第一話 兎は感じる (上)
誤字脱字等があればよろしくお願いします。
ちなみに主人公視点少なめです。
Side悪徳冒険者
「なんだ、全然簡単じゃないか」
「そうだなアニキ」
今オレたちがいるのは、化物の巣窟として名高いSランクダンジョン“黒血の森”だ。
Sランクと言っても、浅い所では魔獸の中でも最弱の“角兎”しか出てこないため、他のSランクダンジョンに比べれば易しいほうだ。
逆に奥の方では【災害】級の魔生物がわんさか居るらしく、生きて帰って来た者はいないらしい。
しかし!オレ達は今、奥地に来ている!
「この調子なら神樹の前にある、アレがすぐに取れそうだな!」
「ああ」
オレが言っているアレとは、“黒血の結晶”というお宝だ。
なんでも、貴族が有り金はたいてまで手に入れようとするまで美しい結晶らしい。
たが、入手方法に関してはトップシークレットらしく、全く耳にしない。
「しかし、オレ達はなんて幸運なんだろう。まさか第二王国でたまたま裏路地歩いてたら、お偉いさんが結晶の情報を帝国にリークしてる現場に出くわすなんてな」
「本当にな!ちょっと脅しただけであんなに情報を喋ってくれるなんて思わなかったぜ!」
「全くだな!」
しっかし、なんも出てこねぇな・・・
ま、これも運の内か!
「億万長者目指して頑張るぞぉ!」
「「えい、えい、おー!」」
--------------------------------------------------------------------------
Side真弘
いてて・・・神様ワープ雑すぎんだろ・・って!
何か目線が物凄く低くなってらっしゃるぅぅぅ!
そ、そうか、魔獸にされたのか。アイツのせいで。え?殺気もれてたって?ソンナノゼンゼンシラナイヨ。
でもまぁ、せめて格好いい魔獸がいいな。
ヤツがやったから期待はできないけど・・・
確か、【ステータス】で自分を確認できた気が・・
(【ステータス】オープン)
ーーーーーーーーーーーーーー
【ステータス】
【名】癒ヶ御 真弘
【種族】角兎
【能力】観察眼 «生じる歪み» «???»
へぇ~角兎かぁ・・・角兎っ!?
「キュゥゥゥゥゥ!?(最底辺魔獸かよぉぉぉぉ!?)」
生き返ってから三分、正直生命の危機と言うものを感じました。
魔生物の危険度
レベル1 【害獣】
レベル2 【害獸】
レベル3 【魔獸】
レベル4 【魔物】
-----越えられない壁-----
レベル5 【災害】
-----越えられない壁-----
レベル6以上 【天災】
的な感じになってます。ちなみに生前の主人公は【災害】は簡単に倒せました。