表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/30

第十一話 勇者は唱える

新キャラ登場!

 美味しい肉を食った俺は、取り合えず今日の予定を決めていた。

 まずは【生じる歪み】の実験だ。見つけた魔獸を片っ端から歪めていくと言う、なんとも迷惑極まりない実験だ。

 

 で、弱い魔獸がわんさかいそうな実験場所を探してた分けなんだが・・・

 

(此処って、この森の入口だよな・・・)

 

 なんか、入口に出ちゃった。

 いや待て、確か入口付近ってのは弱い魔獸が沢山いるはずだ。

 ・・・全然見つからないけどな。

 

 仕方なく危険がいっぱいの森の奥に渋々戻ろうと入口に背を向けようとしたら、

 

「此処ってSランクの探検地なんすか?」

 

「ああ、間違えないようだな。只、浅いところまでしか潜らないから別に怯えなくてもいいぞ。可愛い顔がだいなしだ、ミヤ」

 

「っっ!!・・へ、変なこと言わないで下さいっス//」

 

 イラッ

 

「そうだ、その可愛いままの顔でいけよ。」(ニコッ

 

「わわ、分かりました!!」

 

 イライラッ

 

 と言って赤い顔を隠す様に下げるミアと呼ばれる少女。金髪碧眼が特徴的だな。

 小柄で小動物みたいな感じでお嬢様っぽいのに、後輩キャラとはなぁ・・・お主なかなかやるのぉ(ゲヘヘヘ

 そしてあのチャラ男。

 外見はチャラいけど有無を言わさぬ程の美男子だ。赤髪で目が青色。以上。

 

 正直、いちゃいちゃすんなら余所でやれ。殺るぞ?(ゴゴゴゴ・・

 

 隠しきれない殺気があちらさんに伝わったのか、運悪く、

 

「あ、彼処に居るのって魔生物っスよね!」

 

 見つかってしまったようだ。

 あのニコポ使いには気をつけろ。と[危険察知]が警告してくれている。

 なのでここは逃走することにしようかな・・・

[危険察知]って効果見てるだけで使えそうな匂いが漂って来てるしな。

 

「あれは・・・“角兎”なのか?」

 

 俺を見ているチャラ男が奇妙な事を呟いた。ちなみに俺はマジもんの“角兎”だ。大きさ、形もほとんど一緒のはずだし、ちゃんと川の水面に写っている自分のを見て確認済みだ。

 

「阻害魔術がついてるっスね」

 

「ああ、それも手の込んだ物だ」

 

 阻害魔術だと?

 俺は心当たりがないか必死に探してみるが、皆目検討がつかない。

 阻害魔術と言うモノは、名前の通り対象の認識を阻害する魔術だ。上位ランクの魔術師にまでなると、阻害対象の幅がグンと広がる。例えば最初は対象の声の認識を阻害する程度だが、対象自身の認識を阻害する事だって出来るようになる大器晩成型の魔術だ。

 

 まぁ、阻害魔術って言うのは数十年前に途絶えてしまったんだがな。

 唯一少しだけ阻害魔術を使えた俺の師匠は、俺に阻害魔術の概念、理論を教えてからこの世を去った。仲間にも俺が禁忌(・・・)とされてきた阻害魔術のことは、話した事がない。

 だから尚更俺が阻害魔術に掛かっているのが気になった。

 

「よしっ!捕まえたっスよ」

 

 などと考えてたら捕まってしまった。

 え、なに?俺死ぬの?

 

「此処で出会ったのも何かの縁だ。特別に僕が阻害を解いてやろう」

 

 そしてチャラ男は俺に手をかざし、こう呟いた。

 

「我の中の女神よ、勇者たる我にその力を指し示し、生命の祝福を【治癒(ヒール)】」

 

 そう、確かに呟いた。『勇者たる我』と。

まさかの勇者&ヒロイン!

次回はどうなる!?(←読者に聞くな

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