第十六話 元勇者は新たに切り開く
今回は文が少なめかな・・・
主人公暴走注意!
「キシュゥゥ♪」
なつかれたっぽいなこれ。
何故こんなことになった・・・
あいつ(神様)本当は使い方教える気なんてないんじゃないの?
そんなことを思う位の状況だ。
「いや、全然真面目にやったよ。薔薇にちゃんと【肉蒸発】を付けたし、本当なら今すぐにでも無くなる筈なんだけど。」
「ちょっと待て、今物騒な言葉が聞こえたぞ。」
【肉蒸発】だと?なにそのグロそうな能力。非人道的な感じの臭いがプンプンするんだが。
「え、【肉蒸発】事かい?ああ、そうか。これって確か君の世界じゃまず見ない能力だから知らなくて当たり前か。」
「ああ、少なくとも地球でもメアルでも見たことないな。」
「まぁ【肉蒸発】って言うのは要するに・・・名前とほとんど同じの意「ごめん、やっぱり何にも聞きたくない。」
俺がそういうと神様は残念そうに三角座りしていた。思わず子どもかっ!と思った俺は悪くない筈だ。
「じゃあ何で俺にベタ惚れしてんだ、この“メアル”ちゃんは。」
「そりゃあ・・・さっき言った事を察して下さいよ。」
なるぼど、神でも正しく扱えないのかこの【華】って能力は。
へぇ、凄い不思議な能力だなぁ・・・って!!
「神様って全知全能だろ!どうにかしてこの能力をまともに使えるようにしてくれよ!」
「勿論僕たちは全知全能だよ。でも、この能力とキミの【生じる歪み】は全くと言っていいほど分からないんだよ。」
神様もお手上げのやんちゃ坊主か・・・こりゃ習得が大変そうだな。
「キシュュ?」
後ろから“メアル”が『どうしたの?』的な声をかけてくれた。見た目カオスでよく分からないのに中身はいいやつなんだな。ふりむいて最高の笑みを浮かべて「大丈夫だよ」(キラキラ ってやってやろう。
“メアル”なら黄色い声援をくれるはず・・・
「心配してくれてありがとう。大丈夫だよメア・・・」
そこには可愛らしく首(?)をかしげる天使(※蛞蝓です)がいた。
ヤバイ、新しいジャンルを切り開いたかもしれない。
「ギザカワユスッッ!!」(バタッ
「ハァァ!?なんなのこの人!!お巡りさぁぁん、もうやだこの人クレイジィィィ!!」
え、名前はなにってか?もちろん『カオス萌え』だよっ!!
【肉蒸発】
その名の通り肉を気体に状態変化させる能力。最初は体全体を、あとから内側を状態変化させる。これの対象になったものは皮膚を削がれるような感覚が常時襲ってくる。大半は全部の肉が蒸発するまでにショック死する。過去にこんな方法の処刑法が異世界メアルではあったらしい。えげつないくらい非人道的な能力。