第二十三話 勇者の真実(sideキイチ)
二週間内ってあれほど書いてたのに、全く成長していない…!
いつもより若干短いです。
Sideキイチ
僕がこの世界に来たのは今から数週間前のことだった。
原因はわからないが元の世界で急に睡魔に襲われ、目が覚めたと思ったら、そこは僕が全く知らない洋風の豪華な装飾のされた部屋だった。
この状況に理解できぬまま唖然としていると、部屋の出入り口である大きめのドアが開く。そこには見たことのないほど綺麗な女性。
僕はこの時初めて恋をした。所謂、一目惚れと言うものだ。勿論相手は彼女である。
彼女は僕が更に唖然としているのを見て、僕がこの状況に困惑しているのだと思い落ち着かせようとするためゆっくりと話しかけてきた。
「あの、大丈夫ですか?さっき屋敷の裏で倒れていたようですが・・・」
「ん?…あぁ、すいません。わざわざ貴女の屋敷の中にまで運んで下さって」
「いえいえ、人として当然の事をしたまでですので」
そう言ってにっこりと作り笑いをしている彼女。これが初めて彼女と出会ったときだ。
自分は何故異世界に来ているのか、呼ばれたのか、何らかの方法で無意識にやって来たのか、真相はわからないがそんなことどうだっていい。
どうせ元の世界に帰ったって退屈な日々を送るだけだ。女に騒ぎ立てられ、男からは嫉妬の目を向けられ、両親からは過ぎた愛情をもらい、姉からは興味をもたれない。
綺麗な女に手を出して楽しむのもいいが、今目の前に現実離れした美貌をもつ彼女がいる。しかし、彼女は全く僕に興味がないようだ。他に男がいる?まさか、そんなはずはない。いたとしたら・・・。僕に初めて独占欲がふつふつと沸いてくる。
何とかして彼女を自分のモノにしたい。
そんなことはできないのを薄々気付いていた。しかし、ある日気付いたんだ。魔法は無限の可能性を秘めているってことをね。
僕は無理矢理彼女を、彼女『自身』を誰か分からないキロミアの大切な男から奪ったのだ。それも僕のとっておきでね。
「ミロ(・・)、一緒に外を散歩しないか?」
「いいっすね!・・・キイチさんと一緒に散歩かぁ・・・エヘヘ」
これで誰にも奪われることもない、他の男に行く事もない、僕の可愛い可愛いミロができたのさ。
明日は近くの森にでも行こうかな、勿論愛しのミロも一緒にね。
ゲスキイチでました。さわやかイケメンなんていなかったんや。
ということで裏設定↓
【キイチ】
・所謂天才。そのくせルックスも半端じゃないくらい良い。そのためよくも悪くも人気者で有名人。
・表面では隠しているがかなりのゲス。可愛い女の子がいるとすぐに手を出す。飽きたら自分としたことをばらされないように脅しをかけて捨てる。
・異世界来てから一週間で魔法、魔術をマスターし、王都を襲っていたドラゴンを殺したことにより勇者という役職を与えられる。ここまでで三週間。