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アルメロ


翌日、酒場のカウンターでイリアと朝食をとっていると関わりたくない闖入者がやってきた。


「はーい、シン元気ー?」


整った顔ではあるが、ぼさぼさだの髪であり服装もだらしない女性がシンに近づいて肩をたたく。

叩かれたシンは思いっきり不機嫌そうな顔をし、声の主を見る。


「……何だよ、アルメロ」

「いや、ちょっと私の顔みて、その疲れた顔止めてくれない?流石の私でも傷つくんだけど」

「お前と出会えて笑顔になれる奴がいたら、尊敬するよ」


疲れきった顔で言う。


「何よ、その態度……せっかく仕事の話持ってきたのにいいの?」

「お前からの仕事か?」

「そうよ」

「なら、遠慮しておく。他をあたってくれ」


その態度に眉を潜める。


「報酬なら出すわ!!そうねぇ、五十万はだすわ、これで、どう?」

「ますます、怪しいな」


全然乗り気でないシンの様子を見て肩を落とす。

そこで、シンの服の裾を握り締めるイリアが目にはいる。


「何?この娘!?だ、ダークエルフじゃない!!噂はホントだったの!?」


突然の大声と自分に対象が移った事でイリアが怯えた顔で隣で座っているシンにしがみつく。


「アルメロ、悪いんだが怯えさせないでくれ」

「わ、わかってるわよ……ちょっと珍しいから興奮しちゃったのよ……てか、噂はホントだったのね」

「噂?」

「シンはダークエルフのお父さんになったていう噂」

「そんなに噂になってんのか?」

「研究室に篭りっきりの私が耳にするんだから相当じゃない?」

「……そうか」


さらに疲れた顔になるシン。


「あの……おとうさん…この人は?」

「ああ、一応紹介しておくか。こいつはアルメロだ、錬金術師をやってる」

「はーい。はじめましてー仲良くしましょーえーと……」

「イリアって言います。よろしくお願いしますアルメロさん」


そう言って差し出された手を握り、握手する。


「中々いい娘ね」

「つか、お前はダークエルフを差別しないんだな、一応アノン教の信者だろ」

「そりゃぁねぇ、錬金術がそんな気にしてたら新しいモノを作れないわ。大体、信者って言ってもこの国の人間なら強制的に入信させられるだけだしね」

「そんなもんか」


納得をしてカウンターの食事に戻ろうとする。


「で、仕事の話なんだけど」

「さっき断っただろ」

「シンしか受けてくれる冒険者がいないのよーお願い!!」

「そら、そうだろ。今までのことがあれば」


必死に頭を下げるアルメロに容赦なくいう。


「諦めろ」

「そんなー」


泣き崩れる真似をするアルメロを見て、イリアが口を開く。


「おとうさん、私も手伝うからお仕事請けちゃ駄目?」

「……本気で言ってるのか?」


その言葉にコクッと頷くイリア。

それを見てアルメロが立ち上がり、イリアに抱きつく。


「ありがとーイリアちゃーん」


そのまま、思いっきり抱きしめるせいでイリアから潰れた声が出る。

それを見て思いっきりため息をついた。


「まずはどんな内容か話せ、それから決める」


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