突然の解雇
また1人となった私
それを見てなのか
店長がまた食事へと誘ってくれた
その時にマユミさんの事ぶりっ子の事
全てを正直に話した
店長は激怒していた
最初は私に激怒して怒られる
そう思っていたが違った
ぶりっ子に怒っていたのだ
この時に店長から
マユミさんを退職させた理由を聞く
付き合いも悪くなり
仕事態度も悪化したのは
全てマユミさんの影響だと
吹き込んだのはぶりっ子だと言う
ある事ない事店長に吹き込んで
退職まで追い込んだ
しかしそれは私に好意があったから
別れさせて独り占めしたかったから
そんな理由だと知らず
利用された店長は激怒していた
そこで私は全て聞いて
ぶりっ子の本性を知ったので
今は獅童さんと付き合っている事を
店長に教えた
私のささやかな復讐だ
でもこれはささやかな結果に
繋がらなかった
翌日ぶりっ子と獅童さん
2人ともに解雇
店長の怒りはそれ程強かったみたいである
私はなんだか自分が
悪い事をしたみたいな感じがして
自分で自分を責めていた
しかしここで助けてくれるのは
やはり店長であった
責める必要はない
解雇したのは店長であり
私は悪くない
そうゆっくりと諭す様に
私に優しく話しかける
私は今までの不義理な態度を詫びた
これからは店長に一生付いて行く
この時は本当にそう思っていた
しかし店長はこの時既に
別の支店への移動が決まっていた
かなり遠くの支店への移動である
左遷ではなく店長の手腕で
ウチの店は繁盛店となっていた
下がり気味の支店の盛り返しでの
移動でした
もちろん店長の奥さんも
一緒に移動であった
私も付いて行くと話したが
今のこの店を頼むと言われ
私は泣く泣く快諾しました
私が17歳からの付き合い
店長との別れは辛かった
恩義も感じていたのに
何も返せていない
自分の不甲斐なさに自らを何度も責めた
店長の代わりが新店長となる
社長の親戚のボンボンで
ホール仕事をした事もない
七光りの若い新店長である
この店長がお世話になった店長の
行った店を傾かせた本人である
仕事は出来ないし
常に威張っていて
誰も尊敬する人はいない
そんな新店長だった
この頃私は班長となり
お金の集金をしたり
機械設定を任されたり
副店長みたいな立場だった
何度も新店長とは揉めた
新店長はしきりに
店内装飾を派手にしたがる
しかし装飾品も無料ではない
しかもパチンコ屋の装飾品は
べらぼうに高いのである
前の店長は装飾品は最小限に
スタッフも最小限に
その分を出玉に還元して
集客すると言う
凄く簡単な集客方法だった
しかしパチンコ屋にとっては
これが一番の集客方法である
しかし新店長は
全く逆の方針だった
最初は食事に行ったり
仕事の話をしたり
真面目に対応していた
しかし新店長は
仕事終わってまで
仕事の話はしたくない
そんな感じで私を毛嫌いしていた
お世話になった店長は
新しい店舗で手腕を発揮して
どうやら支店は盛り返したらしい
さすがは店長である
一方のウチはどんどん
客足が減っていく
新店長は私達従業員の責任だと言う
もっと接客に笑顔を
もっと店内を派手に
もっと流行りの曲を流し
若者を取り込むべきだと言う
誰もパチンコ屋のBGMなど
聞きに来ないのに、、、
お世話になった店長から
任されたこの店
なんとか守ろうと
新店長と何度もぶつかって
よく言い合いに発展もした
そんな私が邪魔だったのだろう
私は新店長から突然解雇される
理由はないただ新店長に逆らった罰だ
お世話になった店長に話して
その店に行ってまた一緒に
働きたいと電話で話すが
新店長の根回しで私は
支店でも働けなくなっていた
私はまたホームレスとなるが
少し蓄えがあったので
数日はホテルから就職活動をする
少し離れたパチンコ屋で就職が決まる
やはり寮を希望して違う店で
新しく働き始める




