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家族三人で異世界転移? 羊な車と迷走中。  作者: 澤梛セビン
一章 スワーレイド湖国
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6話 夏梛とカレラ

夏梛ちゃんのお話

 あたしは夏梛、十歳で小学校四年生だよ。

 親友の由奈ちゃんとは、保育園から一緒なんだ。

 でも最近あまり仲良くできていなかったから、お土産に雪だるまのぬいぐるみを買って帰りたかったんだけど、買えなくなっちゃった。


 今日は朝からびっくりすることがいっぱい起きて、大変だったんだよ。

 半分くらいは寝ていたから、おとうさんとおかあさんに聞いた話がほとんどなんだけどね。てへっ。




 それでね、すっごい大雪が降って、車も勝手に滑っちゃうような大きな地震も起きて、それで大きなオオカミにも襲われて。

 すっごく怖くてドキドキしながら、諏訪湖まで逃げてきたんだ。

 オオカミから助けてくれたお兄さんとお姉さんかっこよかったな。


 あのね、魔法使ってたんだよ!

 大っきな氷の棒をたくさん作って、オオカミたちをガガガーって刺してやっつけちゃったんだ。



 うん、本当は気を失っていたから、気づいたときには、地面にたくさん刺さった氷の棒しか見ていないの……。


 おとうさんが目をキラキラさせて話をしてくれたから、間違いないけどね。魔法すげー、って叫んでいた。

 ああいうときのおとうさんって、あたしよりも子どもみたいなんだよ。



 それからね、助けてくれたユリネさんの家にお世話になることになって、ご飯をごちそうになったとき、涙が止まらなかったの。

 胸のあたりがキューッてなったんだ。


 もうここは日本じゃないんだけど、日本のお料理がたくさん出てきて、もう食べられないって、思っていたからかな?

 すっごく美味しかった。おとうさんとおかあさんも、涙を流しながら食べていたよ。


 しばらくして気分が落ち着いたら、カレラちゃんが声を掛けてくれたの。

 話を聞いたら、あたしと同じ十歳なんだって。大人っぽかったからもっと上だって思ってた。


 あたしが泣いていたら、カレラちゃんが、ギュッて抱きしめてくれたんだ。とっても嬉しかったよ。


 いせかい? ってところに、てんい? したっておとうさんが言っていて、もうお友達に会えないかもしれないって言われてすごく悲しかった。

 お家にも帰れないんじゃないかって。


 でもカレラちゃんとお友達になれたよ。



 カレラちゃんが、あたしをお部屋に案内してくれたの。

 かわいいお人形がいっぱいある部屋で、女の子らしくピンクがいっぱいだったよ。すごく素敵だったよ。

 オルゴールもあって、鳴らしてもらったらすっごくキラキラしていたの。

 ませきで光るんだって。ませきって何だろう?


 でもテレビとかどこにもないし、ゲームもないから、暇なときとかみんな何して遊ぶのかな?

