1.青天の霹靂
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青天の霹靂という言葉をご存知だろうか。突然生じて人を大いに驚かせるような衝撃的な出来事の表現らしい俺は今将にその出来事に直面している。目の前に広がる草原を見て、「これが本当の大草原不可避か」などとくだらないジョークを呟く。落ち着け俺、今の状況を整理してみよう——
俺は佐藤翔太、23歳独身男性。この春から晴れて社会人の仲間入りを果たし、やっと仕事にも慣れてきていた。職業はいわゆるサラリーマンというやつだ。
真夏の太陽がジリジリと照りつける真夏日。今日もいつものように歴戦の勇者さながら暑さと戦う同業者達と共に満員電車に揺られ出勤しようとしていたはずだ。それがどうして大草原にポツンと1人で立っているのだろうか?そういえば最近、残業が多かったし寝不足でウトウトしていたような…。
そうか、これは夢だ! 明晰夢ってやつだ! なんだ、夢か。あの人混みと暑さの中でよく寝たな、ある意味才能なんじゃないか? まあ、夢と分かれば対処法は簡単。頬をつねったりすれば起きるはずだ。勢いよく頬をつねる。痛い。めちゃくちゃ痛い。痛覚は機能したのにまだ大草原の上に立っている。誰もいない大地の上でがっくりと肩を落とす。そよ風がヒリヒリと痛む頬を優しく撫でる。どうやら、「異世界」という所に来てしまったらしい。
「夢ならばどれほど良かったでしょう——。」誰もいないのに呟いた。
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