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アベレージヒッター~平凡な俺の異世界生活~  作者: 勝地瑛星
第2章 ファーストクエスト
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2.アベレージヒッター

 ギルドを出て数分ほどで教会に着いた。こちらの世界でキリスト教やイスラム教があるとは思えないので恐らくは女神を信仰する宗教の教会だと思われる。女神様から神託を受けるって言っていたので間違いないだろう。


 俺は無宗教だったので教会に来るのは初めてだが、想像通りの内装だった。礼拝に来た人が座るための椅子が並べられ、高い窓から射し入る陽の光がステンドグラスの加減で幻想的な世界を生み出している。入口の真正面には女神像と思われる大きな像があり、周りには修道服を召した女性がいる。


「お久しぶりです、シスター・マリア。鑑定をお願いしてもよろしいですか?」

 クレアが修道女の一人に話しかけた。


「あらクレアさん、ご機嫌麗しゅう。鑑定ですね、少々お待ちください」

 マリアという女性は俺に軽く一礼して裏へ捌けていった。


 数分後、マリアさんが石板のような物を持ってきた。これで鑑定をするのだろうか。


「お待たせしました。今回はそちらの……ああ、申し遅れました。私、当教会のシスター長を務めております、マリアと申します。以後お見知りおきを」


 マリアさんは片足を斜め後ろに引き、もう片方の足の膝を伸ばしたまま俺に挨拶した。まさに淑女の挨拶だ。


「はじめまして、私は佐藤翔太と申します。よろしくお願い致します」

 クレアもマリアさんも敬語で話しているのでここは敬語で自己紹介。


「マリアさん、今日はショウタの鑑定をお願いします。あと、ショウタは初めてなので私も付き添っていいですか?」


「はい、承知しました。もちろん大丈夫です。それでは私に付いてきてください」


 マリアさんに連れられて教会の奥の部屋へやってきた。一面真っ白な壁に囲まれた部屋には先程より少し小さい女神像がある。


「それでは鑑定を始めさせていただきます。ショウタさん、こちらで片膝をついて頂いてよろしいですか?」


 言われた通りに、片膝をついてポーズをとる。

「こ、こうですか?」


「はい。大丈夫です。では、この石板に触れて目を閉じてください」


 言われた通りに石板に触れ、目を閉じるとマリアさんが、


『鑑定』


 と唱えた。すると、石板が光りだし文字が浮かび上がってきた。光が消えた後、石板にはこう書かれていた。

 火……5

 水……5

 風……5

 土……5

 雷……5

 光……5

 闇……5


 スキル:「クリエイト」


 これが俺のステータスのようだ。全部5っていうのが気になるな。これは高いのか、低いのか……


「え……このステータスってあり得るの?」

 クレアは俺のステータスを覗いてとても驚いているようだ。おお、この展開は「俺TUEEEEE」なのか!?突然始まった異世界生活、クマに襲われ散々なスタートだったがここにきてついに俺の異世界チート生活が幕を……


「全部平均よ。こんなステータス見たこと無いわ……」


 開けるわけなかった。ええ、分かっていましたよ。23年間平均を叩き出し続けていたのだ、チートなどあるわけない。諦めてクレアに説明をしてもらうことにする。


「クレア、ステータスについて教えてくれないか?」


「え、ええ、もちろんよ。まず、この『火・水・風・土・雷・光・闇』は魔法の属性を指しているわ。そして、横の数字はその属性の魔力レベルを示しているわ。レベルは0~10までの11段階あって、数字が大きくなるほど使える魔法が増えたり、威力が上がったりするの。例えば、レベル0だとその属性の魔法は使えないけれど、レベル10になると宮廷魔術師に匹敵するほどの大魔法士になれるって感じ。ここまではいい?」


「ああ、大丈夫だ。だから俺のステータスは全部平均ってことか」


「ええ、そういうこと。でも普通はこんなステータスにはならないわ」


「と言うと?」


「普通の人は得意属性・不得意属性が必ずあって、一つ、二つの属性に特化していることが多いわ。私は火属性が得意だけれど、闇属性の適性は無いわ。だから、全ての属性に適性があるだけでも珍しいのに、中級魔法が使えるぐらいのレベル5だなんて聞いたことが無いわ」


 なるほど、魔力レベルは平凡だが全属性に適性があるというのは相当珍しいようだ。嬉しいような、嬉しくないような複雑な気持ちだ。


「なるほど、大体分かった。でもこの一番下の項目はなんだ?」

 石版の一番下に書かれた文字を指して尋ねる。


「ああ、その欄は生活魔法ね。別名『スキル』って言われているわ。常時発動しているものや、魔法を唱えると発動するものとか色々あるわ。でもショウタには無いみたいね」


  「ん? いやいや、よく見てみろよ。これだよ、『クリエイト』っていうのがあるだろ?」


「あたしには何も書いてないように見えるのだけれど?」


「そ、そうか……」

 俺以外には見えないとかそういうものなのだろうか、マリアさんに聞いても見えないと言われた。これも異世界特典なのかもしれない。


「とりあえず、ステータスは確認できたから次は武器を買わないとね。マリアさん、ありがとうございました。またよろしくお願いします」


「いえ、こちらこそ当教会にお立ち寄り頂き、ありがとうございました。ショウタさんのステータスについては一切他言致しませんので御安心ください。では、皆様に女神様の祝福があらんことを」


「ありがとうございました。また、機会があれば立ち寄ります」


 マリアさんにお礼を言って、教会を後にする。次は異世界ものお約束の武器購入だ。平和な日本では武器なんて持てなかったので楽しみである。



前回から大分時間が空いてしまいまして大変申し訳ありません。


さて、今回は異世界モノお約束のステータス確認の回です。「ステータスオープン」ってやつでも良かったのですが、個人的に「鑑定」系が好きなのと、どうせなら新キャラ登場させようと思ったのでそっちにしました。魔法についてはこれからの展開に幅を持たせるため多めの属性にしてみました。

属性はそれぞれ弱点属性があり、

火→水

水→雷

土→風

雷→土

風→火

光→闇

闇→光

にそれぞれ弱いです。どっかで見たことある属性ばかりですね。

そして、スキルについては誰もが持っているのではなく、むしろ持っていない人の方が多いです。なぜ、ショウタのスキルの欄が他の人には見えないのかというのは後の伏線になるとかならないとか…。


最後まで読んでいただきましてありがとうございます。

「いいね」やブックマーク登録をして頂けると執筆へのモチベーションが上がり、投稿頻度も多くなりますので是非ともご協力の程、何卒よろしくお願い申し上げます。


また、誤字脱字等ございましたら、報告していただけると幸いです。

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