 車からタブレット持ってくればよかったかな。

 でもインターネットに繋がらないから、持ってきても駄目だったかな。


「ねえねえカナちゃんは、どこから来たの?」

「あたし? 飯田から来たのよ、遊園地に行く途中だったんだけど、雪で真っ白になっちゃって、大きな地震もおきて、行けなくなっちゃったの」

「朝の地震スゴかったよね、ぐらぐらって大きく揺れたから、びっくりしておばあちゃんにしがみついちゃった」

「びっくりしたよね、信号とか消えちゃって大変だったよね」

「シンゴウってなあに?」


 カレラちゃんがコテンと首をかしげた。

 信号、確かここの街にはなかったかも。交差点とかで車がぶつかったりしないのかな? そう言えば、街で馬車しか見てないかも。


 いせかいってところには、信号が無いのかもね。

 事故とか心配だよ。


「それでね、車に乗ってたら森で大きなオオカミに追いかけられて、車が押されてクルクルすっごい回ったの。あれは怖かったな」

「くるま? それはどんな乗り物なのかな?」

「車はね、おとうさんが大事にしている大きな車だよ。八人乗れるハイブリッドカーなんだって、いつもおとうさん自慢してるの。

 それでね、オオカミさんたちが噛みついてきて、もうダメだーって思ったら、カレラちゃんのお母さんたちが助けに来てくれたのよ。


 いっぱいいたオオカミを、魔法で倒してくれたんだよ。

 魔法ってすごいよね、とがった氷の棒がたくさん飛んでいって、オオカミにいっぱい刺さっていたの。びっくりしたな」


 あのときはもう本当にダメだと思ったよ。

 オオカミの口が大きくて、車を横から、そのまんまガブッて噛みついてきたんだよ。

 氷の魔法かっこよかったな、あたしも使ってみたいな。見てないけど。


「カナちゃんは魔法使えないの?」

「えぇー、無理だよ、使ったことないもん。

 テレビの魔法少女みたいになりたくて、おとうさんに魔法の杖を買ってもらったけど、ピカピカって杖が光ってるのに魔法、使えなかったよ。

 カレラちゃんは魔法、使えるの?」

「うん、使えるよ、ママみたいにうまく使えないけど。

 お部屋の中だから、使っていいのは光の魔法だけだけど、使うから見ててね」


 そう言ったあと、カレラちゃんが魔法を使ってくれたの。

 『う~んっ』って集中してたのを見てたら、手のひらから光が『ポンッ』て出てきたのよ。びっくりして目を大きく開いちゃった。

 でもすごかったんだよ、部屋がすっごく明るくなったんだもん。


 そうしたら、カレラちゃんが、あたしにもできるよ、って言ってくれたの。

 魔法は頭の中でイメージすることが大事なんだって。あたし、イメージは得意だよ。

 保育園の頃から、友達と魔法少女ごっこしてたし。

 でも主役は友達で、あたしはいつも脇役だったな……。クスン。




 さあ、魔法だよ!

 まず手のひらから光が飛び出すのを想像して、手に意識を集中するんだって。むむむむっ。


 そしたら、体の中から手のひらに何か力が流れていくんだけど、それがいっぱい溜まったかな――ってところで、手からグッと押し出す感じに軽く力を入れてあげるの。えーいっ!

 そのまま手から、ぽんって光が飛び出すんだーって思うのよ。


 できたよ、光の玉が出てきたよ!

 カレラちゃんより大きくて明るい光の玉が出てきた。

 びっくりして力を抜いたら、すぐに消えちゃったけど。


「カナちゃんやったね! これでカナちゃんもマホーショージョになれたよ。一緒にアクノセンシをやっつけるよ」

「お、おおぉーっ、カレラちゃんとあたしで魔法少女隊だね!」

「でもカナちゃんスゴいよ、あたしなんて魔力を練って、自由に動かせるまでに、半年かかったんだよ。

 最初なんて、手のひらがピカッて光っただけなんだから。

 カナちゃん才能あるよ、絶対に魔法使うのうまくなるよ」

「ええっ、そんなことないよ。カレラちゃんの教え方が上手だったからできただけだよ」

 カレラちゃんがいきなり褒めるから、顔が真っ赤になっちゃった。

 もう、恥ずかしい……。



 その後もカレラちゃん色々教えてくれたんだ。

 手に溜める量を少なくすると、光の玉も小さくなるんだって。


 小さな光の玉、すぐに作れたよ。

 スゴいね、本当にイメージしたとおりになるんだよ。

 よし、色々やってみよう!


 調子に乗って、小さな光の玉を二十個くらい出したら、カレラちゃんすごくびっくりしてたかな。大っきな口開けて固まってた。


 光の玉をそれぞれ、ばらばらに動かしてみたんだけど、すっごく綺麗な光のマジックになったかな。カレラちゃん戻ってきて……。


 最後にそれを一つに集めてから、花火みたいに色を付けて、二人の上で小さく爆発させたら、目をまん丸くしてたっけ。色を付けたから本物の花火みたいだったよ。


 二人して大興奮しちゃった。


 光の玉って眩しいだけで熱くないから、お部屋の中でもすっごく色々できるみたい。

 何かね、わくわくが止まらないの!



 そうだ、おとうさんとおかあさんに見せてあげよう。

 お話が終わったら客間に行ってるはずだって、カレラちゃん案内してくれるからついて行かなきゃ。


 二人とも喜んでくれるかな?


この後、篤紫と桃華がフリーズします。

夏梛は魔法のセンスがいいらしい

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