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私立探偵 田中健一シリーズ  作者: 虫松


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サスペンス小説 【悪魔のコイン】金に殺された男 五

この物語は、フィクションです。実際の出来事や人物とは関係ありません。サスペンスな雰囲気を楽しんでいただければ幸いです。

【悪魔のコイン】金に殺された男の主要キャラクター


挿絵(By みてみん)


主人公:田中たなか 健一けんいち

年齢:37歳

職業:私立探偵

性格:冷静で洞察力に優れ、論理的思考が得意。しかし、時には情熱的になり、真実を追求するためなら危険も顧みない。

背景:元警察官で、不正を許せない強い正義感を持つ。探偵としての経験を活かし、真実を追求する。


挿絵(By みてみん)


主人公:渡辺 恵理子 (わたなべ えりこ)

職業: ジャーナリスト

年齢: 34歳

性格: 勇敢で、真実を追求する情熱的な性格。スクープに対する嗅覚が鋭い。

背景 大手報道局で働いていたが、表面的な報道に疑問を感じ、独立。真実を暴くためにはリスクを冒すこともいとわない。


挿絵(By みてみん)


名前: 佐藤さとう 浩一こういち 強盗により意識不明となるが一命をとり戻す。

年齢: 45歳

職業: サーカス企画社長

性格: 野心的でカリスマ性があり、ビジネスセンスに優れる。

背景: 若い頃から起業家精神が強く、コインランドリー業界に新風を吹き込む。


挿絵(By みてみん)


名前:鈴木 一郎(すずき  いちろう)

年齢: 29歳

職業: 営業担当

性格: 社交的で話し好き、しかし時には計算高い一面も。

背景: 商社での経験を活かし、サーカス企画に入社。コインランドリー業界での新しいビジネスチャンスを常に探求している。


挿絵(By みてみん)


名前: 浜田はまだ 梨沙りさ

年齢: 34歳

職業: 経理部長

性格: 細かいことにこだわり、正確さを求める。冷静で堅実な判断ができる。

背景: 会計士の資格を持ち、複数の企業で経理を経験。サーカス企画の財務を安定させるため、日々奮闘している。


挿絵(By みてみん)


名前: 高橋たかはし 健介けんすけ

年齢: 42歳

職業: 技術部門責任者

性格: 真面目で技術に対する情熱があり、常に改善を求める。

背景: エンジニアとして長年のキャリアを積み、コインランドリー機械のメンテナンスと開発に携わる。社内では尊敬されている。


挿絵(By みてみん)


名前: 佐藤さとう 春菜はるな

年齢: 26歳

職業: コインランドリー従業員

性格: 明るく親しみやすいが、内に秘めた悲しみを持つ。

背景: 大学卒業後、就職難に遭い、サーカスコインランドリーで働き始める。しかし、その裏にはある秘密があった。


挿絵(By みてみん)


名前:緒方 洋一 (おがた よういち) 悪魔のコインの襲撃犯であり何者かにより撲殺される。

年齢: 29歳

職業: ライバルのコインランドリー店を経営

性格: 社交的で話し好き、しかし時には計算高い一面も。

背景: 商社での経験を活かし、サーカス企画に入社。コインランドリー業界での新しいビジネスチャンスを常に探求している。




挿絵(By みてみん)


【第6章:過去の事件】

田中健一と渡辺恵理子は、8年前に発生したイーグル金貨窃盗事件のファイルを前にしていた。犯人は未だ逮捕されておらず、窃盗罪の時効が10年であることから、残り2年で時効を迎えることを知る。そして、その貴重なイーグル金貨は今も発見されていなかった。


「イーグル金貨…これが全ての始まりだ。緒方さんの遺書に書かれていた内容と、この未解決事件がリンクしている可能性が高い。」


「イーグル金貨は、純度22Kの地金型金貨で、その価値は22億円にも上ると言われています。これが緒方さんの遺書に繋がるとしたら…」


田中は深く考え込み、渡辺は彼の仮説に耳を傾けた。


「もし、イーグル金貨がコインランドリーのどこかに隠されているとしたら、それは緒方さんが最後に何をしようとしていたのか、その答えを導く鍵になる。」


「そうですね。緒方さんが悪魔のコインとして行動していたとすれば、彼が何を求めていたのか、その動機が明らかになるかもしれません。」


二人は、サーカスコインランドリーに戻り、イーグル金貨が隠されている可能性のある場所を徹底的に調査することに決めた。時効まで残り2年。窃盗されたイーグル金貨は、まだ発見されていない。


【第7章:事件解決】

田中健一と渡辺恵理子は、サーカスランドリーの影で息を潜めていた。彼らの目的は一つ、技術部門の高橋健介を監視することだった。高橋が洗濯乾燥機に何かを入れる様子をじっと見守っていると、彼が布袋を取り出し、機械に投入しようとしたその瞬間、二人は動いた。


