔はその場に倒れた。彼の小説のネタになると喜んでいた事件が、皮肉にも彼自身の最期の物語となったのだった。


翌朝、田中健一と渡辺恵理子は、鈴木大輔の部屋で彼の遺体を発見する。部屋には彼の小説の資料と、彼が最後に書いたであろう言葉が残されていた。


「死刑執行人による完璧な結末…これほどのネタはない。」


ペンション「雪華」の夜は、再び恐怖に包まれた。小説家であり、鋭い観察力を持つ鈴木大輔が、自らの部屋で血まみれの状態で発見されたのだ。彼の死は、ペンション内の緊張を一層高め、宿泊客たちは互いに疑いの目を向け始めた。


田中健一は、鈴木大輔の死がこの連続殺人事件の鍵を握ると直感した。彼は、鈴木が生前に書き残したノートや、彼の部屋にあった資料を調べ、犯人への新たな手がかりを見つけ出そうとした。そこには無期懲役囚の被害者の情報があった。


そして鈴木大輔のパソコンには文字の他に決定的な音声データの証拠が残っていた。

その声は女性の声だった。


【第五章:真実の対峙】

ペンション「雪華」の静けさは、新たな犠牲者の発見と共に破られました。田中健一と渡辺恵理子は、犯罪者が宿泊客の中に隠れていることを突き止めます。犯罪者は、無期懲役囚の過去の事件に関連しており、復讐のために行動していたのです。


田中健一は、ペンションの地下通路で見つけた手がかりを元に、犯人の正体を暴くための新たな調査を開始します。彼は、ペンションのオーナーである田中美和が何かを隠していると感じ取り、その秘密に迫る手がかりを探します。


一方、渡辺恵理子は、ペンションの客室や共有スペースを探索し、田中が地下通路で見つけた手がかりと照らし合わせます。彼女は、ペンションの壁に飾られている古い写真に目を留め、その写真が犯人との関連性を示す重要な手がかりであることを発見します。


田中と恵理子は、ペンションのオーナー田中美和が犯人であることを突き止めます。彼女は、無期懲役囚の過去の事件に関連しており、復讐のために行動していたのです。田中美和は、夜中に偶然、中村紀夫が

外に出て地下室に入っていくのを目撃します。そしてそれが馬場紀夫と脱獄の計画であることを知ります。中村紀夫はペンション「雪華」の地下にある秘密の通路を利用して脱獄囚馬場紀夫と接触しました。


この通路は、かつて刑務所とペンションを繋いでいたもので、田中美和はその存在を知り、自分の復讐計画に利用することにしました。


「田中美和さん、あなたがこの一連の事件の犯人だという証拠が見つかりました。」


「それが何だというのですか?」


「この資料には、馬場紀夫とあなたが過去に接触していた証拠があります。そして、この音声データにはあなたの声が録音されているのです。」


「そう・・・私の復讐も終わったし話してあげるわ」


「あの男たち、馬場紀夫と中村聡、そして鈴木大輔…彼らは私の人生を狂わせた。馬場紀夫は、私が愛した人を奪い、その罪で無期懲役を受けながらも、彼の罪が許されると信じていた中村聡によって、脱獄の機会を与えられた。」


「そして鈴木大輔、彼は馬場の事件を小説にして儲け、私の痛みを娯楽に変えた。彼らに対する憎しみは、私を死刑執行人へと変えたのよ。法律では裁けない、だから私が裁いた。私の正義は、彼らに対する復讐だったの。」


「法律では死刑にできなかった。だから私が刑を実行してあげたの。私はこの世の死刑執行人なのよ!」


田中美和の過去は、彼女が「死刑執行人」として行動するようになった深い動機と関連しています。彼女はかつて、馬場 紀夫が起こした不条理な事件によって愛する恋人を失いました。馬場紀夫の同級生であり親友であった中村聡は、死刑の求刑に対して更生の余地があると弁明をした。しかも法律では死刑にすることはできなかった。その出来事は彼女に大きな影響を与え、正義に対する彼女自身の解釈を形成することになります。


失われた愛と、社会の不公正に対する彼女の怒りは、復讐の感情に変わりました。ペンション「雪華」を運営することで、彼女は自分の正義を追求する場を持つことができました。しかし、その過程で彼女は法を犯し、最終的には自らの行動によって破滅へと導かれることになります。


田中健一と渡辺恵理子は、田中美和と対峙し、彼女から真実を聞き出した。彼女は、過去の事件で失ったものへの復讐と、自らの正義を貫くために行動していたことを告白した。しかし、彼女の行動は法に触れるものであり、最終的には警察によって逮捕される。


【エピローグ  下山する宿泊客たち】

ペンション「雪華」での事件が解決し、静けさが戻った冬の朝。宿泊客たちは、それぞれの荷物をまとめ、ペンションを後にする準備をしていた。事件の影響で、予定よりも長く滞在することになった彼らの表情には、安堵と疲れが混じり合っていた。


田中健一と渡辺恵理子は、他の宿泊客たちと共に、ペンションの前で集まる。彼らは、事件の解決に尽力した二人に感謝の言葉を述べる。そして、一台のバスが到着し、宿泊客たちは静かにペンションを後にした。


バスが山道を下りながら、宿泊客たちは窓の外に広がる雪景色を眺める。彼らの心には、ペンションで過ごした日々と、そこで起こった出来事が深く刻まれていた。それは、彼らにとって忘れられない経験となるだろう。


田中健一と渡辺恵理子は、手を取り合い、新たな事件を追う旅に出る。ペンション「雪華」での事件は、彼らにとって多くの教訓を残し、二人の絆をさらに強固なものにした。


バスが山を下り、平野部に出ると、宿泊客たちはそれぞれの道を歩み始める。彼らは、ペンション「雪華」での出来事を胸に秘め、新たな日常へと戻っていくのだった。



山奥ペンション連続殺人事件  【死刑執行人】 終結





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