2度目の1人
マユミさんと別れた私は
抜け殻だった
ただ仕事をして
食事をして眠るだけ
そんな毎日を過ごしていた
この時私は22歳頃である
満たされた毎日が良い思い出に変わっていく
そんな毎日のある仕事終わりの日
まだ働いていた元凶であるぶりっ子から
突然の食事の誘い
私はどうでも良かったが
やる事もないし断る理由もなかったので
承諾して食事へと行く事になる
そこでいきなり告白を受ける
どうやら最初から私に好意があり
マユミさんを退職させた方が
私のためだと店長に吹き込んだのは
このぶりっ子らしい
この手のぶりっ子は
キャアキャアして天然なフリをしているが
悪知恵は働き計算高い悪質な人間だと
この時に勉強させてもらった
私は傷心だったのと
まだそんな事だったとは知らなかったのとで
そのぶりっ子と付き合い始めた
付き合うと言っても
マユミさんとの時間の様に
楽しいものではなかった
ぶりっ子の自慢話を聞いたり
時にわざと甘えてくるのを受け止めたり
苦痛とも言える毎日だった
しかしそこは男女関係
仕事終わりに近くのラブホテルに行き
やる事はしっかりやっていたが
その時に気付く行為前が
マユミさんと違い男慣れしてる
手際がいいと言うか
仕事では見せないテキパキした
動きと段取り
そして行為が上手い
そして自慢話の中の一つに
欲しい物は必ず手に入れてきた
こんな自慢話もあり
その時は聞き流していたが
私もその中の一つだったのだろう
私は半分その気はなかったので
マユミさんほど夢中にならなかった
ただやる事やって隣で寝てるだけの相手
そう言ってみると最低な感じに聞こえるが
この時の表現はそれ以外思いつかない
それを感じて
私の気をひこうとしてか
ぶりっ子はしきりに甘えてくる
私よりも3つ年上なのにだ
どの仕事もそうだが
パチンコ屋の仕事は楽そうに見える
立っていてたまに歩いて
玉交換があれば交換する
程度に見られる
しかし実際は肉体労働とさほど変わらない
なので人の出入りも結構頻繁である
1週間続いたら大したもので
酷い例を挙げると1日で来なくなった人も居る
そんな中1人の男性が
なかなか頑張っていた
私よりも4つ年上の
中村獅童似のイケメンだ
私は色々と仕事を教えた
その獅童さんが
ぶりっ子の次のターゲットになる
わたし獅童さん好きみたいどうしよう
みたいな相談をされる
私はうんざりしていたのと
どうでも良かったのとで
軽く告白してみたら
と行為後の煙草を吸いながら答えた
それが気に入らなかったみたいで
ぶりっ子は激怒をする
急いで服を着るとホテルから出て行った
私は面倒臭いなと思いながら
ゆっくりと煙草を吸う
それからはぶりっ子と
2人で会う事もなく数日が過ぎた
そんなある日
仕事中にぶりっ子が
私の休憩中に休憩室まで来て
獅童さんと付き合うから別れて
と言い始めた
なんだか私が未練がましく
言っているみたいで気に入らなかったが
私は未練などなかったので快諾する
ちょっとムッとした表情を浮かべたが
そのままプイッと休憩室から出て行った
私はまた1人となる




