踏切で起こる純愛物語
昔、誰かが言った「恋は盲目と」自分はそうは思わない、そう思いたくない。
秋も過ぎ冬の寒さが訪れ始める今日この頃、僕は学校の帰り道にある踏切で電車が過ぎるのを待って
いた。ガタンゴトンと音を立てて電車が通っていく、その頃夕日は相変わらず僕の髪の毛をジリジリ
と照らしている。そう、君が現れたのはその時だった長い髪を後ろでまとめたポニーテール姿で僕と同じ学校の制服を着ている。何やら焦っている様子だった。君は僕と同じ列にきて足をバタバタさせている。気づいたら僕は、君の横顔を横目で見ていた。ぱっちりとした目、ふっくらとした唇、何もかもが綺麗で僕は君に見とれてしまった。その時、電車がすべて通り過ぎて踏切が開いた。君は全力で走って対岸に行った。まるで僕から逃げるように。
あれから数日がたったある日、僕はまたあの踏切の前に差し掛かっていた。また君に会うことができるのだろうかと思うと胸がドキドキする。僕が踏切を渡ろうとした瞬間、踏切が大きな音を出してその両手を閉ざした。僕は立ち止まって電車が通り過ぎるの待つ。その時だった、僕の後ろから君が来た。今度は両耳にイヤホンをしている。何を聞いているのだろうか?僕の知っている曲なのだろうか?そういうことを考えながら待っていると、君は僕に近づいてきて僕にこう言った
「ハンカチ落としましたよ」
ありがとうございますと言って僕がハンカチを拾うと、続けて君は
「恋は盲目って言葉知ってる?人はね、恋をすると何も見えなくなっちゃうんだよ。」
と僕に言ってきた。だけど僕はそうは思わない、理由は特にないけど。僕は、
「そうなんですね」
と君に返した。会話を終えた後、電車が通り過ぎて踏切の両手が上がった。君は、足早にその場を去った。
初投稿なので大目に見てもらえると嬉しいです。意見や感想などはメッセージとして言ってくれるととても助かります。この物語はこれからも連載していく予定です。拝読ありがとうございました。