キーマン登場
そんな高学年を過ごし
母も相変わらず夜に働き
何も変わらないまま
小学5年生まで育った
ある日母が突然
初めて見る男性を連れてきた
その男性は竹内力似の
身体の大きな男性だった
働いてるスナックの常連だったらしい
見た目はヤクザだが
きっと優しい一般人だと思いたかったが
背中から肩 胸までカラフルな
刺青の入った本物のヤクザだった
でも母は惚れてしまったみたいだ
子供ながらにこの人に
気に入られないと母が悲しむ
そう考えると媚びを売り甘えて
気に入られ様とした
最初は自宅で御飯を食べて帰る
その頻度が増えていき
たまに仮初めの家族を過ごした
二階へ泊まる様になってきた
その時も甘えてくっつき
気に入られ様とした
だんだんと泊まる日にちも増えて
毎日の様に居るのが
当たり前になってきた
そんなある日
母が再婚を考えていると
私達に話してきた
私はそれで母が幸せならば
それでいいと思い深く考えずに
同意してしまった姉も同じようだ
その男性には2人男の子の子供が居て
お互い再婚だった
好きな父と会えなくなることは
寂しかったけど母が幸せで
仕事も楽になるならば
私はそれが最良の選択だと
幼い考えでいた
連れ子の2人兄弟と
仲良く出来るのか?それが一番心配だった