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第十二話 兎は反則進化する

更新遅れてすいません。

今回は急展開すぎたかな・・・?

「我の中の女神よ、勇者たる我にその力を指し示し、生命の祝福を【治癒(ヒール)】」


『勇者たる我』、だと?

俺はこのニコポ野郎の唱えた魔術が、確かにそう聞こえた。只の聞き間違いだと思う。そう思いたい。

何故ならそれは、勇者の称号を持つ者にしか使えない『神術』だったのだから。


『神術』とはなんなのか。

それを知るために、ここで魔術の話をしよう。

まず、魔術というのは体内の何処かの部分で生産される「魔力」というエネルギーを元に作られた物質などに動作を加えるものだ。

なので普通に火を出すだけなら、それは魔術と言わず「魔法」と呼ぶ。


そして、その「魔法」には種類がある。

主な属性は、『火』『水』『草』『雷』『土』の五属性だ。そして魔力を持つ者は必ず使える『無』の合計六属性もの種類がある。

更に六属性の派生『氷』『焔』『泥』少々特殊だが『気』がありレパートリーが豊富だ。


そして、この魔法に動作を付け加えるのが「魔術」だ。

例えば、火の玉よ、でてこい!と思っても本当に出てくるだけなんだ。

敵を狙って撃つ事や、追尾する事なんて絶対ない。

だからその火の玉に動作を与えるのが「魔術を唱える」ということだ。


そして『神術』と言うのは、簡単に言うと、元になる「魔力」を無視し、己の潜在能力を元として行う魔術なんだ。こういったものは『禁忌』として扱われる事が多い。俺の【生じる歪み】や阻害魔術は禁忌として扱われるだろう。現に師匠は阻害魔術を知りすぎて(・・・・・)死んでいったからな。


それは置いといて、こう言った特殊な魔術は独学で編み出すか、教えて貰う、授かる事でしか使えない訳だ。教えて貰うにしろその魔術との相性が良くなければ全く使えないけどな。

そして、『神術』って言うのは「勇者として異世界から召喚された」人物に、特典として授かる物だ。

ルーツは初代勇者の書いた置き手紙だから、間違えは無い。


「ん?この阻害、解けないぞ。」


「勇者の力でも解けないんスか?それってもしかしたら禁忌魔術じゃ・・」


が、現にこうやって俺に【治癒(ヒール)】と言う『神術』を使った野郎がいる。

確かに俺は魔王の息の根を止めた筈だ・・・

そんな事を考えていると、ふと頭にこんな可能性が沸いてきた。


魔王は死んでいない。


・・・こいつらを調査してみる価値はあるな。


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Sideミア


今日は勇者様に誘われて何だかよく分からない森に連れてかれたっス。

何か、勇者と一緒に旅をするならある程度の力を持ってないと怪我をする恐れがあるって言われて無理矢理連れて行かされて、腹が立ってるっスよ!

でも、道中謝罪の代わりに頭を撫でてって言ったら、やってくれたんスよ!

もう最高でしたっっ!


やっと森についたっスね。

此処がどんな所か聞いたら気まずそうな顔をして何にも喋ってくれなかったっス。きっとなにかあるな・・


そんなことを考えてたら魔生物が現れたっス!って只の“角兎”じゃないっスか。全く驚かさないで下さいっス・・・

あれ?あの“角兎”、何かおかしい・・・あぁ、気になるっス!【解析】使って調べるっスよ。


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【名】****

【種族】角兎

【能力】???

【タイプ】バランス

【状態】阻害

【補足】普通の角兎?

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

なんスかこの解析結果・・・

あの秘密だらけのお父さんより分からない項目が多いっスよ!?あの化物以上って事じゃないス・・・

あれ?阻害が掛かってるじゃないスか!

それなら納得っス。確か阻害ってステータスを隠すだけの魔法だったスよね。簡単に取れるかどうかが心配っスけど。


と言うかこの兎めちゃくちゃ可愛いじゃないスか!!くりっとした目に、さわり心地の良さそうな純白の毛、抱き付くのに丁度いい大きさ!ヤベェ、枕にしてぇっス・・(ゲヘヘヘ


はっ!危うく呑まれ掛けたっス。

今はこの角兎の阻害を解いて上げないと。きっと辛いと思うっスからね。


治癒(ヒール)】が効かない?

阻害ってそんな強い魔法・・あ!もしかして禁忌魔術の方じゃ、ないかぁ・・・

第一あの魔術ってもう存在しないって学園の先生から聞いたし、こんなちっこい兎にかける訳ないっスよね。


っ!!急に兎が光だしたっス!!

もしかして阻害が無事解けたっすか!?


「いてて・・・って、俺人間に戻ってる!?」


あれ?私、さっきまで角兎を抱いてたっスよね・・・

な、なな、なんで今“兎人”の女性を抱いてるんスか!?


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Side真弘

奴等のペットとして影から調べようとした矢先、


「キャァァァァァ!!」


「うわぁぁぁぁぁ!!ぼ、僕の上着を着るんだ!そこの女性!」


人間になっちゃた。しかも上半身裸で(何故か下は履いていた)さらに、召喚された時の姿ではなく、自分本来の姿で。


【裏設定】

主人公である真弘が異世界メアルに呼び出されたとき、真弘は所謂引きこもりだった。

元々真弘は中性的な容姿だったが引きこもりにより、全く日光にあたらず、病的な白い肌であり、髪の毛も切っていないので某ホラー映画の貞○のような髪型であるため女性にしか見えない。

召喚されたさい、この様な格好ではいけないと異世界メアルが判断し、真弘を理想の勇者像の格好にして召喚させた。ちなみに理想の勇者像と言うのはなかなか、うん、厨二っぽいのである。(但しイケメン

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