「今だ、恵理子!」


「分かりました、健一さん!」


彼らは高橋を確保し、その布袋を調べた。中には100円玉が大量に詰められており、これが緒方洋一を殺害した凶器だったのだ。


そして、驚くべきことに、イーグル金貨は100円の両替機の中に隠されていた。500円玉の大きさのイーグル金貨は、下に落ちることなく長い間両替機の中に埋もれていたのだ。


「これが緒方さんの遺書にあったイーグル金貨か…。」


「はい、これで全てが繋がりました。高橋さんが緒方さんを殺害し、長い間、両替機の中に金貨を隠していたんですね。」


田中健一と渡辺恵理子は、高橋健介をコインランドリーの一角で問い詰めていた。彼らは高橋が手に持つ布袋に注目し、その中身を確かめ彼を確保した。


「高橋さん、8年前のイーグル金貨窃盗事件について話してください。あなと緒方はどう関わっているのですか?」


「…そうだ。俺たちはやった。あの金持ちの老人から金貨を盗んだのは俺たちだ。でも、それは緒方のアイデアだったんだ。」


「そして、時効まであと2年なのに。緒方さんはなぜ急に山分けを要求したのですか」


「緒方が金に困っていたんだ。でも、時効まで待てば、俺たちは自由だ。だから、俺は断った。」


「それで、緒方を…殺したののね。」


「そして、イーグル金貨は両替機の中に隠していたのか。500円玉の大きさだから、誰にも気づかれずにずっとそこにあったんだな。」


高橋はうなずき、田中と渡辺は彼の告白によって、事件の全貌が明らかになったことを理解した。イーグル金貨の強盗から始まった一連の事件は、ついに終結を迎えたのだった。


【エピローグ:真実の報道】

テレビ画面には渡辺恵理子の姿が映し出され、隣にはニュースキャスターが座っていた。スタジオの照明が彼らを照らし、カメラが回り始める。


ニュースキャスター

「今夜の特集は、社会を震撼させた"悪魔のコイン"事件の真相に迫ります。この事件について、ジャーナリストの渡辺恵理子さんが詳しく解説してくれます。渡辺さん、よろしくお願いします。」


「はい、ありがとうございます。"悪魔のコイン"事件は、一連の窃盗事件と殺人事件を結びつける謎のキーワードでした。しかし、その正体は、22億円もの価値があるイーグル金貨だったのです。」


「この事件は、8年前に起きたイーグル金貨の窃盗事件から始まりました。緒方洋一と高橋健介は、あるコイン収集家からこの貴重な金貨を盗み出しました。そして、イーグル金貨は発見されて時効間近に犯人は捕まったのです。」


ニュースキャスター

「この金貨は、どのようにして発見されたんですか?」


「実は、この金貨はサーカスランドリーの両替機の中に隠されていました。500円玉の大きさであるイーグル金貨は、両替機の中で見過ごされていたのです。」


ニュースキャスター

「なるほど。では、高橋健介はどうなったのでしょうか?」


「高橋健介は、緒方洋一を殺害し、金貨を隠し続けた罪で逮捕されました。彼の犯行は、貪欲と裏切りに満ちたものでした。」


スタジオの空気は重く、視聴者は画面に釘付けになっていた。"悪魔のコイン"事件の真相が明らかになり、社会に衝撃を与えたのだった。



「この一連の事件は、"悪魔のコイン"という言葉で始まりました。しかし、その真実は、22億円もの価値があるイーグル金貨に対する欲望の悪魔だったんです。8年前の窃盗事件から始まり、緒方洋一と高橋健介の裏切り、そして最終的な悲劇に至るまで、欲望が引き起こした連鎖反応でした。」


ニュースキャスター

「それにしても、22億円の金貨がただの100円玉として両替機の中に隠されていたなんて、誰が想像できたでしょうか。」


「まさに、欲望が人を盲目にするとはこのことですね。しかし、真実はいつか明らかになる。それが今回の事件から私たちが学んだ教訓です。」


この事件は、欲望が人間をどれほど狂わせることができるかを示す、衝撃的な例となりました。田中と渡辺は、事件を通じて、真実と正義のために戦うことの重要性を再確認したのだった。


田中は探偵事務所で渡辺恵理子の事件を報道するテレビを見終わった。

そして事件を振り返る。


悪魔がコインになったのか、それともコイン自体が悪魔だったのか。22億円という価値を持つイーグル金貨は、ただの物体に過ぎない。しかし、それを巡る人間の欲望が、悪魔のような行動を引き出したのかもしれない。


テレビの音量を下げながら、田中は窓の外から空を見上げた。満天の星空は金貨のようにキラキラ輝いていた。




【悪魔のコイン】金に殺された男 終結

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